イエナ Jena

テューリンゲン州
人口 約115,000人

概要

大学とレンズの街イエナは、州都エアフルトの東40 km, ワイマールWeimarの東23km、ライプツィヒの南70 kmのザーレ川 Saale に沿った谷あいに位置する。

ゲーテやシラー、フィヒテ、ヘーゲルなどドイツを代表する哲学者や文人たちが教授となることによりイエナ大学(現シラー大学)の拡充が進んだ。
1558年創立時の校舎コレギウム・イエネンゼ Kollegium Jenense は現在も残っている。

19世紀の中頃、ともに大学に所属していたカール・ツァイス Carl Zeissとエルンストアッベ Ernst Abbe、オットー・ショットOtto Schottの3人のおかげで、イエナはドイツ屈指の工業都市に発展したのである。

カール・ツァイスとエルンスト・アッベが発明した顕微鏡から出発して光学器械工業を発展させ、後にツァイス工場は光学器械、精密器械の分野で世界的に有名になり、レンズメーカー「カール・ツァイス」は終戦までドイツを代表する産業として社会的名声を得ており、ドイツ軍の双眼鏡や潜水艦の潜望鏡などの供給を担っていた。

第2次世界大戦後、ドイツ民主共和国(旧東ドイツ)になってその技術は後退していたが、西側に逃げていた技術者たちが再興し、カール・ツアイスレンズを作り続け、カール・ツァイス・イエーナCarl Zeiss Jenaと区別してその品質を維持し続けていた。

オットー・ショットは良質なレンズの材料を供給したイエナ・ショットグラス(イエナ・ショットグラスJena Glaswerke Schott)社を築き、医学・生物学分野の研究の発展に貢献することとなった。現在はSCHOTT社としてマインツMainzに本社を置く,

イエナの市街地は第二次世界大戦によって完全に破壊されつくされたが、1989年のドイツ統一後、急速に家屋の改修が進められ、中世的な街並みの美しさを保ちながらも、近代的な施設や機能が増しつつある。
大学都市で街に活気がみなぎっている。

毎年、7~8月のほぼ2ヵ月に及ぶ世界音楽祭クルトゥアアレーナ・イエーナKulturarena Jenaが開催されている。

アクセス

鉄道

鉄道駅は2つある。
イエナ・パラディース駅Jena Paradies:市の中心部、ザーレ川 Saale River沿い
イエナ西駅Jena West:市の南西部、近距離ローカル線が中心。
ベルリン中央駅Berlin Hbf.からニュルンベルグNurnberg Hbf.方面行きイエナ・パラディース駅Jena Paradies、特急ICEで約2時間15分、ほぼ1時間間隔
ワイマール(20分)、エアフルト(40分)とのローカル線はほぼ1時間間隔、イエナ西駅Jena West発着。

見どころ

イエンタワー Jen-Tower

イエナの街の中央に立つ望遠鏡のような円筒形の建物。
まずはここから市街地の教会塔や広場が眺望できる。
高さ128mのタワーは。 カール・ツァイス・イェナの研究所として建築家ヘルマン・ヘンゼルマンが設計したもの。
レストランからも町のパノラマを楽しんだらいい。

ツァイス・プラネタリウム Zeiss Planetarium

1926年制作の世界最古のプラネタリウムがある。直径25mのドームは、ドイツ最大の規模を誇る。2006年に、レーザー全天周投影機が設置されて、ドーム全体に天体ショーを投影できるようになっている。
Am Planetarium 5
http://www.planetarium-jena.de

光学博物館 Optisches Museum der Cal-Zeiss-Stiftung

1866年の歴史あるツァイス製作所を再現している。
光学機器で世界的に有名なカール・ツァイス社の歴史を展示する博物館。
光学器具の進歩を顕微鏡などを覗いたり、プラネタリウムを見たりしながら体験できる。
この博物館前には、ツァイスの共同経営者でツァイス財団の生みの親でもある物理学者エルンスト・アッベの霊廟 Ernst-Abbe-Tempel が建つ。
カール=ツァイス広場Carl-ZelSS-Platz 121。

ゲーテ記念館 Goethe-Gedenkstatte

ゲーテがこの町に5年余り滞在するときに住んだ家で、自然科学者、詩人、政治家としてのゲーテの業績に焦点があてられ,さまざまな遺品が保存されている。
すぐ東のイチョウの巨木はゲーテ自身が植えたもので、植物園Botanischer Gartenの一部になっている。
Furstengraben 26。

シラー記念館 Schiller-Gedenkstatte

1797年から1802年まで住んだ家に、彼自身の使った遺品が展示されている。
この家の庭の小さな丸太小屋で「ヴァレンシュタインWallenstein」が書かれた。さらに「手袋」や「人質」もここで書かれている。
Schillergasschen 2。

ショットグラス博物館

オットー・ショットが1884年に「ガラス技術研究室」を開設したところで、その製造と技術の歴史を紹介している。

聖ミヒヤエル教会 Stadtkilche St.Michaelis(市教会)

ルターの墓標盤がある。塔の円蓋部に出ることができる。
教会広場Kirchplatzに面している。
旧シト一派女子修道院付属教会で、15世紀に大規模な改修工事が行われ、ゴシック様式に変えられている。南側の天蓋付き入口に注目。

聖ヨハネス門 Johannistor

ヨハニス広場Johannisptatzにある。広場の反対側のプルファー塔 Pulverlurmとともに、14世紀の城塞の遺構である。

コレギウム・イエネンゼ Collegium、Jenense

大学が設立された場所でかつては修道院だった。

ロマン派の家 Romantikerhaus

哲学者J.G.フィヒテのかつての住まいで、イエナにおけるロマン派の文学博物館になっている。
開館: 火~日10:00~17:00

エルンスト・ヘッケル・ハウス Ernst-Haeckel-Haus

動物学者エルンスト・ヘッケルのかつての住まい。博物館「ヴィラ・メドゥーサ」では彼の自然科学者としての生涯と業績が展示されている。
開館:火~金11:00~15:00

ドルンブルク城群 Dornburger Schlosser

ゴシック様式の城、ゲーテ記念館のあるルネッサンス様式の城、庭園・カフェのあるロココ様式の城、3つの城からなる。
開館: 4~10月10:00~18:00
休館: 月曜および11~3月

ミュージアム1806年 Museum 1806

1806年10月14日にあったナポレオン率いるフランス軍とプロイセン軍による有名な 「イエナ/アウアーシュテットの戦い」に関する博物館。
開館:4~11月水~日
10:00~13:00/14:00~17:00
(12~3月は1時間早めに開閉)















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