ティムガット遺跡 Timgad
概要
コンスタンティーヌの南方、オーレス山地を望む場所に造られたローマ帝国の植民都市の跡。
西暦100年頃、トラヤヌス帝によって建設された。当初は軍事要塞として計画されたが、軍役の報奨としてここの土地が与えられ、退役軍人の暮らす平和な町となった。円形劇場や図書館、多数の公衆浴場などが建設されている。
5世紀にヴァンダル人に侵略されて衰退。ビザンティン帝国によって一時は再建されたが、7世紀にベルベル人の攻撃を受け、町は放棄された。
建造物は1881年に発掘されるまで砂の中に埋もれていた。そのため、保存状態が良好で、「アフリカのポンペイ」と呼ばれている。
野外劇場やトラヤヌス帝の凱旋門などは当時の面影を十分に残している。
碁盤の目状に造られた街並みは当時のローマ帝国の都市計画を知る重要な資料であり、1982年に世界遺産に登録されている。kj