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ギリシャの料理・レストラン・飲食材

ギリシャ料理の特徴

まず、オリーブオイルを多く使う。
温暖な国で他のヨーロッパに比べ雨が少なく太陽に日差しを受けて、 新鮮な旬の野菜がたくさん穫れる。味付けはシンプルに新鮮なものにオリーブオイルをかけて食べる。
近海でたくさんの魚が捕れる魚介類にもオリーブオイルが使われる。
イカ、タコ、エビ、貝、魚卵も食べられている。
ヨーグルトが料理に多く使われる。ヨーグルトは特に山羊,羊が多い。

炭焼きやオーブン料理が多いが、気候が暑いからオーブンから出した焼きたてを食べるのではなくて、少し冷めたものを食べる。一般家庭では食卓には必ずワインがつくので適度の冷めてくることになる。

観光客が多い国で、簡単に食べられるファーストフード、小皿料理が広く進化している。

2010年に「地中海の食事」として、イタリア料理、スペイン料理、モロッコ料理と共にユネスコの無形文化遺産に登録された。
オリーブオイルをたっぷり使い、野菜や魚介類を多く摂取する地中海沿岸の食生活が、心臓病や糖尿病などの生活習慣病リスクを減らしているということによる。

ギリシャの料理

小皿料理(メゼ)

サガナキ Saganaki
チーズ(ケファログラヴィエラ、カセリ、ケファロティリ、ハルーミ、フェタなど)を小浅い鉄鍋を使って油で焼いた料理。

タラモサラタ Taramosalata
魚卵に、マッシュポテト、水に浸したパン、タマネギにレモン汁・酢・オリーブオイルなどを混ぜ合わせた料理。

スブラキ
串刺しの。牛、豚、羊、鶏肉を、一口サイズの串刺した。ポピュラーなファーストフード。

ピロスキ Piroski
ロシア料理のピロシキのギリシャヴァージョンのファストフード。

ムサカ
オーブン皿に敷いた1センチぐらいの厚さのジャガイモと茄子に、チーズ、挽き肉とホワイトソースを加えて、オーブンで焼いた料理。

パツァス
イカフライ。

カラマリア
イカの唐揚げ。

ピタ Pita
具材をパン生地で包んだ料理。フィロ生地のピタはトルコのビョレクに似ている。

ソース、ペースト

ザジキ
細かく切ったキュウリをギリシャ・ヨーグルトで合え、すりおろしたニンニクと塩、オリーブオイルなどで味付けしたソース。スーヴラキやピタパンにつけて食べる。トルコの「ジャージュク Cacik」と同じもの。

メリザノサラタ
茄子のペースト

ティロカフテリ
唐辛子のきいたチーズのペースト

前菜・サラダ・スープ

ドマトサラタ Domatosalata(トマトサラダ)
薄切りのトマトを皿にたっぷりと盛り合わせて、オリーブオイルをかけて食べる。
ギリシャ人は世界で一番トマトを食べているという。

ホリアティキサラタ Horiatikisalata
トマトとフェタチーズ、薄切りのタマネギをオリーブオイル、塩胡椒、オレガノで和えたサラダ。黒オリーブ、サーディンの塩漬け、、ゆで卵などを加えて食べることもある。

ケフテス Keftés
ミートボール。

パツァス Patsas
羊の足、胃、腸などを煮込んだスープ。

野菜料理

ドルマ Dolma
ブドウやキャベツの葉で肉と米などのフィリングを包んで蒸し煮にした料理。

イェミスタ Gemista
パプリカ・ギリシャ風。
トマト・ピーマン・ナスなどの野菜の中身をくり抜き、オリーブオイルで炒めたひき肉や米を入れて

ピラフィ Pilafi
トルコ料理のピラフと近い。

スコルダリア Skordalia
ペーストになるまですり潰されたじゃがいも料理。フライなどの付け合せと出される。

クリサラキャ
2センチぐらいの長さのパスタを肉、トマトと一緒に煮込んだ料理。

ユベツィ
クリサラキャをオーブンに入れて焼いたもの

パタトケフテデス
ギリシャ風ポテトコロッケ

米料理

ギリシャではお米も普通に食べられている。
ギリシャ語で米は「リジRyzi」という。
「グラセRyzi Glase」日本のコメと同じものと、「ボネRyzi Bonnet」と呼ばれる茶色いお米がある。ボネは玄米とは別物。茹ですぎてもふやけないのが特徴。 ピラフやリゾットに使われる。

