クラクフ Krakow
ポーランド王国の首都だった(1386~1572)
市内をヴィスワ河
概要
オシフィエンチウムやヴィエリチカなど観光都市へ訪れる起点にもなっている町。
1386年から1572年まで続いたヤギェウォ王朝の時代、ポーランド王国の首都として繁栄し、当時の中央ヨーロッパ文化の中心地だった。第二次大戦中には、国内各地で都市が破壊され続けるなか、ここクラクフはドイツ軍司令部が置かれていたために戦災を免れている。見どころは旧市街に集まっている。かつて街を囲んでいた城壁には、15世紀末の砦、バルバカン Barbakan が残されている。
旧市街の中心となるのは、総面積約4万平方メートルにおよぶ中央市場広場 Rynek Glowny で、その周辺には、聖マリア教会や織物会館などがある。また旧市街の南、ヴィスワ川沿いの丘には、歴代の王が住んでいたヴァヴェル城が建っている。
1978年、クラクフの歴史的な町並みが世界遺産に登録されている。
みどころ
(旧市街)
中央市場広場
織物会館 Sukiennice
14世紀の建造。中央市場広場の中央に建つ長さ100mにおよぶ壮麗なルネッサンス様式の建物。衣類や布生地の交易で栄えたこの会館だが、現在は、1階は民芸品や刺繍、アクセサリーなどを販売する店がところ狭しと並んでいる。2階は18?19世紀のポーランド絵画を展示する国立美術館 Galeria w Sukiennicach のギャラリーとなっている。
聖マリア教会 Kosciot Najswietszej Panny Marii
1222年建造のゴシック様式の大型の教会。中央市場広場に面して建つ。聖堂内には、国宝に指定されるヴィオット・ストゥオシ聖壇をはじめ、ステンドグラスや内部の装飾など美しい芸術品が数多く収蔵されている。
旧市庁舎
チャルトリスキ美術館 Muzeum Czatoryskich
貴族婦人の蒐集(しゅうしゅう)品展示のため1801年にオープンしたポーランド最古の美術館。ポーランド絵画や調度品などが展示されている。レオナルド・ダ・ヴィンチの油彩として貴重な1枚である『白貂(てん)を抱く貴婦人』が目玉。
フローリアンスカ門 Brama Florianska
旧市街を囲む城壁北側にあるゲートで、1300年頃の建造とされる。この門とともに1498年建造の円形の砦バルバカン Barbakan が建つ。このバルバカンは、現存する円形防塁では最大規模のものとなっている。
ヴァヴェル城 Zamek Krolewski na Wawelu
旧市街の南、ヴィスワ川を望む丘に建つ歴代ポーランド王の居城。城内には、歴代王の戴冠式が行われた大聖堂 Katedra Wawelska がある。金色のドーム、ジグムント・チャペル Kaplica Zygmuntowska はポーランドのルネッサンス建築の傑作と評される。また、大聖堂の奥には旧王宮 Zamek Krolewski がある。現在は博物館となっており、特に王宮の展示 Komnaty Krolewskie で公開されている戴冠式に使用された剣やジグムント王が集めたタペストリーなどは注目されている。
旧市街から城へは、中央市場広場からグロツカ通り Grodzka またはカノニチャ通り Kanonicza を進み、徒歩で10分程度。
ヤギェウォ大学 Uniwersytet Jagiellonski
中央市場広場の西側にあるヤギェオ大学は1364年の創立。ポーランドで最古、中央ヨーロッパではプラハのカレル大学に次ぐ歴史がある。回廊に囲まれた中庭や、15世紀のゴシック建築コレギウム・マイウス Collegium Maius など大学内には貴重な施設が残されている。
日本美術・技術センター(マンガ館)
カジミエーシュ地区
「シンドラーのリスト」のユダヤ人ゲットーがあった地.