サラマンカ Salamanca
(カスティーリャ・イ・レオン地方)
概要
マドリッドから212km、アビラから97km、カセレスから217km
人口約20万人
トルメスTormes河畔にある、スペイン最古の大学のある町。
1085年アルフォンソ6世によってキリスト教徒の町となり、城壁がめぐらされ、多くの建物ができ上がった。
町の中心はマイヨール広場で、学生たちの多いのはサラマンカ大学のあるアナヤ広場だ。TA
アクセス
マドリッド/チャマルティン駅から列車で約2時間半、直通1日3本運行
見どころ
サラマンカは見どころが多いが、建物の向きにより美しく見えるのが、午前と午後に分かれる。
大学、新旧カテドラルは午後の方が美しい。
新カテドラル Catedral Nueva
間口50m、奥行き105m、身廊の高さ42m、側廊の高さ42m。
1513年に着工し、1560年に外観は完成したが、内部装飾はアルベルト・チュリゲラによって18世紀の完成させたもの。ゴシック様式の正面は西側を向いているので夕陽にあたると美しくなる。
この教会には祭壇がない。アルベルト・チュリゲラが造ったものがあまりにケバケバしいため、1743年の教会が撤去を決めてしまい、新古典主義様式の祭壇を造ることを決めているが、まだ実現していない。今は聖母マリア被昇天像とサラマンカの守護聖者サン・ファン・デ・サグーンが祀られている。
旧カテドラル
新カテドラルに隣接している。12世紀の中ごろのロマネスク様式の建築。
イタリア人画家ニコラス・フロレンティーノによる祭壇画とフレスコ画見どころ。
ルネッサンス様式の絵画で、聖家族の生涯が53枚に描かれている。
カテドラル南側のガーリョ塔Torre de Galloはスペインでいちばん美しい塔と言われている。
サラマンカ大学 Universidad de Salamanca
1218年にアルフォンソ9世(後のローマ教皇)が神学校として創設。ボローニャ、パリ、オックスフォードとともに4大大学の一つとなっている。
現在の建物の大部分は15世紀のもの。16世紀にはこの大学から「サラマンカ学派」と呼ばれる、優れた神学者、思想家が輩出された。今でもサラマンカ大学はスペイン最高の知的水準を保っている。14世紀までは講義は旧カテドラルで行われていた。16世紀には大学の建物ができて24の建物で70の講座を設け、7千人以上の学生がいたという。
大学正面玄関が見事なプラテレスコ様式のレリーフが彫られている。3段に分かれている。
上段はローマ法王と僧侶たちに囲まれたビーナスとヘラクレス像の彫刻、
中段はカルロス5世とカトリック両王と国家の紋章、
下段はカトリック両王のレリーフ。
正面玄関前の広場パティオ・デ・ラス・エクスエラスに立つ像は、スペインの高名な学者で教職を取っていたフライ・ルイス・デ・レオン。
貝の家 Casa de las Conchas
サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼者を守る騎士団の騎士の館だった建物。 15世紀後半に建てられたゴシック様式の建物で、外部は一面聖ヤコブ(サンティアゴ)を象徴する貝の模様が400ほども彫られ飾られていることで貝の家と呼ばれている。