カダケス Cadaques

概要

カダケスはコスタ・ブラバの小さな岬にある人気のリゾート地だ。
コスタ・ブラバは、フランスの国境からバルセロナの少し北まで続く地中海沿岸をスペインで呼ぶ呼称である。
カダケスの元々の地名は「岩の岬」を意味するカプ・ダケス Cap d'Aquesからきている。

カダケスは漁業の村として知られ、地理的に他から隔絶していたことから、手つかずの漁村の風景だけが残されていた。

その風景にサルバドール・ダリをはじめ、パブロ・ピカソ、ジョアン・ミロなど現代の芸術家が魅せられ広く知られるところとなった。
ダリはこの町に魅せられた。「学校の教師から学ぶものはない。私の本当の師はカダケスの白い家と壮大で神秘的なこの風景だ」という。
そして、サルバドル・ダリは町のはずれのポール・リガート入江Cala de Port Lligatの奥に居を構える。漁民の家を購入し、40年間をかけて、少しずつ増改築を繰り返し、自分達に合う理想の家を作っていった。
アトリエ兼住居だったところで現在は美術館として公開されている。
ダリらしいポップアートも残る。屋根の上にシンボルの「大きなたまご」が載っている。

ダリは戦禍を避け一時ニューヨークで暮らしたが、1948年に帰国し、ここに移り住んだ。
更に観光客も集まり賑わいを見せるようになった。
海岸沿いに地中海の碧い海と青い空の間に白い建物が並ぶ美しい景色がスペインのリゾートらしい美しい街を彩っている。
カダケスにはいくつかの狭いビーチがあるが、全てのビーチは白砂はなく石がごろごろしているところだが、大人のリゾートにはサンドビーチは必携ではなさそうだ。
旧市街はそんなに広くなく、気の向くままに細い道をゆっくりと散策するのがおすすめだ。中心になる広場にダリの銅像が立っている。
ダリの家のあるポール・リガートPort-Lligatに行くには、カダケスの小さな丘を越えてアップダウンの道を約20分以上歩く。
ダリの家は、現在は見学可能だが、予約が必要となる。1月ー3月は閉館。

カダケスの少し北側に行くとクレウス岬がある。
「私は太陽に触れる最初のスペイン人だ」と語り、この岬にダリはたびたび訪れていた。

アクセス

バルセロナからカダケスへ行く場合には、北ターミナルからのバスがおすすめ。
1日2便運行。約2時間30分。週末は道路の混雑で遅れることがある。

フィゲラスからカダケスへ行く場合
カダケス行きのバスで約1時間
バルセロナ・サンツ駅からフィゲラスFigueras駅までは列車で約1時間45分

















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