ブルゴス Burgos
カスティーリャ・イ・レオン地方)
マドリッドから239km、サンタンデールから154km、ビルバオから15km、ビトリアから111km
人口約17万人
概要
中世において400年以上カスティーリャ王国の首都。国土回復運動レコンキスタ時代の英雄エル・シド生誕の町で、数々のモニュメントが残されている。
町はアルランソン川のほとりに位置する。中心の広場はカテドラルのあるサンタ・マリア広場で、ゴシック建築に囲まれている。この町の最大の見どころはカテドラルで、トレド、セビーリャとともにスペイン3大カテドラルとなっている。ゴシック建築の傑作。
ブルゴスの町を一望するには小高い丘の上の城跡に登るといい。
カテドラルの裏手からサン・エステバンの門に向かって登って行くと15分で着く。
アクセス
マドリッド/チャマルティン駅から列車で約3時間半、ほぼ2時間ごと
見どころ
カテドラル Catedral
1221年に着工、300年をかけて15世紀になって完成。
スペインゴシックの代表作。外観はフランス人エンリケによるフランスゴシック。内部の装飾はスペイン独特のものである。鐘楼はドイツ人ファン・デ・コロニアによる84mのもので1442年に着工。58年に左の塔が完成している。
エル・シドと妻ドニャ・ヒメナの墓もこのカテドラルの中にある。
コンデスタブレ礼拝堂はプラテレスコ様式の傑作。この礼拝堂の奥の小部屋にはレオナルド・ダ・ヴィンチ作ではないかといわれているマグダレナのマリア画が飾られている。
3身廊の間口は26m、奥行き84m、翼廊59m。身廊中央部の八角形の丸屋根は54mあり、16世紀に完成したもの。この中央部から堂内に採光できるようになっている。その真下にエル・シドの墓がある。
パパモスカス Papamoscas
サンタ・テクラの礼拝堂の上にある機械仕掛けの人形。15分おきに鐘を鳴らす。そのたびに口を開け、人々を見下ろす。
サンタ・マリア門 Arco de Santa Maria
11世紀にブルゴスの城塞が築かれたときに造られた8つの城門の一つ。
現在のものは1536年に改修されたもの。そのときに加えられたのがブルゴスにゆかりのある6人の像で、門の下を通る人を見下ろす。上段右側がエル・シド像
コルドンの館 Casa del Cordon
コロンブスが第2回目にアメリカ大陸への航海から帰ってイザベル、フェルディナンド両国王に謁見した場所。
また、イザベルの死後スペインの王位を継ぐはずであったブルゴーニュのフィリップが1506年ここで急死した。
パビアの戦い(1525年)に敗れて捕らわれの身となったフランスのフランソワ1世が幽閉されたところでもある。
ラス・ウエルガス修道院 Monasterio de las Huelgas
12世紀アルフォンソ8世が建立。その王の墓もある。
内部はロマネスク、ムハデル、ゴシックなどの各様式がミックスした装飾。
イスラム軍の戦いで得た戦利品や中世の王様の衣装、宝飾品を展示。
ブルゴス近郊
サン・ペドロ・デ・カルデニャ修道院
エル・シドがアルフォンソ6世に追放されたとき妻と娘がかくまわれたところ。
サント・ドミンゴ・デ・シロス修道院 Santo Dominngo de Silos
ブルゴスから59km、車で1時間。
スペインで最も美しいロマネスク様式の回廊をもつことで知られている。繊細な柱の美しさは一見の価値がある。