フィゲラス Figueres
概要
バルセロナ北東137km、フランス国境に近い小さな町
人口:約3万6千人
サルバドール・ダリ(1905~89)の生誕地。
この町には、かつて市立劇場であった建物をダリ自身がプロデュースして改築したダリ美術館 Teatre-Museu Dali がある。
見どころはここ一つと言っていいが、多くの美術愛好家がこの地を訪れる。
ダリ美術館 Teatre-Meseu Dalí
外観は,赤い壁に水玉模様のポップな建物で,この水玉模様を近くでよく見ると,パンのレプリカとなっている。
フィゲラス出身の画家ダリの大部分の作品を収蔵している。
ダリ晩年の1982年に住居の隣に建てられたもので、建物全体がダリのオブジェとなっており、内部には、ダリらしい「だまし絵」、からくりなどの仕掛けが数多く盛り込まれていて、美術館というよりは、見せ物小屋のような感じすらある。
ダリは「この美術館は美術館ではなくて、巨大な超現実主義のオブジェと考えなければならない。すべてが一貫しており、私の理解を逃れるものはなにもないのだ」といっていた。
この美術館は、スペイン内戦のときに焼失し、1966年に再建された元の市立劇場(1850年)の中にある。ダリは巨大なガラスの円天井(クーポール)を付け加え、ダリはその下に埋葬されている。
広い中庭をしつらえ、奇想が生みだすさまざまなオブジェを配置した。そのなかには、サラマンカにある「貝殻の舘Casa de las Conchas」の貝殻のように正面の壁を飾る巨大な卵やキャベツ、さらには、便器、金色のマネキン人形などがある。
美術館のまわりにある広場の整備にも奇想を思うままに発揮して、タイヤの円柱の上に人間の彫像がのっているし、内部でも、例えば広間はアメリカの女優メイ・ウエストを表している(唇を示す長椅子、鼻になっている暖炉、目の形の窓枠など)。ダリの絵もいくつか展示されている。なかでも、ダリの妻ガラを描いている途中のダリを表す一連の作品が見どころである。他の画家、デュシャンDuchamp、フォルトウニイFortunyなどの絵もある。
アクセス
バルセロナ・サンツ駅から電車で約2時間、ほぼ1時間おきに運行。