アンナバ Annaba

概要

アルジェリアの北部海岸線の東側にある町。

この地域には紀元前1200年頃にフェニキア人が定住を始めたと言われる。ローマ時代には帝国の植民地となり、「ヒッポ・レジウス」と呼ばれた。初期キリスト教の中心地のひとつとして、何度も宗教会議が開かれている。西方教会の発展に貢献した聖オーガスティンも司教としてここで晩年を暮らした。その後はヴァンダル人、東ローマ帝国の支配を経て、7世紀末にイスラム帝国に征服された。

アラブ人はヒッポ・レジウスから3kmほど離れたところに町を建設した。これが現在のアンナバの町の原型である。

フランス植民地時代はボーヌと呼ばれていた。ヨーロッパからの移住者が多く住み、アルジェリア生まれのフランス人「ピエ・ノワール」も形成された。

海に突き出た丘の下に旧市街があり、その周囲に新しい町並みが大きく広がっている。南の郊外にはヒッポ・レジウスの遺跡があり、ローマ時代の遺構が残っている。kj