ドイツの料理・レストラン・飲食材
ドイツ料理の特徴
ドイツは、フランスやイタリアなど南の温暖な地方と違って、冬は作物が収穫できない。
人々は冬に備えて保存食品が発達してきた。
肉料理はソーセージやサラミなど、野菜は酢漬け(ピクルス)などが調理が中心になる。
冷凍・冷蔵技術が発達し、流通が便利になった現代でも伝統的な食生活はあまり変わっていない。
ドイツの中でも南部の方が温暖で土地も肥沃で小麦やぶどうの栽培が可能であるため、北部よりも食文化が発達している。
肉料理の中では、豚肉が最も多い。牛肉は寒冷地の飼料の調達・備蓄が限られるため、高い。
海水魚を使った郷土料理などでしか食べられない料理も存在する。
海に面した地方が少ないため、魚料理は北海沿岸地方では燻製などの郷土料理もあるが、全国的にはあまり食されていない。
どんな料理にも必ず付くのがジャガイモ。ゆでたものが中心になる。
街の市場へ行くと、冬でも結構野菜類が豊富に並んでいる。
ほとんど輸入品で、遠くはアフリカ南部からのものも多い。
値段に結構格差があるものがある。安いのは隣のオランダなどで温室栽培したもの、高いものはスペインなど太陽をたっぷり浴びて育ったもの。
ドイツ人は太陽の日差しをしっかり吸収したものを買い求める。温室栽培物は主に中近東から移住してきている人たちが買っている。
ドイツはスペインなどに広大な野菜栽培の畑を借りて栽培し、直接国内の市場へ輸送しているという力の入れようだ。
ドイツは他のヨーロッパの国々同様、朝食と夕食は簡単なもので済ませ、昼食に時間をかけることが多い。
(季節の味)
ホワイトアスパラガス
ドイツで最も人気の旬のもので、初夏の風物詩となっている。
多くのレストランで太いアスパラガスがおいしく料理される。
ドイツのアスパラガスは、基本的に白のみで、日本のものより太くてやわらかい。ホランダイゼゾーセ Hollandaisesuose とよばれる卵の黄身がたっぷり入ったクリームソースをかけ、ジャガイモとハムを添えて食べる。また、スープにしたものシュパルゲルズッペ Spargelsuppe もおすすめ。
プフィファリンゲ Pfifferlinge
7月からは、アンズダケの一種であるキノコが名物。ナメタケのぬめりを取ったような小ぶりのキノコで、ゲーテも好物だったらしい。食感がよいのが特徴。オムレツとあわせたプフィファリンゲ・ミット・オムレット Pfifferlinge mit Omelet などの料理がある。
ドイツの食材・料理の種類
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スープ
ツヴィーベル・ズッペ オニオンスープ
アイントプフ 「農夫のスープ」
マウルタッシェ
レバークネーデル・ズッペ
アール・ズッペ うなぎのつみれ汁
グーラッシュ
カルトッフェル・ズッペ ポテトスープ
肉の種類
豚肉 Schweinefleisch
牛肉 Rindfleisch リントフライシュ
仔牛肉 Kalbfleisch カルプフライシュ
鶏肉 Huhnerfleisch ヒューナーフライシュ
肉加工品類
ヴルスト(ソーセージ)。地方によって種類が異なる。
詳しくは
こちら。
ビアーシンケン
レバーケーゼ
肉料理
シュニッツェル
コートレット
ハンバーグ
クネーデル
シュバイネハクセ
アイスバイン
野菜料理
ザワークラウト
アウフラウフ
パン・パスタ
ブレートヒェン/ゼンメル
ブレッツェル
ブロート
ミッシュブロート
ダンフヌーデルン
パスタ
菓子・ケーキ類
クーヘン (バウムクーヘンなど)
ツヴィーヴェル・クーヘン(たまねぎのケーキ)
アプフェルクーヘン (りんごのケーキ)
ドイツの飲み物
ビール
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ワイン
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ドイツのレストラン
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レストラン Restaurant
ドイツ料理を食べさせる庶民的なレストランは、気さくでカジュアルな雰囲気の店が多い。
ケラー Keller
地下貯蔵室の意味で、ワインが豊富にそろう料理店がワインケラー。
ガストシュテッテ Gaststatte
地元の人が多い大衆食堂の雰囲気をもつ。
レストランより気軽に食事できる。
家族経営のところも多く、奥の方のテーブルは、常連客専用となっていることもあるので注意。
ビアホールとワインハウス
ドイツらしく、それぞれの店の自家製ビールとそれらに合う料理を楽しめる。
ビアホールの中でも自家醸造のビールを出す店をブロイハウス Brauhaus という。
カフェ・コンディトライ Cafe-Konditorei