チェコ

チェコの世界遺産

プラハ歴史地区(文化遺産 1992年)

かつてのボヘミア王国の首都プラハ。プラハ城は町のシンボル。旧市街広場を中心に多くの歴史的建造物が集まる。東岸の火薬塔からカレル橋を経由して西岸のプラハ城を結ぶ通りは、「王の道」と呼ばれていた。

チェスキー・クルムロフ歴史地区(文化遺産 1992年)

断崖に立つ城と赤い屋根が並ぶ旧市街 オーストリア国境に近く、湾曲したヴルタヴァ川に挟まれるような地形に発達した町。こじんまりとした旧市街には石畳の道に中世の姿を残す家々が並ぶ。丘の上に建つのは、13世紀に築かれたチェスキー・クルムロフ城。2002年8月に起きた記録的な洪水によって大きな被害を受けた。

テルチ歴史地区(文化遺産 1992年)

ボヘミア=モラビア高原にある小規模ながら美しい町。旧市街の歴史地区には、1530年の大火の後ルネッサンス様式またはバロック様式に統一して再建された家並みが残る。13世紀建造のテルチ城は、16世紀にイタリア人建築家によりルネッサンス様式に改築されたもの。

ゼレナー・ホラのネポムークの聖ヨハネ巡礼教会(文化遺産 1994年)

斬新な設計の教会 王妃の告解内容を守り抜いたネポムツキーに捧げられた教会。1727年に建立されたゴシック風のバロック建築で、五角形の聖堂や三角形の窓などが特徴となっている。

クトナー・ホラ:聖バルバラ教会とセドレツの聖母マリア大聖堂のある歴史都市(文化遺産1995年)

聖バルバラ教会とセドレツの聖母マリア大聖堂のある歴史都市 銀の採掘で栄えた中世都市 13世紀後半に銀が発見されてから急速に発展、王立造幣局が置かれ繁栄した歴史を持つ。16世紀に銀の枯渇とともに衰退したが、聖バルバラ大聖堂や聖母マリア教会などは中世の歴史を伝える建造物として保存される。

レドニツェとヴァルティツェの文化的景観(文化遺産 1996年)

ネオ・ゴシックをはじめとする建築群 モラヴィア州の南にある2つの町は、13世紀からのリヒテンシュタイン公爵家の領地。その城館と庭園は、17世紀にバロック様式を導入しレドニツェ宮殿とヴァルティツェ城として改築。19世紀に付設された英国式庭園と併せて、西洋のさまざまな様式の建築と庭園が不思議な調和を見せている。

ホラショヴィツェの歴史地区(文化遺産 1998年)

ボヘミア南部のチェスケー・ブディェヨヴィッツェから西に広がる田園地帯にある町。120棟の家屋と23の農場施設が世界遺産に登録されている。並木道に建つ家並みは、伝統的な建築様式と南ボヘミア特有のバロック様式が融合されたもので、黄色やピンクなどに塗られた外壁とともに風景に溶け込んでいる。

クロミェルジーシュの庭園群と城(文化遺産 1998年)

1107年にオロモウツの司教が居城を構えたことに起源する町。ゴシック様式の城は、17世紀には庭園とともにバロック様式に改築。城下庭園や花の庭園など華麗さを極めた庭園は、中欧でのバロック庭園のモデルとして他に大きな影響を与えたものとなっている。

リトミシュル城(文化遺産 1999年)

ルネッサンス建築の傑作の柱廊の城郭。 ルネサンス様式の城は、作曲家スメタナが誕生した東ボヘミアの小さな町リトミシェルに残る。イタリアから招かれた建築家により建設され、1581年に完成。中庭を囲む柱廊や、後にバロック様式を取り入れた内装などが注目される。

オロモウツの聖三位一体柱(文化遺産 2000年)

司教座都市に建つ中欧最大の記念柱。 多くの文化財を保有するオロモウツ。旧市街の中心となるホルニー広場に建つ聖三位一体柱は、1754年に完成した高さ約35mの大規模な記念碑。最上部に金の像を載せ、周囲には30以上の彫像が取り囲んでいる。中欧でよく見られる同じタイプの記念碑の中で最も美しいひとつと評される。

ブルノのツゲンドハット邸(文化遺産 2001年)

1920年代に建てられた革新的近代建築物。 チェコ第二の都市ブルノに残る20世紀のモダニズム建築の代表作。バウハウスの建築家ローエによる住宅で1930年に完成。シンプルな設計だが、居間の固定壁を廃して広いガラス窓越しに庭園までの空間が作られているのが特徴。

トジェビーチのユダヤ人街とプロコピウス聖堂(文化遺産 2003年)

モラヴィア地方の小さな町に残されたユダヤ文化とキリスト教文化の共存を示す町並み。中世から中央の地へ逃れてきたユダヤ人が築いたユダヤ人居住区には、旧ユダヤ人墓地などがある。プロコピウス聖堂は、13世紀に建てられたバシリカ式建築となっている。