スパナコリゾ
ギリシャ風ホウレンソウのリゾット。

パスタ料理

ギリシャ人もよくパスタを食べる。
最近はイタリアと同じようにデュラム・セモリナ粉できているので味もグーンとよくなっている。たが、「アルデンテ」という食感がないようで、茹ですぎたパスタが普通だ。
オーブンで焼いたパスタが多い。

パスティツィオ
マカロニにミートソースとホワイトソースをかけてオーブン焼いた料理。

クリサラキャ
2センチぐらいの長さのパスタを肉、トマトと一緒に煮込んだ料理

ストロンボリ
ナポリタン・スパゲティーにチーズをかけて焼いたようなもの

トラハナ
ミルクが練りこまれたパスタ

ガリドマカロナダ
海老の入ったパスタ

パイ料理

ギリシャではパイ料理がよく食べられる。ギリシャ語ではパイをピタ(複数形はピテス)と呼ぶ。ファーストフードとしても人気がある。

クレアトピタ
肉を詰めたパイ

スパナコピタ
ほうれん草とチーズを詰めたパイ

ティロピタ
チーズを詰めたパイ

コトピタ
鶏肉を詰めたパイ

魚料理

魚料理は基本的に、凝ったものはなく、焼くか揚げるかしただけのシンプルなものが多い。
最近は近海で取れる魚が減っているため、魚の値段が上がっている。

いわしのグリル焼き
 

イカの炭火焼
オリーブオイル、塩をかけて食べます。

揚げた鱈のフライ

焼きたこ 天日で干して水分を抜いたたこの足をグリルで焼いたもの。

アセリーナのから揚げ
ワカサギを小さくしたような魚のから揚げ

蛸パスタ

海老のサガナキ
海老とフェタチーズをトマトソースでさっと煮た料理

チプーレス
鯛の仲間の白身魚。

アセリーナ Atherina
ワカサギのような色をした小魚で、体長は3センチから7センチぐらい。

バラダス Baladas
鯛の仲間の魚で、小骨が少々硬くて食べにくい。

肉料理

魚が取れなくなって値上がりしているため、肉料理がよく食べられるようになっている。ギリシャでは牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉が食べられる。

ケフテース
ミートボールを焼いたり、油で揚げたりしたもの

スズカキア
ミートボールをトマトで煮込んだもの。

スティファド
牛肉を玉ねぎ、トマトなどと煮込んだ料理

ティガニャ
豚肉を野菜と、白ワインで炒め煮にした料理

ギロ(イロ)gyro
ミンチ状にした牛肉や羊肉を固めて回転するロースターであぶり焼きし、焼けた部分を薄くそぎ落すドネルケバブ風の料理。

カラマラキア・ティガニタ Kalamarakia Tiganita

クレフティコ Kleftiko
骨付きの羊肉の蒸し焼き料理。

ユーヴァルラキャ
牛肉と米のミートボールを茹でた料理

スヴラキ
串刺しの焼肉。

ビフテキャ
牛肉のハンバーグ。

アフェリア
豚肉をコリアンダーで味付けし、赤ワインで煮込んだキプロスの料理。

パン

食事の時にはパンが必需品です。
ギリシャのパンは、ドイツタイプの、重くて、味わいのあるパン。

オリーヴ

ギリシャ料理にオリーブオイル(ギリシャ語では「エリオラド」)は欠かせない。
スペイン、イタリアに次ぎ、世界3番目のオリーブ産出国である。
ギリシャの土壌と気候はオリーブ栽培に適しているのでギリシャ全土で広く栽培されている。

 オリーブの木は成長が遅い代わりに、とても寿命が長く、1600年から2000年生き続けているものも知られています。

チーズ

ギリシャのチーズ消費量は世界一と言われている。

フェタチーズ Feta
ヤギや羊の乳で作った酸味のあるチーズ。塩水に漬つけて保存するため、塩辛く、醗酵が進まない。そのまま食べるだけでなく、いろいろな料理に使われている。
EUの規定で、ギリシャ産のもの以外はフェタという名前を使うことができない。

グラヴィエラ
山羊か羊の乳で作られる黄色く、硬いチーズ。

カセリ Kasseri
カセリは羊か山羊の乳から作られる黄色いチーズで、比較的癖がなく、ピザやオーブンで焼くパスタ料理に使ったりする。

ハルミ
キプロスのチーズだが、ギリシャでもよく食べられている。白くて水分の多い、塩辛いチーズ。

ミジスラ
イタリアのリコッタチーズと似ている。デザートに使われたりする。

アンソティロ Anthotyro
ミジスラに似ている。白くてもろい成熟させていない。

コパニスティ
ペースト状のチーズで、色は白、ピンク、青みがかったものなど、産地によってちがうが、キクラデス諸島がおもな産地である。
羊、山羊、牛の乳、もしくはそれを混ぜ合わせたものなどがある。

