トリベルク Triberg
バーデンヴュルテンベルク州
人口：約4700人
概要
3つの山に囲まれた狭い谷に押し込められところ。トリベルクという名前はこれに由来している。
市街地は山の斜面（600m～1050m）にあるこじんまりしたところ。
日本ではほとんど知られていない時計街道だが、トリベルクは鳩時計発祥の地とも言われ、町では鳩時計の店が軒を連ねる。
連日、観光客でにぎわい、バスツアーなどが土産屋に吸い込まれていく。
今時、ドイツだって日本同様人件費が高い国で、鳩時計はアジアの国で造られたものだ。
でも、どの店もたくさんの鳩時計が掲げられているから壮観だ。
近隣の町ほど木組みの家は多くなく、お土産屋の建物だけがこれ見よがしに木組みで装飾されている。
世界一大きな鳩時計の店というのが2つあるという。互いに競っているという。
「世界一大きな鳩時計」の標識が目に入る。標識に従って進むと、巨大な鳩の巣を収めた小さな家にたどり着く。
この町の売りは、ドイツ最大の高さを誇る滝だ。
最大とか最高とかいう最上級の文字にそのスケールを期待しがちだが、ここの最大はいささか期待外れだ。
滝をいうと水がほとんど垂直に落ちてくる滝を想像するが、1本の滝ではなく幾つもの滝が連なって「最大」となっている。東北の奥入瀬渓流ほど緩やかではないが、高低差163ｍを苔むした岩で仕切られた7つの滝となって下へ落ちていく。
1884年に初めて町の街灯の燃料として使われて以来、ここでは滝を利用した水力発電が利用されている。
市街地から5分ほどのところに入口があり、入場料を払って滝に進む。滝の沿って遊歩道ができていて、ハイキングコースとなっている。
ここは森林浴の楽しめる自然公園になっていて、体力と所要時間別に3つのコースに分かれている。色別に標識が分かれていて、希望の色の方向に沿って歩くようになっている。滝を見ながら周回できるコースや、町の外れの池に出る片道のコース、本格的で起伏に富んだ、森の中を歩くコースなどになっている。所要時間45分から1時間半ほどだ。
この町か近隣に滞在していれば、3種類のコースを楽しむこともできる。
この地域は雨天の日も多いので、雨合羽が必携だ。
トリベルクの街にはシュヴァルツヴァルト(黒い森）博物館 Schwarzwaldmuseumがある。
トリベルクの歴史の概観やこの地に伝わる伝統衣装など生活をはじめとする黒い森の文化に触れることができる。
トリベルクへのアクセス
オッフェンブルクOffenburg (45分)とコンスタンツKonstanz(1時間45分)を結ぶシュヴァルツヴァルト鉄道Schwarzwaldbahnがほぼ1時間間隔で運行されている。
フランクフルト中央駅Frankfurt(Main)HbfからオッフェンブルグOffenburgまで特急ICEで1時間40分、
シュヴァルツヴァルト鉄道に乗継ぎ
オッフェンブルグからトリベルクTribergまで45分、ほぼ1時間間隔。
トリベルクTriberg駅から市街地までは上り坂で小1時間かかってしまう。
駅から赤いバスが運行されている。10分ほどで街の到着する。