バダホス Badajoz
概要
人口約130000人
エストレマドゥラ地方:バタホス県の県都。
バダホス県はスペイン最大の広さ(2万1657k㎡)を誇る,
ポルトガルまでわずか6kmという国境の町。
同国を代表する古都のひとつで,11世紀にはアラブ王国の首都が置かれた。レオン王アルフォンソ9世によって奪回されたが,その後もアラブ支配時代同様,内部権力の闘争の舞台とされ,さらには国境の町として戦禍を被り続けた。
北の方からバダホスをの眺めると、アラビア風要塞の城壁がそびえる丘の斜面に階段状に広がっていて美しい。
エレーラ様式の花崗岩構造物パルマス橋と、同名の銃眼つき城門(16世紀)が一線にならんで、市内への入口になっている。
もともとはメリダの支配下にあるささやかなローマ人の町だったが、11世紀にイスラム教徒のタイファ王国の首都になった。
16世紀にはイベリア半島の戦略拠点として、スペインとポルトガルの王位継承戦争の歯車にまきこまれ、くり返し占領や略奪の憂き目を見た。
その後は数世紀間、町はモーロ人の要塞と中世の城壁に守られ、狭くて陰気な街路に閉じこもったままだった。
現在は旧市街の外側に新市街が大きく広がっている。
見どころ
パルマス橋 Puente de Palmas
旧市街へのゲートウェイである33のアーチに支えられた全長582mの橋。
大聖堂 Catedral
ゴシック様式基調の16世紀に建立され、ルネサンス時代に大幅に改築された。
高い鐘楼は砦のような外観を持っているが、窓やフリーズには忘れずに細かなプラテレスコ風装飾が施されている。
中央身廊の真申に見通しを妨げる形で巨大な聖歌隊席があるが、その座席は1557年に彫られたもの。
内陣の右手に聖異室があり、17世紀フランドル製の美しいタペストリー6枚組が納めてある。
県立考古学博物館 Museo arqueologico provincial
アラブ時代の8角形の高い塔「アペンデイスの塔」に隣接している。
要塞内にあるラ・ロカ・オ・フェリア宮 Palacio de la Roca o Ferla(16世紀)が改装され、近代的な博物館陳列法に従い、この地方の出土品からなる豊かな考古学コレクションが展示されている。 中には先史時代と原史時代(石碑、小偶像)、ローマ時代(モザイク、青銅製の道具)、西ゴート時代(幾何学もしくは植物模様の彫られた実に美しい付け柱)、それにイスラムや中世文明関係が含まれている。
(参考資料:ミシェランガイド、観光局資料)