フランス/フランス・バスク
サン・ジャン・ドゥ・リュズ Saint-Jean-de-Luz †
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- ニヴェル川 La Nivelle河口の港町であり、フランス・バスク地方の主要都市でもある。
- 海沿いの小さな町だが、夏はリゾート客が集まり華やかなムードに包まれる。
- サン=ジャン=ド=リュズの漁師はすでに11世紀にはカナダ北東部のラブラドル沖で捕鯨をし、15世紀にはニューファンドランドの漁場でタラ漁を行っていた。
1713年のユトレヒト条約でこうした遠洋漁業が禁じられたため、漁師が海賊こ身を落し、港といえば悪党のたまり場と思われていたこともあった。その後、漁師たちはポルトガルやモロッコの沿岸でイワシを、またセネガルやモーリタニアの沿岸ではマクロを獲っていた。
今でも魚市場では大きなマグロが輪切りにして売られている。
町のレストランでもマグロのグリルがメニューになっている。
- 港に近いバール地区 la Barreは船主たちの住んだところで、このような漁業活動が盛んになるにつれて、とくに16、17世紀に発展した。
1558年にはスペイン軍の焼き打ちに合い、また1749年と1785年には津波で大きな損害をこうむって大きな被害を出している。
- この地は、17世紀にフランス・ブルボン家全盛の頃、太陽王と呼ばれていたルイ14世のご成婚が行われた地である。
ルイ14世とスペイン王女マリア=テレサ(マリー=テレーズ)の結婚は、ピレネー条約の条項によって取り決められ、王がマザランの姪マリー・マンシーニに執心していたため延期になっていたが、1660年6月9日、ここサン=ジャン=ド=リュズで挙式された。
その時に王が滞在していていたのがロービアク館、現在ルイ14世館 Maison Louis XlVと呼ばれている。
一方、妃になる王女マリア・テレサは近接のピンク色した館に滞在していた。
この時期には、サン=ジャン=ド=リュズがフランスの首都であり政府所在地であった。
挙式はサン=ジャン=パテスト教会で行われた。
その時にふるまわれたお菓子がアーモンドのマカ論で、今でもその当時のレシピで造られていて、この町の明かになっている。マカロンといってもクリームなどはさまず、スコーンの大きいようなシンプルなもの。
- バスクの7つの地方を表わす7本のストライプが特徴の「バスク織り」は、この町が本場。
綿と麻の糸が混ざった伝統的なメディス織。
クッションやテーブルマットに使われている。
最初の用途は、放牧している牛の背中にかけていたもの。牛が虫に刺されて観戦するのを防ぐために用いられたもので、今でも同じように使われている。
村の祭りで牛を飾るのには必ず用いられるものでもある。
いまでにカラフルなデザインのものが多く出回っているが、クラシックなものは、シンプルに7本のストライブが入っているだけのもの。これはバスクの7つの地方を表しており、色は農家、酪農家、漁師などによって色分けされていた。qkbt
アクセス †
パリ・モンパルナス駅からTGVが直通運行されている。ほぼ2時間おき。
パリCDG空港駅からの直通午前中の便で、日本からの便には同日は間に合わない。
空路パリからビアリッツへ入る場合には、
ピアリツツのGare de la Negresse駅からサン・ジャン・ドゥ・リュズのGare St.Jean de Luz Ciboure駅まで10分強。^
電車は1日に約10本運行
鉄道駅 †
Gare St.Jean de Luz Ciboure
駅から街の中心部まで徒歩で約5分。^
街の様子 †
フランスのごく一般的なビーチリゾートとなっていて、夏は人気がある。
豊かな土地に囲まれているため、食材も豊富で、市場には新鮮な野菜果物、チーズなどがたくさん並んでいる。
隣接する魚市場も大きい。
マグロの収穫が多く、毎日あちこちで解体が行われている。
見どころ †
- サン=ジャン=パテスト教会 Eglise St-Jean-Baptiste
ルイ14世とスペイン王女マリア=テレサの婚儀が1660年6月9日に執り行われた教会。
外観は非常に質素な感じがするが、内部は金の装飾で塗りつくされた豪華絢爛な主祭壇、を備えたバスク地方の教会でも最も有名なものとしている。
- ソコアの断崖 Falaise de Socoa
14km南下してアンダーユHendaveへ。ソコアの断崖は、とくに干潮時に見ると面白く、最近の海食台地という、きわめて珍しい沿岸起伏現象が見られる。現在よりも沖合まで出ていた太古の海岸が第四紀の氷河の融解で水没した後、波しぶきを浴びて傾き、風化した積層状の片岩は、基盤を波に打たれて削られた。
周辺の見どころ †
- リューヌ山 La Rhune
南東14kmのサールSareに位置する。
麓から2両編成のラックレールの機関車にひかれた館に鉄道が運行されていて、観光客でにぎわっている。
標高905mの山頂まで時速8kmでゆっくり登っていく。山頂はフランスとスペインとの国境の尾根にあり、ガスコーニュ湾、ランド地方、そしてラブール、ナヴアール、ギビュズコアのバスク諸地方を眼下におさめることができる。
両国の広大なパノラマが楽しめる。
Le Petit Train de La Rhune
- アスカンAscaln/サールsare
リューヌ山麓の村は、建築と町並にバスク地方ならではの特色を見せている。赤褐色に塗られた木骨組が白い漆喰にはえてきわめて装飾的な、バスク語でetcheと呼ばれる美しい民家も、円陣の中に彫刻された有名な円盤状十字架が隣接の墓地に残る教会も、ペディメントも、そして時によっては、純真で情熱的な踊りファンダンゴfandangoや鳩猟なども、みなこれらの村の魅力になっている。
レストラン †
フランスとスペインそれぞれの特色ある食材に加え、海の幸が豊富なため、おいしい料理が束られる。
リゾート地で、シー人中はレストランも多い。
- La Kaiku
1546年の建物でこの地方で最も古いもの、この1階をリノベーションして営業しているこの町の代表的レストラン。