中国/黒龍江省
綏芬河(すいふんが/ Suifenhe /スイフェンホー) †
- ロシアとの国境に位置し、中国とロシアが混在した街で、国境貿易都市として繁栄する。
- 小綏芬河の支流に沿って市街地が形成されている。市名は綏芬河に由来するが、この河川の本流は市域内を流れていない。
- 1860年の中露北京条約締結により綏芬河地域はロシアと国境を接することとなった。
1897年、ロシアが建設した東清鉄道が開通し、綏芬河地域の一部は鉄路附属地となり、ロシアが操縦するハルビン鉄路管理局が管理した。
1921年中東鉄道の付属地行政権が回収され、1926年綏芬河市が設置された。
鉄道の開通により、綏芬河地域は対露貿易の基地となり、とりわけ担ぎ屋の密貿易で繁栄した。 その後、満州国成立により北満特別区に編入された。
- ハルビンからウラジオストックに通じる旧東清鉄道の中国側最初の駅があるため、ソ連崩壊後、ロシアから大量の担ぎ屋が商品の仕入に来るようになり、 ロシア人担ぎ屋相手の商業都市として大発展を遂げた。
近年のロシア人観光客が急増し、町にはロシア語の看板があちこち見かける。店が売っているものは多くが、ロシア風のものだ。
あまりに過熱気味になって、ロシア政府が規制に乗り出したため、国境貿易が急速に冷え込みロシア人観光客相手の商店が閑散としてしまっている。
- 工業ではロシアから輸入する木材の加工業が発達し、近年はロシアを訪れる中国人観光客も年間7万人程度となった。
- 中国有数のキクラゲ・マツタケの産地であり、石炭等の鉱産資源が豊富。
- この地域からウラジオストックを経由して日本との貿易が盛んになることが期待されているが、ロシア側の港湾インフラや輸出入関税問題など時間のかかる諸問題が山積している。