レプティス・マグナ Leptis Magna
概要
トリポリの東約120km。
現在のホムスの町の郊外に位置する北アフリカ最大級の古代ローマ遺跡。
アフリカ出身者として初のローマ皇帝となったセプティミウス・セウェルスの生まれ故郷にあたる。
この地域には紀元前1100年頃からフェニキア人が到来し、4世紀にカルタゴが隆盛すると交易港として栄えていた。
カルタゴ滅亡後はローマの支配下となり、都市を破壊し、その上に遺跡のハイライトとなっているハドリアヌス大浴場など様々な施設が建造された。
193年にリビア生まれのセプティミウス・セウェルスがローマ皇帝になると、故郷の町の発展に尽力、町は拡大され、巨大な集会場などが建設され、最盛期を迎えている。
一時はカルタゴ、アレキサンドリアに次ぐアフリカ第3の都市にまでなった。
しかし、彼の死後は繁栄はかげりを見せ始め、5世紀にヴァンダル人の侵略で衰退。7世紀にイスラムの勢力が及んでくると町は放棄され、80年前まで砂に埋没してしまっていた。
イタリア統治時代の1923年イタリア人により東西2kmの遺跡発掘が進められ、凱旋門、円形劇場、神殿、バジリカや公共浴場跡などが次々と現れた。
砂に埋もれていたため、保存状態は良いのが特徴。
遺跡の規模は約40haに及び、未発掘の部分約70%が砂の下に埋もれたまま残る。
1982年に世界遺産に登録されている。Qkj