モンテネグロ
ニクシッチ Niksic †
- 高山に囲まれたカルスト台地に発達した都市。
- ポドゴリツァについで2番目に大きい。
- 文化的に進んでいる都市で、大学都市となっていて、若者が多く、他の都市に比べて町に活気がある。
- モンテネグロの工業都市として発展しており、ボーキサイトの生産が中心で、この資源をポドゴリツァにあるアルミニウム工場へ輸送するために鉄道が敷かれている。
この鉄道は現在補修と電化が進められており、2009年に旅客輸送を始める予定となっている。
- 昔からスカダル(現アルバニアのシュコドラ)とネレトバ峡谷とを結ぶ要路にあったところで、周囲の小山は町の防衛を組織する戦略地点となり、要塞が築かれていた。
ローマ時代の都市アンデルバは東ゴート族に破壊され、アナガストウムという集落が建てられたが、その名は「東ゴート」から来たものと考えられている。
それが現在のニクシッチの前身スラブ人の要塞オノゴシトとなった。
組織的な防衛体制があったにもかかわらず、町の支配者はしばしば交替した。
初めはローマとビザンチンの統治下にあったが、やがてトラブニアおよびドゥクリヤの時代を経て、12世紀中葉に中世セルビア王国の版図に入ったが、1465年にはトルコに帰属する。
トルコは1703年から市街地を再建し、城壁を強化した。
18世紀には、この地に住む部族に由来するニクシッチの名が定着した。
町は1877年、トルコから解放され、解放後は近代都市として発展した。
- 文化的遺産も多く、観光できる価値ある見どころも少なくない。
- ニクシッチはモンテネグロとボスニア・ヘルツェゴビナを東西に結ぶ幹線道路の要衝となっている。さらに途中から南下するとコトル湾のリサンへと続く沿岸地方への最短ルートとなっている。
北はシャヴニク(Savnik)を経てジャブリャク(Zabljak)へと続く。
- ポドゴリツァ空港まで70kmのところにある。
見どころ †
- オノゴシト城址
- 中世の聖ペタル=パブレ(聖ペテロ=パウロ)教会付近のステチヤク(彫刻を施した墓石)の見られる墓地
- モンテネグロ屈指の美しさを誇る皇帝橋(1894年)、
- 聖ワシリエ・オストロシキー教会
ニコラ公の創建になる(1899年)
1875−78年のいわゆる大戦争でたおれたモンテネグロおよびヘルツェゴビナの勇士に捧げられた慰霊碑でもある。
- ニコラ王宮殿(1900年)
近郊 †
- ツルベナ・ステイエナ遺跡
先史時代の遺跡でバルカン半島最大といわれる。ペトロビチ村近く。
- 聖ルカ修道院
- オストログ修道院?
オストログの懸崖の下、ベロパブリチ盆地の上。
鋭い岩と崇高な人間精神が結び合い、この世のものとは思われぬ荘厳さを湛えている。
(参考資料:Montenegro Guide by Studio Strugar)