スペインにある世界遺産
38件(文化遺産34、自然遺産2、複合遺産1、共同遺産1)
紀元前2万年から1万5千年頃旧石器時代の洞窟壁画。ヨーロッパ最大級の洞窟の天井に描かれた動物群。壁面の凹凸を生かした立体感と鮮やかな色使いに圧倒される。
ブルゴスの東にあるアタプエルカ山脈は考古学史の上で最も重要な古生代地層の一つとされる。これまでの発掘調査で、約80万年前の原人の化石など貴重な発見がされ、ヨーロッパ最古の人類化石とされる。
セビーリャ、トレドに次ぐ巨大な規模の聖堂は、スペインゴシック建築の傑作とされ、全体を細かに見るには数日を要する。ゴシック建築だけでなく、内部にある壁画や彫刻の繊細な装飾など見るものには事欠かない。
アストゥリアス王国が首都を置いたオビエドはロマネスク建築の先駆となる独特の様式を生み出し、後の教会建築に大きく影響を与えた。小規模だがその特徴を伝える3つの教会が世界遺産に登録される。
イベリア半島の北西部ガリシア地方にある街ルーゴ。2世紀後半のローマ時代に建設された城壁がほぼ完全に残っているため、当時の城塞建設を知るよい例となっている。
中世のヨーロッパ各地からの巡礼者が聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指した道。現在は観光ルートでもあり、サンティアゴの町と大聖堂を一望する丘があるパラス・デ・レイの街などがある。
エルサレム、ローマに次ぐキリスト教巡礼地。「キリスト教世界の光」と巡礼者から称えられた旧市街には多くの聖堂や礼拝堂がある。十二使徒の一人ヤコブの墓がある大聖堂はスペイン最高のロマネスク様式で街のシンボルとなっている。
ボローニャ、パリと並ぶヨーロッパで最も伝統のある文教都市。スペイン最古の大学サラマンカ大学、カテドラル、マヨール広場、サン・エステバン修道院はスペインを代表する芸術的建築物である。
キリスト教迫害の歴史を受け継ぐ遺産群。街全体がイスラム教徒の攻撃を防ぐために造られた砦であり、88の櫓や9か所の門をもつ城壁に注目。 マドリッドの北西90km バスで約1時間半。 列車はアトーチャ駅またはチャマルティン駅発で1時間半〜2時間
(10)セゴビア旧市街とローマ水道
さまざまな建築群と水道橋。中世の王家の居城となった「シンデレラ城」の眼下に美しい町並が広がる。郊外にある花崗岩の水道橋は約2千年前に建造された古代ローマの知恵の結晶である。
マドリッドの北西60km
セルバンテスの生地。世界初の大学都市。ここで1498年ヒメネス・デ・シスロネス枢機卿によりヨーロッパで初めて人文学部を持つ大学が創立された。この大学は移転後、現在のマドリッド・コンプルテンセ大学。
マドリッドの東25km
スペイン文学の起源とされる最古の文献が保存されている2つの修道院。「サン・ミジャンの注記」が9世紀後半に広まったカスティーリャ語の最初を示すものとされる。
フェリペ2世によって建られた壮大な修道院。直線を基調とした質素な外観のデザインは、過剰装飾隆盛だった時代の中では異彩を放った。中に入ると美しいフレスコ画が天井、壁一面に広がる。修道院内の教会の祭壇は高さ30mもの祭壇飾りがある。
マドリッドの北西50km
画家エル・グレコの才能を花開かせた中世の姿を今も残す“奇跡の街”と呼ばれる美しい景観をもつ街。建物の改修や増築を厳しく制限し文化財保護が徹底されているからこそ、トレドの街は中世の姿を今も残す“奇跡の街”と呼ばれる。
奇跡もたらすマリア信仰の中心地。地中から奇跡的に掘り出しされた木彫りの聖母マリア像に加護を祈願したアルフォンソ11世は、サラード河畔の戦いでイスラム軍を撃破した。そこで感謝の心でこの地に修道院を建造した。
古代ローマ、イスラム教徒により築かれた城壁の内部に多くの歴史的建造物が残っており、中世カスティーリャ王国時代のゴシック様式の館が旧市街を埋め尽くす。
“スペインのローマ”と呼ばれるほど、数多くの古代ローマ時代の貴重な遺跡群が今も眠っている。6千人を収容するローマ劇場は現在でも夏の古典演劇祭で使用されている。
