ティミショアラ Timisoara
概要
ルーマニアの西部、ハンガリーやセルビアとの国境に近く、ハンガリー系やセルビア系、イタリア系、ドイツ系などの住民も多く住んでいる。
ハンガリー平原の南東部に位置し,ベガ運河が市内を流れる。
ティミショアラは第2次世界大戦後,南西部の商工業の中心地として急激に発展し工業都市であり、またヨーロッパで最初に電気による街路灯が導入されたことで知られる。
1945年創立の総合大学,医科,工科,農科の単科大学,国立劇場,歌劇場のほか,15世紀に建設され,のち復元されたフニャディ家の城跡,18世紀のカトリック聖堂などがある。
1989年12月16日にこの街で起こった民衆蜂起が発端となって民主化運動がまたたくまにルーマニア全土に広がり、1週間後に時の共産党独裁政権、チャウシェスク政権の崩壊へとつながっていった。ルーマニア革命発祥の地として有名。
アクセス
空路
EU諸国の主要都市との便が就航している。運行本数は少ない。
空港
トライアン・ヴイア国際空港 Traian Vuia International Airport(空港コードIATA=TGM)
市の郊外10kmにある。
鉄道
ブカレストやブラショフなどの国内の主要都市、ブダペストやベオグラード、ミュンヘンなど近隣諸国の主要都市との列車が運行されている。
ブカレスト~ティミショアラ間は鉄道で500kmほどの距離があり、特急列車(IC)で約8時間、急行列車で10時間前後かかる。
特急列車は1日2本程度、急行列車は1日4本程度それぞれ運行されている
ハンガリーやセルビアなど近隣諸国への国際列車は1日1~2本程度の運行となっている。
ティミショアラ北駅 Gala de Nord
すべての国際列車、長距離列車はここが発着駅となっている。
市の中心部の南西、中心部までは約1km、歩いて所要15分程度。
国際列車の乗車券売り場は1番の窓口で、ここでは英語も通じるし、ユーロでの支払いも可能。
長距離バス
国境に近い都市には一般的に国際バスが運行されているものだが、ティミショアラについては、実際のところ近隣諸国の都市とを結ぶ国際バスの便はほとんどない。
ティミショアラは国境からそれほど遠くない所に位置しており、距離的にはハンガリーや
見どころ
勝利広場 Piata Victoriei
街の中心となる場所で、いつも多くの人で賑わっている。広場の周りにはおしゃれなレストランやカフェ、ファストフードの店舗などが集まっている。
1989年12月16日にこの場所で起こった民衆蜂起がルーマニア革命へとつながっていったことで有名なスポット。広場にはチューリップなど色とりどりの花が植えられていて、花が咲く季節に訪れるととてもきれい。
周囲には三成聖者大聖堂、フニャド城(バナト博物館)、国立オペラ劇場、ミハイ・エミネスク国立劇場などがある。
ルーマニア正教大聖堂 (三成聖者大聖堂)Catedrala Ortodoxa din Timisoara
町のシンボル的存在である。
道を挟んで勝利広場の隣に建つルーマニア正教の大聖堂で、ティミショアラのシンボルの一つ。ビザンチン様式とゴシック様式の折衷様式で、すらっとしたとんがり帽子のデザインが特徴的。歴史的な建造物の様な建物だが、造られたのは1930年代とまだ新しい部類に属する。ギリシャ正教の流れを組む教会だけあって、中は絢爛豪華で黄金色に光り輝いている。
統一広場 Piata Unirii
勝利広場から歩いて5分ほど。
ローマカソリック聖堂前にある、カフェテラスなどがあるこじんまりした広場。
広場の周りを近代様式の伝統的な建物が取り囲んでいる。
フニャド城 Castelul Huniade
14世紀に建てられたカーロイ1世の宮廷の跡に、フニャディ・ヤーノシュによって1443年から1447年にかけて建てられた邸宅。現在はバナト博物館になっている。