.オランダ・デルフト
デルフト焼き †
- デルフト焼は、1600年頃、東インド会社が輸入した白地に青彩色と独特の文様の中国の陶磁器に触発されて生まれたもので、陶器が発展を遂げた町「デルフト」の名前をそのまま冠し、今日までゆったりとその歴史を刻んでいる。
- デルフト焼が最も繁栄を極めた17世紀には、多くの工房があったが、工場生産品が出回るようになると、やがて数が少なくなり、現在まで変わらず営業している工房はほんのわずかになってしまっている。
- デルフト焼は大きく3種類に分けられ、一番有名なのが白地に青の彩色施されたデルフト--ブルー(Delft Blue)。
中国の明、漢時代の陶磁器の影響を受けたもので、オランダの典型的な絵画や田園風景がモチーフにされている。
- ポリクローム(Polychrome)は黄、緑、青、赤茶色といった色鮮やかな彩色がなされたもので、地中海沿岸地方の影響を受けている。
- パイナッカー(Pijnacker)は赤、青、金で繊細に絵付けされた美しい陶磁器で、日本の伊万里焼の影響を受けている。
どのデルフト焼も手でひとつひとつペイントされるため、柔らかく温かい風合いを持っているのが特徴である。
(参考資料:オランダ政府観光局)