世界第3の規模を誇るのがセビリアの大聖堂。歴代の君主が手を加え様々な様式が混在するセビリア最古の建物アルカサル。インディアス古文書館はアメリカ大陸発見や歴史的外交文書を所蔵。
イスラム時代の栄光を現代に伝える町。古代ローマが基礎を築き、そしてイスラム国家の中心地となり、さらにキリスト教の波及といった複雑な歴史の変遷のなかで、他に例を見ない宗教文化の融合を見せている。
スペイン最後のイスラム王朝の悲哀を残す都。外観は質素ながら豪華絢爛の内部を持つアルハンブラ宮殿。花々が咲き誇る空中庭園が美しいヘネラリーフェ離宮。その先の丘がアルバイシン地区で古いアラブ風の白い家の間を急勾配の迷路のような道が続く。
自然遺産。アンダルシア地方の海岸から内陸部までの様々な自然条件により生息する動物、植物の多様性が、地中海世界最大規模の動植物の楽園といわれる。多くの渡り鳥たちの越冬地にもなっている。
前もってツアーの予約が必要。
アセプチェビジターセンター予約;
ピレネー山麓大自然の中に残されたロマネスク様式の教会建築群。険しく切り立ったボイ渓谷には、独創的で力強いスタイルを持ったロマネスク様式の教会群があり、ロマネスク芸術の重要な壁画もその内部には保存されている。
カタルーニャ地方で最初のシトー会修道院で、城館と修道院を結合して造られた。周囲は厚さ2mの頑丈な壁で3重に囲まれる。厳格・清貧な修道生活を想像させる簡素ながら美しい建物である。
ドメネク・イ・モンタネル建築のカタルーニャ地方を代表する2大建造物。音楽堂はきれいなモザイクタイルで覆われ、サン・パウ病院は円柱の配置とステンドグラスの装飾が美しく聖家族教会と対面する場所にある。
バルセロナ市内
設計の斬新さで見る人を圧倒する建築家ガウディの代表作。動物、植物をモチーフにしたオブジェが奇抜なグエル公園。イスラム的な装飾要素のグエル邸と、直線を全く排した手法のカサ・ミラを比較してもおもしろい。
バルセロナ市内
黄金海岸コスタ・ドラダの中心地で、ローマ遺跡の街。ローマ人が築いた競技場、広場、寺院、水道橋などの跡が残る。地中海沿いの遊歩道には、パームツリーが並ぶ。
“魔法にかけられた都市”と呼ばれるのもその幻想的な景観をもつことから。2つの川に挟まれた石灰岩の台地にへばりつくように建てられた「不安定な家」や崖上の建物群。~
アラゴン王支配化のイスラム教徒は、キリスト教の芸術や建築技術など文化的に大きく影響を与えた。テルエル市内の教会群には、この二つの文化が融合されたムデハル様式の影響が見られる。
15世紀末に栄えた地中海貿易による富を象徴する絹製品の商品取引所が文化遺産に登録されている。建物は荘厳な雰囲気をもつゴシック様式だが、同時に繊細な装飾も透かし彫りの窓やバルコニーなどに見ることができる。
貴重な遺跡と生物の多様性を併せ持つ複合遺産。バレアレス諸島のマジョルカ島の南西に位置するイビサ島は、海岸は切り立った岸壁には植物がしがみつくように植生し、内陸部では、オリーブ、イチジクなどの耕作地が広がっている。
ヨーロッパで唯一残るアラブ式農法の例証。地中海沿岸のバレンシア地方アリカンテ近郊の町エルチェにある、その温暖な気候に恵まれた200万平方kmという広大な椰子園。その種は北アフリカから移植されたといわれる。
イベリア半島に侵攻した古代ローマ帝国が500年間採掘した金鉱山の廃坑。周辺は残土が築いた奇形の台地が残り特異な景観となっている。
地中海を中心に約800か所発見された先史時代の洞窟壁面に描かれた彩色画。紀元前3000年頃までの時代に制作されたと推測され、赤・黒・黄色などを使い動物、昆虫、人間などをモチーフにしている。
カナリア諸島のテネリフェ島が征服された際、首都であった町。大聖堂をはじめ、多くの教会が存在する。また古くから大学都市としても知られ、落ち着いた町並みをみせる。
自然遺産。カナリア諸島ゴメラ島。この島の中央部の国立公園は、孤島であることによりその植物の多くが貴重な固有種を現代に残している。
スペイン王家の夏の離宮
ルネッサンス様式の都市計画
コテュレ(国立公園の入口の町)