シンガポール/滞在・生活情報

主要年中行事

★印は祝日、官庁、銀行などは休業、ショッピングセンターは営業。 中国、ヒンズー、イスラム関係の行事は、太陰暦や宗教暦によるため毎年変動する。

ニュー・イヤーズ・デイ New Year’s Day ★

1月1日
新年をいわく行司は大晦日から夜を徹して行われる。町は数万人の人で賑わう。

旧正月(中国正月)Chinese New Year ★

1月下旬〜2月上旬
中国系が約77%を占めるシンガポールでは、最も盛大に行われる行事だ。太陰暦の1月1日を祝うもので、この時期、街じゅうに「恭喜発財」、「新年快楽」などと書かれた赤い垂れ幕や爆竹の張りぼて(本物は危険ということでシンガポールでは禁止されている)が飾られる。特に大晦日のチャイナタウンは、さまざまな出店が出て、出し物が行われ大にぎわい。
チャイナタウンの出店のほとんどは、松の内(元旦から15日間)はそのまま残ってい て、毎夜、いろいろな行事が行われている。

タイプーサム Thaipusam

2月
ヒンドゥー暦10月に行われる祭。ヒンドゥー教の神のひとり、スブラマニアムに祈りを捧げ、体の悪い部分の治癒を願い、かなえられたものが感謝の印として、自分の体に針や串を突き刺して歩くというものだ。
タイプーサム当日は、リトル・インディアのスリ・スリニバサ・ペルマル寺院からタンク・ロードのスリ・タンダユタユタバニ寺院までの約3kmを、何人ものヒンドゥー教徒が一練り歩く。身体じゆう、牛のフンを灰にした「聖なる灰」を塗り、針や串を刺し、背中にはカヴァディと呼ばれる孔雀の形をした貢ぎ物を背負う。

チンゲイパレード Chingay Procession

2月上旬
中国正月を祝づて行われるパレード。ライオン・ダンスやドラゴン・ダンス、いろいろな山車や学校のブラスバンド、各民族の踊りなどがオーチャード・ロードを練り歩く。

グッド・フライデー Good Friday ★

3月下旬〜4月中旬 
イースター(復活祭)前の金曜日で、キリストが十字架に架けられ処刑された日とされている。この日、教会では、自分達の身代わりになつて死んだキリストに感謝するための、盛大なミサが行われる。

清明節 Qing Ming Festival

3月9日
華人達の墓参りの日。冬至の日から数えて106日目に行うことになっている。これには次のような言い伝えがある。
中国春秋時代、晋朝に介之推という有能な役人がいた。彼は退役後、母の面倒を見るため静かな山の上へ移り住んだという。しかし、晋の皇太子はどうしても彼の力を借りたくなり、再び仕えるよう彼に使者を送った。彼は母の面倒を見ることが一番であるとし、この願いを断ったのだ。怒った皇太子は、山に火を放ち、無理やりに推を下山させようと試みる。が、推は燃えさかる火の中で、動けなくなった母をかばい、一緒に焼け死んでしまった。この日が、冬至から数えて106日目だった。皇太子は自分の犯した罪を悔やみ、推とその母を手厚く葬ったという。そして、毎年その日になると、家臣達に、親を大切にした推の墓参りをさせるようになったのだ。
この逸話が、親を、ひいては先祖を大事にしようということで、中国系の人々の墓参りの日となったという。

レーバー・デイ Labor Day ★

5月1日

ベサック・デー Vesak Day ★

5月12日 釈迦生誕祭。仏教徒が果実や花、お供え物を持って寺院へ集まり、お経を唱えながら寺院の周りを行進する。そのあと、お祈りをし、親しい人同士で贈り物を交換して一日を過ごすというもの。リトル・インディアの千燈寺院には、毎年この日に、たくさんの仏教徒が訪れる。

ドラゴン・ボート・レース(端午節)Dragon Boat FestivaI

中国暦の5月5日を祝うもの。本来は、無病息災を祈る日だが、今では中国の詩人・屈原が泊羅(べきら) に投身した日として、その死を悼みドラゴン・ポート・レースが行われている。毎年このレースには、シンガポール国内からはもちろん、日本や香港、オーストラリアなどからも参加者があり、国際色豊かなレースとなっている。

