ポルトガル

アルコバサ Alcobaca

ペドロ王子と王妃の侍女イネスの悲恋物語

アフォンソ4世の王子ペドロは、カスティーリャ(スペイン)の姫コンスタンサと政略結婚を強いられるが、姫に同行してきた侍女イネス・デ・カストロと激しい恋に落ちてしまう。父王の怒りを買った二人は引き離されるが、コンスタンサが亡くなると、ペドロはイネスとの関係を公然にし、二人の間には3人も子供が生まれた。
だが、カスティーリャ王国の圧力を憂いた王と重臣たちによって、イネスはコインブラの涙の館で喉を切られ殺されてしまう。王子は父親の死後、ペドロ1世として即位すると、イネスを正式な妻として教会に認めさせ、彼女の殺害に関わったものを処刑した。さらにコインブラに埋葬されていたイネスの遺骸に化粧を施し、絹の衣装を着せてアルコバサに運ぶと、玉座に座らせて、重臣たちにその手に接吻させることで王妃として認めさせたという。TA