フロイデンシュタット Freudenstadt
バーデン・ヴュルテンベルク州
人口;約23,000人
概要
オッフェンブルグ Offenburgから東へ約36 km、チュービンゲンTubingenの西約 47 km に位置するシュヴァルツヴァルト(黒い森)の東の境になるこの温泉町は、フロイデンシュタット(喜びの町)という名前がこの町を物語っているように、健康によい気候ゆえに温泉保養地としての人気が高い。
1599年、ヴュルテンベルク公爵フリードリヒI世の命令により建設された。
アルプスの北部に初の計画的住宅地を造ることを決めた彼は、おかかえ建築家であったハインリヒ・シッカートと共にインスピレーションを求めてイタリアのボローニャとローマ中を駆け巡り、クモの巣のように広がる町にアイディアを得て帰ってきたのだった。
フロイデンシュタットの中心部は、四方の長さが220mの、ドイツで最も大きなマルクト広場Marktplatzを作り上げた。フリードリヒはその広場に宮殿を建てたいと考えていたが、この壮大な計画はついに実現することはなかった。
第二次世界大戦でフランスに破壊されはしたものの、戦後、イタリア風のアーチ型アーケード造りの建物に囲まれた正方形のマルクト広場を中心に、ミユーレMuhleと呼ばれる西洋連珠盤のような構図で再建された。こうしてフロイデンシュタットは、ユニークで、ある程度の都会的な魅力を保持している。
マルクト広場の一角を構成している一角に建つ市教会Stadtkirche(1608年)は、その個性的なレイアウトに驚かされる。幾何学に夢中だった公爵による一風変わったデザインで設計されており、右の角に2本の身廊が造られている。両身廊が互いに直角をなし、ゴシック様式の窓、ルネッサンス風の門、バロック様式の塔など、さまざまな様式が用いられている。
中に入ると、もつれ合う動物をモチーフにした装飾品のついた12世紀初頭の洗礼盤baptismal font、1500年頃のはりつけ像、4人の福音伝道者(ヨハネ、ルカ、マルコ、マタイ)が肩に担いでいるデザインの、1140年の木製のロマネスク様式の聖書朗読台 Lesepultなどが見られる。もとアルピルスバッハAlpirsbachにあったものだとという。当初、教会は、オーストリアを追われてフロイデンシュタットに移り住んだ多くのプロテスタントたちが、安全に礼拝できる場所だった。
マルクト広場は、夏の間、元気よく噴き上がる50以上の噴水を何度も目にすることができる。噴水の数は市街地全体で100以上に及ぶ。
フロイデンシュタットへのアクセス
フランクフルト中央駅Frankfurt(Main)Hbfからカールスルーエ中央駅Karlsruhe Hbfまで特急ICEで1時間10分、
カールスルーエ中央駅Karlsruhe HbfからFreudenstadt HbfまでSバーンで1時間30分
ほぼ1時間間隔。
カールスルーエには2つ駅があり、Karlsruhe Bahnhofsvorplatz駅までは6分歩く。
中央駅乗継を選択した方がいいが、運転本数が限定される。
Karlsruhe Bahnhofsvorplatz駅からフロイデンシュタットFreudenstadt Hbfまでは1時間間隔。
フランクフルト中央駅からのカールスルーエ中央駅がない場合には、フランクフルト空港駅Frankfurt(M) Flughafen Fernbf乗継を選択した方がいい。
フロイデンシュタットには2つの駅がある。
カールスルーエ発の列車は、シュタットバーンホフ、中央駅の順に停車する。
シュタットバーンホフStadtbahnhofは町の中央に位置しており、マルクト広場の北側から5分ほど歩く。
中央駅Hauptbahnhofは、デイータースヴァイラー通りDietersweilerstrasse、またはバーンホフ通りBahnhofstrasseの角から南東に約2km歩く。
2つの駅をつなぐ電車もいくつかあるし、B番バスも行き来している。
バスの中央夕-ミナルは、シュタットバーンホフのすぐ外にある。