ヴィットストック Wittstock
ブランデンブルグ州
人口約14,000人
概要
ベルリンの北西 95 km に位置する。
宗教改革による新教派(プロテスタント)とカトリックとの対立から勃発した三十年戦争の後期、1636年10月4日、神聖ローマ帝国軍とスウェーデン軍によって行われた戦闘がスウェーデンの拠点ポンメルンで勃発、ポンメルンを死守するため、エルベ川沿岸のヴィットストック近郊に陣を敷いた。
一方、神聖ローマ皇帝は、ポンメルン奪取を意図し、スウェーデン軍を壊滅させる為に、ザクセン軍を引き連れ、皇帝軍をヴィットストックに派遣する。 これが「ヴィットストックの戦い」Battle of Wittstockといわれるものである。
劣勢を強いられたスウェーデン軍が勝利したのであった。
まさにヴィットストックは戦場であった。
1800年代に起こったナポレオン戦争で要塞ができている。
第2次世界大戦での破壊もそれほど大きくなく、周囲を取り巻く市壁も煉瓦で復元されている。
現在は三十年戦争の激戦の地であったとは思えないほどのどかな田舎の町という雰囲気である。市街地は高さ約6mほどの市壁に囲まれている。市壁には1つの門と2つの塔がある。
市街地には木組造りの家がたくさんある。
アクセス
鉄道
ベルリン中央駅 Berlin Hbf からS-Bahnが直通運転している。
ヴィットストック Wittstock(Dosse) まで約1時間50分、ほぼ1時間間隔。
見どころ
クレーバー門 Groeper Tor
3つの門の内、唯一残された煉瓦づくりの5階建四角錐の屋根をもつ角塔の市門で、東側に道路が付けられている。
役所塔 Amts Turm
13世紀から築かれていた司教の城の高さ32mの巨大な塔が7階まで三十年戦争博物館となっている。城壁と役所として使われた塔がひときわ目立つ中世後期に建てられた大司教の城は、このテーマの博物館には最適な建物である。
ターバー塔 Daber Turm
煉瓦積4階建ての円塔で円錐屋根がある。
塔内にはパン焼き窯が展示されている。
市庁舎 Rathaus
1274年に建造されたが、その後何度か改修が行われた。
現在のものは1997-97の修復で昔の美しさを取り戻している。
司教の城 Bischofsburg
1271年に創建されたもので、司教の住居として使われていた。
を移し、ドイツ統一後、復元再構築された。1957から博物館として使われ、三十年戦
争博物館としてもつかわれている。
聖マリア教会 St.Marien Kirche
13世紀のゴシック様式の3身廊煉瓦造の教会である。
1704年に高さ68mの高塔に天蓋が付けられた。
聖霊教会 Heilig-Geist Kirche
1300年建造の煉瓦づくりの建物で、中世の商人や旅人の礼拝のために使われていた。