カザンラク Kazanlak
概要
バルカン山脈のすぐ南に位置し、バラの谷の東寄りにあって、バラ産業の中心地として栄えてきたバラの谷最大の町。
バラの収穫祭が行われる6月には多くの人々でにぎわいをみせる。
トラキア王国の都だった時代もあり、その名残となるトラキア人の墓は世界遺産となっている。
バラで有名な日本の福山市と姉妹都市になっていて、毎年バラ祭りで選ばれた「ばらの女王」が福山のバラ祭りに招かれている。
見どころ
バラの博物館 The Museum of the Rose
バラの栽培や産業に関連した展示物を集めた博物館。
1907年設立のバラ研究所の建物が利用されている。
100年前に使われていたバラ油製造機からは今でもバラの香りを感じることができる。
バラ製品も販売されている。
トラキア人の墳墓 Thracian Tomb
1944年に発見されたトラキア人の古墳で、紀元前3~4世紀の建造と推測されている。
カザンラクを囲むように あちこちに小さな丘がたくさん見られる。
墓の壁や丸天井に描かれた絵はトラキア芸術でも最高傑作のひとつとされる。
オリジナルは非公開だが、近くに実物を忠実に再現したレプリカが造られ公開されている。
このような墳墓に財宝があったと思われるが、ほとんどの墳墓の財宝が盗まれている。
まだ 開けていないままの墳墓もあることを信じる考古学者によって現在でもトラキア人の遺跡が発掘されている。 1979年、世界遺産に登録されている。
セヴトポリス遺跡
トラキア王国の首都であったセウトポリスはカザンラク市の近くに あるコプリンカダムの水底にある。ダムの中に遺跡を囲むような壁を立てて、セウトポリスの再建を進めようとしている。観光客はボートで壁まで行き、 上から遺跡を眺める。
郊 外
シプカ峠 Shipka
カザンラクから北へ向かいバルカン山脈を越える幹線がシプカ峠。
晴れた日に望むここからの眺めは素晴らしい。
1877年にはロシア軍とトルコ軍がこの一帯で戦った。
シプカ村には、この戦いで亡くなったロシア兵士を慰霊する教会があり、峠には記念碑が建てられている。