トリアー Trier

概要

ラインラント=プファルツ州
人口約99000人
ドイツの西端、南のフランスまで約40km、南西方向へ30kmでルクセンブルグに位置する。
ヴォルムスWormsと並んで、ドイツ最古の都市の一つで約2千年の歴史を持っている。
紀元前15年にローマ人が築いた街には、ローマ時代の遺跡があちこちにあり、歩いて観光が可能。
モーゼル河畔にあって丘陵に囲まれたブドウ栽培の中心地であり、モーゼルワインの集散地ともなっている。
この町はまた、哲学者・経済学者カール・マルクスKarl Marx(1818~83年)の生誕地である(1818年5月5日)。旧ソ連や中国などの共産主義国家の成立に大きな影響を与えた。
2018年、生誕200年に合わせて、中国政府はトリアーにマルクスの銅像を寄贈した。高さ5.5mで、中国の彫刻家が制作したものである。地元では共産主義の父マルクスへの評価が分かれていて、その設置に激しい議論があったが、最終的に設置が決まった。
この町は1986年にユネスコの世界遺産に登録されている。

アクセス

空路

国内線と中心に、EU域内からの格安航空便が中心となっている。
欧州内から空路を利用する場合には、隣国ルクセンブルグへの便を利用する方が便利だ。

空港

フランクフルト・ハーン空港Frankfurt-Hahn Airport(コード;HHN)
トリアーの北東約60kmのハーンHahnにある空港で、アメリカ軍のハーン空軍基地(Hahn Air Base)であった。
アメリカ軍が使用しなくなった後、民間が使用するようになった。
トリアー中央駅まで往復するシャトルバスを終日運行している。
フランクフルト・アム・マインFrankfurt a/Mからは120km離れており、フランクフルト国際空港Frankfurt Flughafenからも接続のバスなどはない。鉄道を利用するといい。

ルクセンブルク-フィンデル空港 Luxembourg-Findel International Airport(コードLUX)
トリアーの西約40km,
ルクセンブルグ唯一の空港で、主にEU域内からの発着便が多い。
日本からの直行便はないが、チャーター便では時々利用される。
車ではトリアーまで約30分の距離にある。
トリアーまでのシャトルバス・エアポートライナーAirport-Linerも運行されている。
http://www.aeroport.public.lu/

鉄道

日本からの直行便が到着する都市の鉄道駅からの直通便はなく、どこかで乗り継ぐ。 フランクフルト空港駅Frankfurt Flughafenからは特急ICで1時間15分(ほぼ1時間間隔)でコブレンツ中央駅Koblenz Hbf.。ザールブリュッケンSaalbrucken行きに乗継いで1時間30分(ほぼ1時間間隔)
フランクフルト中央駅からコブレンツまでは普通列車もある。約2時間。ほぼ1時間間隔。

パリ東駅Paris Estから特急TGVでルクセンブルグまで2時間5分。ほぼ2時間間隔。
ルクセンブルグとトリアー間は普通列車に乗り換えて約50分。
パリ東駅からはザールブリュッケンSaalbrucken行き特急ICEもあり、1時間50分。1日5便程度。
ザールブリュッケンからトリアーまでは普通列車で約1時間30分かかる。

見どころ

中央広場Hauptmarkt

日曜日を除く毎日、近隣の農家の人たちによる市が開かれている。
広場の中央に聖ペテロと4人の力天使を讃えた華やかな噴水がある。

ポルタ・ニグラ Porta Nigra

歳月によって黒ずんだためラテン語で“黒い門”の名前がついている巨大な城門

カール・マルクスの生家 Karl-Marx-Haus

記念館になっていて、社会主義の歴史や、マルクスの著書「共産党宣言」、「資本論」など、重要な著作の初版本、翻訳などのほか、直筆の原稿や書簡などが展示されている。
ここを訪れる年間約4万人の観光客のうち、4分の1を占めるのが中国人からの観光客である。
周りのお土産屋には、マルクスの肖像画が描かれたマグカップやラベルを張ってワインが売られている。最も人気があるのは、肖像画を印刷した0(ゼロ)ユーロ紙幣で、世界中から注文があるという。
Bruckenstrasse lO

聖ガンゴルフ教会St.Gangolf-Kirche

中央広場に面しているゴシック様式の教会。
16世紀初頭に建てられたその塔は、かつて見張り役の詰所となっていた。

ラインラント博物館Rheinisches Landesmuseum

先史時代、古代ローマの豊富な資料が展示されている。

皇帝浴場 Kaiserthermen

ローマ時代の浴場のなかでも、最も大規模なものに数えられるが、実際にはー度も使われなかったという。

聖母教会 Liebfrauenkirche

フランス・シャンバーニユ地方の教会建築をモデルとして建てられた、ドイツにおける最初のゴシック様式の教会の一つ(1235~1260)。
建物の平面はギリシア十字形を形作る。

大聖堂 Dom

ローマ皇帝コンスタンチヌスの母、ヘレナの宮殿の上に建てられている初期ロマネスク様式の教会。

司教座博物館 Bischofliches Museum

コンスタンティヌス帝の母、ヘレナ宮殿を飾っていた、4世紀の天井フレスコ画が見どころ。粉々の破片を繋ぎ合わせたもの。

コンスタンチヌス・バジリカ Konstantinbasilika

310年にコンスタンチヌスの王宮として建設された幅67mX高さ36mという巨大なバシリカ.
現在はプロテスタントの教会。

旧選帝侯居館 Ehem.Kurfurstliches Schloss

フランス式の宮殿庭園Pabstgartenがある。

円形劇場跡Amphitheater

街の南東の丘陵の中腹に造られている。観客収容人員2万人。
6月下旬から7月中旬にかけて古代ギリシャ、ローマをテーマにした演劇、オペラなどのイベントが行われる。

おもちや博物館Spielzeugmuseum:

鉄道模型や機械仕掛けのおもちゃ、人形などを展示。

聖女パルバラの浴場 Barbarathermen:

2世紀にはすでに建てられていたこの浴場は、数世紀間、実際に浴場として使われていた。現在は土台の部分だけ。

聖パウリヌス教会 Pfarrkirche St.Paulin

バルタザル・ノイマンBalthasar Neumannの設計のよる1754年に完成した建物

ジメオンシュティフト市立博物館Stadtisches Museum Simeonstift

ジメオン教会には修道院だった建物。
精巧な縮尺模型で8世紀にわたる町の歴史が説明されている。

ローマ橋Rommerbrucke

2世紀に建設された橋を復元したもので、7つあった塔のうち5つはローマ時代のオリジナルのまま。

聖マテイーアス教会 St.Matthias

12世紀のロマネスク様式の教会で、ベネディクト会修道院の付属教会だった。















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