デザート

ギリシャでは、食後のデザートというより、おやつとして食べていた。
だから、じっとり、こってりした油を含んでいて、甘さもきついのが特徴だ。
食後にはアイスクリームやフルーツが中心となる。 。

バクラヴァ Baklava
薄いフィロ生地を何層も重ね合わせ、ナッツを包みを包み込んでハチミツやシロップをしみ込ませたパイ風のデザート。

ハルヴァ Halva
胡桃のペースト、セモリナ粉、チーズなどで作った餅状の菓子。

カリドピタ
胡桃のケーキにシロップをかけたもの

ルクミ Loukoumi
デンプン、砂糖、アーモンド、クルミなどを混ぜ合わせて作った餅状の菓子。

ルクマデス
ギリシャ風のドーナッツ。シナモンパウダーやシロップをかけて食べる。

ラヴァニ
スポンジケーキに砂糖シロップをかけたもの

リゾヤロ Ryzogalo
シナモンやレモンピールで香りをつけたライスプディング。

カタイフィ Kataifi
バクラバと似ているが、パイ生地ではなく、細い麺状の生地を束ねて焼いて、シロップに漬けたもの。

エクメック
カタイフィの上から生クリームをかけたもの

ガラクトブレコ
パイ生地の間に、カスタードとセモリナのプディングを挟んで焼き、上から砂糖シロップをかけたもの

ファヌロピタ
バターや卵を使わないスパイスケーキ

ディプレス
シロップに浸した薄い揚げクッキー

ギリシャワイン

ギリシャワインの特徴

ギリシャでワインは、家庭でも日常的に食卓に上る身近なもので、会話を楽しみながら、友達や親戚などとくつろぎながら語らい楽しく過ごすという飲み方が多い。

ギリシャのぶどう畑はほとんど小さな区画で栽培しているのが特徴である。
広大な土地で大量生産を行なうというのではない。
様々な地域の多様性があって、それぞれの異なるユニークな気候と、独自の有利な生態系(土壌ーぶどう品種)を有している。そのため、多くの異なる種類のワインが比較的少量の生産となっている。だから、同じワインが世界各国に出回るほどの量も生産されていない。

地中海性気候で冬は暖かく、夏は乾燥した亜熱帯性気候である。
ギリシャの半島とエーゲ海やイオニア海の島々の丘陵地帯のぶどう畑まで、海より吹きつける風がブドウ栽培に影響をおよぼす。日照時間が長く、ぶどうの糖分が高くなり、甘口タイプのワインが造られているのが特徴だ。

ギリシャ独自の品種もたくさんあり、その数約300種を数える。その多くが、古代ギリシャから受け継がれているものだ。

それぞれの島々は小さいため、収穫量が少ないが、個性的ワインが栽培されている。
観光客に人気のサントリーニ島では、有名なヴィンサント、サモス島にはアンテミスというのがある。いずれもデザートワインがある。

ギリシャワイン法による格付け

ギリシャのワイン法では、ワインを4種類に格付け分類している。
上位レベルの2つはEUのV.Q.P.R.Dに相当する
上位から順に、
オパプ(O.P.A.P.) - 高品質のワイン
オペ(O.P.E.) - 高品質の甘口ワイン
トピコス・イノス - ヴァン・ド・ペイVin de Pays(地ワイン)
エピトラペジオス・イノス - テーブルワイン
である。

オパプ(O.P.A.P.) Appellation of Origin of High Quality
33地区が認定されている。産地の70%は、古代からの伝統を持つ有名なワイン産地である。熟成によるリザーブ法も規定されている。

オペ(O.P.E.)Appellation of Controlled Origin
120地区が認定されている。マスカット種(白ブドウ)とマヴロダフネ種(黒ブドウ)に限定。ワイン1000ml中180gの残糖があり、ワインとしてかなり甘口である。

トピコス・イノス Topikos Oinos
地ワイン(ヴァン・ド・ペイ Vin de Pays)に相当する。
約200品種ほどあるが、主要品種は50種ほどで、それぞれお個性ある風味がある。

エピトラペジオス・イノス Epitrapezios Oinos ヴァン・ド・ターブル
日常消費用のテーブルワインである。品種や醸造方法の規定はない。
3つのカテゴリーに分けられている。