ナショナル・デー NationaI Day ★

8月9日
シンガポールの建国記念日。この日は、国会議事堂前のバグン、もしくはナショナル・スタジアムで、各民族、学生、軍隊などのパレードが行われる。

中元節 Festiva1 of the Hungry Ghosts

8月上旬〜9月上旬
日本でいうお盆の行事にあたり、家の前にお供え物を置き、金紙を燃やし、先祖の霊を招き入れるもの。ただ日本と違うのは、子孫がなく帰る家のない霊(これを餓鬼という)も、供養するということ。寺院やマーケットに仮舞台を作り、ごちそうを並べて餓鬼達におなかいっばい食べさせたりするのだ。こうすることで、街をさまよう餓鬼達の気を鎮め、餓鬼達がいたずらしたり、人を不幸にしたりすることがないようにする。
また、この時期、チャイナタウンのあちらこちらでチャイニーズ.オペラ(ワヤン)の小屋がかかったり、屋台が出たりしてなかなかのにぎわいをみせる。

ラマダン Ramadan

9月〜10月
イスラム教の断食月。
夜明けから夕方までは食べることを禁じられている。

中秋節 Mooncake Festival

10月上旬
日本の十五夜にあたるもの。華人達は、この日に月餅を食べ、提灯に火を灯し、祭台にお供え物を捧げ、月に願い事をする。 この日、中国庭園などでは、ランタン・フェスティバルが行われ、提灯コンテストや仮装コンテスト、ライオン・ダンス、ドラゴン・ダンスなどが見られ、家族連れでにぎわう。

クス島巡礼 Pilgrimage to Kusu lsIand

10月
その名のとおり、クス島へお参りに行くもの。
これにはいくつかの伝説がある。そのうちのひとつは次のようなものだ。今から160年ほど前、アラブのシエドと中国のヤムというふたりの聖人がクス島へ修行に出かけた。しかし、航海中にヤムが病気になり、シエドは熱心に介抱し、神に祈りを捧げた。すると不思議なことに、船には食料や水が現れ、ヤムを無事に助けることができたという。ふたりはクス島に住む神のおかげと信じ、毎年クス島へ巡礼するようになったという。これが一般の人々にも伝わり、健康、厄除けのためにクス島巡礼が始まった。

デイーパヴァリ Deepavali (ティミティ・フェスティバル) Thimith festival★

10月下旬
ヒンドゥー教徒にとっては、一年で最も重要な行事。「光の祭」とも呼ばれ、悪に対する善、暗黒に対する明りの勝利を祝うものだ。
この日、シンガポール各所にあるヒンドゥー寺院は、大勢の信者でにぎわう。特にリトル・インディアのスリ・スリニバサ・ペルマル寺院が最も華やかとされている。(参考文献:『祭りと民書削−シンガポール日本人学校編』)

九皇帝祭 Festival of Nine Emperor Gods

9月下旬〜10月
中国暦の9月1日から9日間かけて行われる祭。この期間中、天と地が合体し、九皇帝を通して神と人間が交流し、神の力により人々の悩みや苦しみが取り去られるという、華人達にとっては大事な祭となっている。期間中最後の日は、信者達による荒行が行われる。

ハリ・ラヤ・プアサ Hari Raya Puasa ★

10月下旬
イスラム教徒にとっては最大の祭で、断食の月(イスラム暦9月でラマダンと呼ばれる)が明けたことを祝うものだ。当日、イスラム教徒は朝食にケトウパと呼ばれるヤシの葉で包んだご飯を食べ、モスクで祈りを捧げ、知人や親類を訪ねて祝いの言葉を交わす。コーランを読むコンテストが行われ、優秀者はメッカヘ行ける。~ 

クリスマス・ライトアップ Christmas Light Up

11月中旬〜1月2日
この時期は街がイルミネーションで飾りたてられる。特にオーチャード・ロード周辺はベスト・イルミネーションの賞をかけて、各ビルが華やかな細り付けを競い合う。この時期はセールを行う店も多く、街はひときわにぎわう。なお、クリスマス・イブやクリスマス当日はレストランが混み合うので、予約をしたほうがよい。

クリスマス Christmas ★

12月25日

ハリ・ラヤ・ハジ Hari Raya Haji ★

12月下旬〜1月上旬
イスラム暦の12月10日に行われる「巡礼の祝祭日」。イスラム暦の12月8日に、世界各地からイスラム教徒がアラファという土地(アダムとイヴが地上で再会した場所として有名)から2日がかりでメッカヘ向かって歩くというもの。シンガポールからもたくさんの人が、この巡礼に参加する。メッカ巡礼を終えた人は白い帽子(ソンケツト)を被ることを許され、男性にはハジ、女性にはハジャという称号が付けられる。~巡礼に参加できない人は、だいたいハリ・ラヤ・プアサと同じような過ごし方をするようだ。