インド/インド滞在・生活情報
インドの紅茶 †
インドは世界一の紅茶生産国で、年間80万トンの紅茶を生産している。
インド紅茶は中国やスリランカ産のものよりも渋みや香りが強く、体にもよいとされている。
茶葉が採れる地域により大きく3種類に分けられている。
3つの生産地は天候、緯度、茶樹の種類、土壌、などの自然環境も異なり、茶摘の時期により、味にもそれぞれ違った個性を出している。
(3つの種類の特徴)
ダージリンDarjeeling †
ダージリンはインドの北東、西ベンガル州の北端、2,300mのヒマラヤ山脈の麓にある街~イギリス人が避暑地としていたところで、最も暑い5〜6月の時期には、大都市からのリゾート客でにぎわい。
また、隣接するシッキムやネパール、ブータンとの交易の街としても知られている。
ダージリン紅茶は標高1000m〜2200mの高地の険しい斜面20000ヘクタールにびっしりと茶樹が植えられている。
高地の影響を受けて日中と夜間の温度差が 生み出す霧が茶葉に降りかかり独特の香り、みと苦味の効いた味と香りを生み出している。
収穫期が年に3回あり、それぞれ違った個性を持っている。
インドの全紅茶収穫量のわずか2%、年間1200万kgしか生産されていないため、世界中が高額で取引をしている。
- 茶葉の特徴
茶色で、緑色の葉や白い小さな葉が混じっている。
葉の裏側に小さな産毛が沢山あり、この産毛のある葉がTIPといわれるもので、これを摘んで作られるTIPPY TEAは最高級品と言われている。
ダージリン紅茶は薄く透明感ある淡いオレンジ色にフルーティーな若々しい香りを醸し出す特徴がある。
- 茶摘みの時期
- ファーストフラッシュFirst Flush(1番摘み)
3月末〜4月上旬に摘む1番茶で、春摘みといわれ、その年の旬の紅茶になる。。摘む時期は2〜3週間程度で少量しか採れないため希少価値が高い。
- セカンド フラッシュSecond Flush(2番摘み)
5、6月に成長した茶葉が摘まれる初夏摘みといわれるもの。
気温と日照に恵まれて、味や香りはより強くなってバランスの良い独特の渋みや苦味が作り出されてくる。
オレンジ色が少し赤みを帯びて美しさ水色となる。
しかし、渋いだけではなく、とろりとした旨味ややわらかい甘みも兼ね備えた、
- サードティーThird tea(3番摘み)
限定された地域で8〜9月に摘む茶葉で、強い渋みと濃厚さも備わった味となる。
香りは少し薄れて、2番摘みよりも品質がやや落ちる。
強い色を出すのでミルクティーなどに好まれている。
- オータムナルAutumnal(秋摘み)
10月〜11月に摘みとられるもので、水色はやや赤みがあり、強い渋みと個性のある風味は、ミルクティーとしての用途が強く、特にヨーロッパで人気がある。
アッサムAssam †
アッサムはインド紅茶の発祥の地。
アッサム地方は、ミャンマー(ビルマ)と中国の国境に接し、北にはヒマラヤ山脈がそびえナガヒル、アッサム高原を経て、バングラディッシュに続く地域にある。
ヒマラヤ山麓を流れるプラマプトラ河流域の渓谷地帯に広がる広大な平野で、自然環境、気象条件ともに理想的なインド最大の面積を誇る紅茶生産地。
生産量はインド紅茶の3分の2を占め、世界一を誇っている。
アッサム地方は年間を通して雨が降り、レインティーと呼ばれており、その中で摘み取りが行われる。
アッサムはミルクティーに最も向いている紅茶とされている。
- 茶葉の特徴
黒褐色でヨリが強く厚みがある。
上質のものにはゴールデンチップ(新芽)を多く含んていてアッサムの中でも最高の品となっている。
水色はやや黒味がかった深い赤色で渋みが強い。
香りはあまり強くなくオーソドックスで、ソフトな甘さとまろやかなコクが特徴。
- 茶摘の時期
ほぼ一年を通して茶摘みが可能となっている。
- ファーストフラッシュFirst Flush(1番摘み)
2〜3月に摘み始め、アッサム特有の強さは欠けますが、香りは花束のような魅力的な甘さを持っています。
- セカンド フラッシュSecond Flush(2番摘み)
4月中旬から6月にかけて摘み、アッサム茶の一番良い時期のものとされている。
ゴールデンチップが最も多く含まれ強い渋みを出す。
水色はオレンジ系の赤色で、甘みの強いコクのある味と甘いコクのある香りを持った紅茶が生まれる。
- サードティーThird tea、
7・8・9月の大雨の時期に摘まれるもので、アッサムティーの75%はこの時期の収穫される。
水色は鮮やかな濃い目の赤色で、味は濃く、渋みが強く、ミルクティーによく合う。
- オータムナル(秋摘み)
10〜11月頃に摘まれる。
雨期のあとの乾燥時期のため、茶葉もしっかり育っていてコクのある味わいとなる。
水色は黒味がかった濃い赤色となる。
ニルギリNilgiri †
ニルギリとは「青い山脈」の意味で、南インド、南インドアラビア海寄りの西ガート山脈の北西側、タミールナドゥ州のケララ近くの丘陵地帯にニルギルはある。
この地方は雨が多く、雨季が2度あるので茶葉を年間を通して収穫することができる。中でもとくに2月と8月に摘み取られるものは良質なものとされている。
渋みがあまり強くなく、さっぱりとしていてセイロンティーに似ている。
個性が弱く茶葉が細かいので味が出やすく、安定している味わいのため、ブレンド用に利用されたりしている。
- 茶葉
濃い茶色、小さい緑の葉が入ることもある。
- 茶摘の時期
年間を通じて収穫できるが、2度の雨季により良質の葉が採れるシーズンがある。
ギリも水色の美しさは、見事!!上質のニルギリはかすかにバラの香りがします。
- 2月シーズンティー
1〜2月に西斜面側で摘み取る品質のいい葉。
鮮やかな赤色の水色はレモンティ、ストレート、アイスティと業務用に広く使われている。
- 8月 シーズンティー
8〜9月に東斜面側で採れる最良品質のもの。