アルスフェルト Alsfeld
ヘッセン州
人口約16000人
概要
アルスフェルトはヘッセン州のほぼ中央部で、エルファ川がシュヴァルム川上流に合流する合流点の西側に位置する。
フランクフルトから北北東に約90km、フルダから北西約 44 km になる。
グリム童話の赤ずきんちゃんの舞台となった地域である。
ヘッセンとチューリンゲンを結ぶ街道筋という地の利を得て，かつて大いに栄えた町であった。
町はこじんまりしているが、歴史的建造物が密集した中心部旧市街は中世そのもので、中世ルネッサンス時代の面影を残すすばらしい都市文化財である。
町は4つの城門のある楕円形の市城壁に囲まれていた。その中に木骨組の家が多<建てられている。
アルスフェルトの旧市街には約400戸の木組みの家が建ち並んでいる。
町の中心であるマルクト広場には初期レーム建築様式の木組みの市庁舎がある。
この地方の民族衣装は未婚の女性が赤い小さなキャップをかぶるもので、後にグリム童話の「赤ずきん」のモデルとなったもの。
毎年7月第３～第４週末にはこの地域の色々な街で「赤ずきんちゃん週間」が開催される。民族衣装を着た子供たちによるイベントが催されている。
アクセス
フランクフルトやフルダから日帰りでも巡ることができるが、シーズンによって列車の接続がよくないので、あらかじめ時刻表をしっかり見てから予定を立てるべきだ。
鉄道
フランクフルト中央駅 Frankhurt HbfからICまたは普通列車RE(Dillenburg方面行き、ほぼ30分間隔）でGiesen駅で フルダ Fulda行き(ほぼ1時間間隔）に乗り換え、アルスフェルトAlsfeld下車。
市街地
こじんまりした旧市街で、狭い小路をゆっくり散策して巡るのがおすすめ。
マルクト広場 Marktplatz
広場の北東角に市庁舎，ヴァインハウスWeinhaus (切込み付きの切妻壁の建物)，そして教会の塔が一幅の絵のようなたたずまいを見せている。
市庁舎Rathaus(1516年)は木骨組造りで，一対の小塔がアクセントになっている。
小塔の下は石造りのアーケードで、かつて市場のたつ場所になっていた。
向かい側には頑丈な石の家がある。コーナー出窓のある３階建て(1565年)で、｢結婚式の家Hochzeitshaus｣と呼ばれている。直角になった二つの切妻壁には、花綱と渦巻きの装飾が付いているが、これは初期のドイツ・ルネサンス特有のもの。
リッターガッセ(騎士の小路) Rittergasse
市庁舎の反対側にある小路。アルスフェルトの古い家のうち、最も興味深い２軒がこの通りにある。
一つは３番地のノイラートハウス（都市貴族の館）Neurathhausで、1688年建造でバロック時代の木骨組建築の粋を見せている。
もう一つは５番地のミニゲローデ'ハウスMinnigerode-Hausで、1687年に建造されたもので、屋内の螺旋階段は往時のままである。
螺旋状にねじれた柱身を真ん中に、壁に支えを設けずに作られた木組技術の傑作である。
2つの館はアルスフェルト地方博物館となっている。
見どころ
木組みの市庁舎Rathaus
1516年に建造された木骨組造りで，一対の小塔がアクセントになっている。
ヴァインハウスWeinhaus
1538年にハンス・フォン・フランクフルトによって階段状の切妻破風を持つ建物として建設された。この町で最も古い木組み建築が増築されている。この建物は、ワイン倉庫兼。居酒屋として建設された。ファサードの丸アーチ型の窓は1840年に改装されたものである現在ヴァインハウスはアルスフェルトの市役所となっており、保護文化財に指定されている。
ヴァインハウスの角には現在も犯罪者のさらし台がある。このさらし台は鍵がかかる鉄の輪で、中世の法に背いた者はここに首を固定された。無防備な状態にされた犯罪者は、他の住民たちからの嘲弄をうけたり、唾を吐きかけられたりしていた。
アルスフェルト・メルヘンハウス Alsfeld Marchenhaus
ザックガッセとザムエル＝シュピーア＝ガッセとの角にある木組みの家で、内部が博物館になっていて、ドールハウスになっている。
ヴァルプルギス教会 Die Walpurgiskirche
この教会は木組みの家並を抜けた旧市街の真ん中に建っている。
この教会の建造は13世紀後半に始まり、1393年に新しく造られたもの、教会塔は以前の塔が倒壊した後 1394年に建設されたものであり、教会が完成したのは1543年であった。
ヴァルプルギス教会は、2006年12月3日から、毎日正午に鐘の音を鳴り響かせている。
Die Walpurgiskirche alsfeld