カヴァ Cava
テーブルワインの熟成タイプ。白は2年以上、赤は3年以上樽で熟成。異なる品種によるワインをブレンドして熟成。スペインのCavaとは別のものである。

レツィーナ Retsina
ギリシャ特有の白ワイン。
サバティアノ品種の白ブドウで、アルコール発酵時に松脂を添加することで、特有の香りと味わいを生み出している。ギリシャでのみ認められている。
レツィーナは大量生産のワインであり、ギリシャのワイン生産量の約35%を占めた。中央ギリシャアッティカのカンザKanza地区が主要生産地。ロゼのレツィーナ(コッキネリ Kokkineli)もある。
近頃、安物の品質の低いワインに松脂のフレーバーをつけているものが出回って人気が落ちている。ギリシャの代表的ワインとしてお土産の購入すると、ギリシャのワインは変な味がするということになる。ほかの国のワインと比較したいなら、ラベルにレツィーナ Retsinaとあるのは避ける方がいい。

伝統的アペラシオン
ギリシャ特有の白ワイン

ギリシャワインの熟成表示

O.P.A.P.認定ワインにだけ表示できる。

レゼルヴ Reserve
白ワイン 2年熟成。赤ワイン 3年熟成

グランド・レゼルヴ Grand Reserve
白ワイン 3年熟成。赤ワイン 4年熟成

ギリシャの主要品種

赤品種
アギオルギティコ Agiorgitiko
ペロポネソス半島ネメア Nemeaで栽培されており、「ヘラクレスの血」と呼ばれている。

リムニオ Limnio
ギリシャ北部ハルキディキ半島で栽培されている。

マヴロダフネ Mavrodaphne
ペロポネソス半島パトラス Patrasで栽培されている。

クシノマヴロ Xinomavro
ギリシャ北部で栽培されている。

リアティコ Liatiko
クレタ島の古代から伝わる特産品種

コチファリ Kotsfali

リアティコ Liatiko

マンディラリア Mandilaria
クレタ島で栽培されている。

モスコフィレロ Moschofilero

(国際品種)
カベルネ・ソーヴィニョン
メルロ
シラー
グルナシュ

白品種
ロディティス Rhoditis
オモニペロポネソス半島で栽培されている。

サヴァティアノ Savatiano
ギリシャ中部、アッティカAtticaで栽培されている。レツィーナRetsinaの主要品種。

アシルティコ Assyrtiko
サントリーニ島

ロボラ Robola

ヴィラナ Vilana
クレタ島

マスカット・オブ・サモス Muscat of Samos
マスカット・オブ・アレクサンドリア・・・リムノス島
ホワイト・マスカット・・・ロドス島
アシリ・・・エーゲ海の島々

(国際品種)
シャルドネ
ソーヴィニョン・ブラン
ヴィオニエ
セミヨン

ギリシャの飲み物

ウーゾ Ouzo

ブドウを原料とするブランデイに香草アニスの種子を浸漬させた無色透明の蒸留酒。
アルコール度数は40度程度。無色透明で水を入れると白く濁る。食前酒としてよく飲まれる。特有の香りがするが、安価ですっきり感があるので、ギリシャで最も人気のある酒で、水割りやロックで飲むのが一般的だ。

ギリシアのビール

ビールの消費量は年々増えている。空気が乾燥している暑い夏にはビールは格別だ。
代表的な銘柄は3つ。
FIX(フィックス)
Alfa(アルファ)
Mythos(ミソス)
そのほか、各地に個性的な地ビールがある。
観光地のレストランやバーでは、値段の高いEU内の他国ブランドのビールを売りつけようとすることがあるので、はっきりギリシャビールとオーダーした方がいい。

ギリシアブランデー

ワインを蒸留、熟成、ブレンドした後に、植物性エキスと甘味料を少量添加するのがギリシアのブランデーの特徴とされる。メタクサが著名。

チプロ

ブドウの絞りかすを発酵させた蒸留酒。グラッパに似ている。

ラキ

クレタ島でつくられている。ウゾと同じだがアニスなどで香りは付けない。

ギリシアコーヒー

濃厚なコーヒー。トルココーヒーと同じ入れ方。

フラッペ

インスタントコーヒーの粉と砂糖に氷と少量の水を入れて泡立つようにシェイクする。
アイスコーヒー感覚だ。
夏の時期によく飲まれる、ギリシャ人お気に入りの飲み物だ。












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