マレーシアの料理
ココナッツ、唐辛子、レモングラス、タマリンド、ターメリックなど、香辛料をたっぷり使ったスパイシーな料理がマレーシア料理の特徴。エビペーストと唐辛子から作ったピリ辛の薬味サンバルも食卓には欠かせない。イスラム教の教義から酒と豚肉が禁止されているので、肉料理といえば鶏肉と羊肉が中心。口にするそれらの肉類もお祈りが済んだ「ハルラ肉」でなければならないという。
その昔、中国から移民してきた中国人と地元のマレー人が結婚し、彼らの間に生まれた子や子孫の男性はババ、女性はニョニャと呼ばれ独自の融合文化を生み出した。その代表がニョニャ料理だ。~移民の多かったマラッカやペナンには今もニョニャ料理レストランを見つけることができる。
中国、タイ、シンガポール、インド、アラブなど世界各国・地域で生まれ、マレーシア風に味付けや具材などがアレンジされた料理もいろいろ。今では、地元の人々に好まれ、欠かせない定番メニューとなっている。
イスラム教が豚肉を禁止しているのに対して、牛肉を食することを禁じているのがヒンズー教。日本人の大好きなビーフカレーは、実はインドの人々にとってはタブーな代物だったのだ。人口の1割近くがインド系住民のマレーシアで味わえるインド料理は、ココナッツミルクとチリをたっぷり使う南インド料理と、肉をメインにスパイシーに味付けされた北インド料理に大きく分けられる。