インゲルハイム・アム・ライン Ingelheim am Rhein

ラインラント・プファルツ州
人口 約35,000人

概要

インゲルハイム アム ラインは、マイン川がライン川と合流するマインツの少し下流 の南側にあり、赤ワインの町と呼ばれる。
白ワインが主流のドイツ、とりわけラインワインで赤ワインは珍しい存在となっている。
品種は「シュペートブルグンダー」、赤ワインのワインの醸造所がたくさんある。

カール大帝は、赤ワインの栽培を奨励し、現在、このインゲルハイム村はラインヘッセン地域には珍しく赤ワインの生産が盛んとなっている。

ヨーロッパの父、カール大帝はインゲルハイムに王宮を置いて指令を発し、欧州の発展に多大な影響を与えた。そのカール大帝の命を受けて、赤ワインの栽培地となってきた。
インゲルハイムには、8世紀末のカール大帝の居城、カイザーファルツ Kaiserpfalz(皇帝の居城)遺跡が残されている。しかもその遺跡は現在の町のあちこちでその一部になっている。

ここには8世紀の後半から11世紀まで、初期の神聖ローマ皇帝の滞在する宮殿(居住地)があった。

8世紀末から9世紀初頭まで皇帝はインゲルハイムにたびたび滞在し、王宮で宮廷会議を招集していた。カール大帝の没後も宮廷は重要性を失うことはなかった。
皇帝フリートリッヒ1世、通称バルバロッサ赤ひげ王は、インゲルハイムでヒルデガルト・フォン・ビンゲンを迎えた。皇帝はこの神秘主義者を尊敬すべき人物、助言者として認めていた。アウラ・レギア講堂や集会広間、教会、玉座の間など王宮の一部は今日までよく保存されている。

この地は赤ワインの生産地ばかりではなく、果樹園栽培が盛んな地で、さくらんぼやりんごなど果物の生産が盛んだ。
さくらんぼではヨーロッパでトップクラスの産地で、その縁で日本のサクランボの産地として名高い山形県の東根市とは姉妹関係を結んで国際交流をしている。

この地は医薬品の世界的メーカーであるベーリンガーインゲルハイム社の本社があることから、財政的に豊かな都市となっている。

アクセス

鉄道

マインツ MaintzからコブレンツKoblenz行き普通列車で18分。ほぼ1時間間隔。
フランクフルトFrankfurt Hbf/からは55分。2時間間隔となる。冬期はマインツ乗継となる。

市街地

町村合併を繰り返してきた歴史から市街地は割合大きく、駅前周辺と旧市街地は結構離れている。
また、遺跡を巡ると、現在の建造物の一部に取り込まれていたりするので、わかりにくいところも少なくない。

カイザーファルツ博物館へ行くと、居城の復元モデルや、オリジナルの発掘品が展示されてある。
市内に点在する遺跡がどのようなものであったかを理解するためには、この博物館でパンフレットを手に入れて市内を巡らないと、どんなところであったのかがわかりにくい。

カール大帝の命を受けて、赤ワインの名産地となっているインゲルハイムで、現在も販売されている赤ワインの「カロルス Carolus」はワイン愛好家へのお土産には格好のものだ。
ラテン語で、カール大帝はカロルス・マグヌスと言う。
博物館や市内のワインショップで売っている。

市街地地図はこちらから
https://www.map-one.eu/Ingelheim/

インゲルハイム宮殿の案内
http://www.kaiserpfalz-ingelheim.de/

カール大帝の王女の純愛物語については
https://burgen-schloss.info/sage/ingelheim/
が説明している。















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