ゲンゲンバッハ Gengenbach
バーデンヴュルテンベルク州オルテナウ地区
人口約11,000人
概要
オッフェンブルクから約11km南、シュヴァルツヴァルト(黒い森)地方の西端に位置するバーデンワイン街道沿いにある人気の観光地。
素朴でありながら立派な木組みの伝統的な家屋が建ち並び、情緒たっぷりの石畳で覆われた路地や広場の風景はまるで中世にタイムスリップしたかのような雰囲気になる。
中心地となるマルクト広場に立つと、木組みの家々に囲まれた迫力はドイツの中でも格別だ。
小さな町でこのマルクト広場の前に延びるハウプト通りが、ゲンゲンバッハのメインストリートで、ゆっくり散策するといい。
またこの町のクリスマスマーケットはとくに有名で、ヨーロッパ各地から多くの観光客が訪れる。
マルクト広場に面して建つ市庁舎の窓が「世界最大のアドベントカレンダー」となる。
「アドベント」とはクリスマス前のおよそ4週間、11月下旬から12月23日までのことで、イエス・キリストの降誕を待ち望む期間のことである。この期間、ドイツ各地でクリスマスマーケットが開催されている。
その市庁舎の窓を利用して、期間中に毎日絵が描かれた窓がひとつずつ、日めくりのようにアーティストが描いた大きな美しい絵がアドベントカレンダーになっている。
毎日ひとつずつ市庁舎の窓が開き、その年のテーマの絵を見ることができるようになる。
ゲンゲンバッハアクセス
フランクフルト中央駅 Frankfurt(Main)Hbfからオッフェンブルグ OffenburgまでICE特急で1時間40分、
シュヴァルツヴァルト鉄道に乗継ぎ
オッフェンブルグから20分、ほぼ1時間間隔。
オッフェンブルグ駅近く(5分)からハスラッシュHaslach行バスを利用することもできる。
見どころ
市庁舎 Rathaus
マルクト広場に面している。
ゲンゲンバッハで最も美しいといわれる建物で、ロココ様式と初期古典様式の要素をあわせ持つ。三角形の切り妻屋根の上の三体の像は、正義の神と知恵の神、裕福な貴族を象徴している。バルコニーの柱頭にはヨーロッパ、アジア、アフリカ、アメリカの四大地域を象徴した装飾が施されている。ファサード以外の装飾は、ゲンゲンバッハの彫刻家ペーター・シュバープの制作したものである。
キンツィヒの門塔 Kinzigturm
ゲンゲンバッハでいちばん高く、強固な門。
旧市街の入り口、ハウプト通りにあり、古くから町の防衛に重要な役割を果たし、かつては24時間の警備にあたっていた。また、消防団としての役目やキンツィヒ川の河川交通の監視、ゲンゲンバッハ来訪者からの税金の徴収等も行い、市民のために時計台として時刻を知らせる役目も果たしていた。
現在は、街の内側に立っているのみだが、以前は外側にも塔が建ち二重構造になっていて、その間が通路によって結ばれていた。
中は博物館となっていて、塔と城壁の模型や、敵を攻撃する方法、キリスト誕生のシーンが織り込まれた民家の模型などで昔の生活の再現を展示している。
5月〜10月の土・日曜日のみ開館
土曜午後、日曜終日
オーバー塔 Obertorturm
キンツィヒの塔とマルクト広場を挟んで反対側に立つ。
1577年にとんがり屋根が後付けされ「門」から「塔」になった。
ニーゲル塔 Niggelturm
城壁に付随している要塞、高さ10mほどあるとても高い塔で見張り台の跡。
城壁は取り壊されているが、塔は残されている。塔の上へは上れない。
マリエン教会 Stadtkirche Sankt Marien
ゲンゲンバッハの町はずれにある教会。
教会とともに隣の建物は修道院として使われていたもの。
主祭壇、天井、壁面のフレスコ画がとても美しい。