カナダ

オーロラ観測

オーロラは、太陽から飛んでくる電気を浴びた粒子が地球の磁力に引き付けられ、地上80kmから500kmのところで大気と衝突し、そのエネルギーが発光した現象。1年中発生しているものだが、夜が長く気候が安定している12月〜4月中旬が観測のベストシーズンとされる。
オーロラ観測では、アラスカや北欧がよく知られているが、カナダでもオーロラが見られる。しかも、オーロラ遭遇率から言えば、カナダの方が確実性が高い。

オーロラが見られる地域

最も実績があるのが、ノースウエスト準州のイエローナイフ。イエローナイフでは2夜連続の観測で93%、3夜連続ならば98%以上の確立で見ることができると言われている。日本人観光客も年間数千人訪れるだけあって、日本人ガイドも多く、受け入れ体制も整っている。
ユーコン準州のホワイトホースもツアーに組み込まれることがある。他に、マニトバ州のチャーチル、アルバータ州のフォート・マクマレーなどもオーロラの観測地として知られている。
残念ながら悪天候でオーロラを見られなかったり、うっかり見のがすこともありうる。オーロラだけではなく、犬ぞりなど、他の楽しみも確保しておいた方がよい。

観測場所

オーロラ観測は町から離れた人工の光が届かない場所で行う。キャビン(小屋)や「ティーピー」と呼ばれるテントが設置されているので、ここで暖をとり、交替で「見張り番」をしながら、ひたすらオーロラの出現を待つことになる。外はもちろん寒く、マイナス20〜40度にもなる。厳寒期の夜に、いつ現れるや知れぬオーロラを待つのであるから、寒さ対策は万全に。特につま先が冷たくなるので、靴下は二重履きにすること。スキーウエア程度では不十分なので、現地で防寒着をレンタルするのが一般的だ。
そんな過酷な条件でも、せっかくここまで来てオーロラを見逃すわけにはいかず、外で待ち続けている人も多い。そんな人のためにホリデイではイエローナイフで「オーロラこたつ」をオプションで用意している。頭だけ残してシートでスッポリ囲んだ形になっていて2人用。これならずっと外にいられるというわけだ。

写真撮影の注意点

特殊な被写体なので、もちろんマニュアル撮影となる。絞りやシャッタースピードは現地のスタッフにアドバイスを受けるとよい。だいたい30秒くらいシャッターを開放することになるので、三脚とレリーズは必需品。フィルムはISO400〜1600の高感度のものを。寒冷地ではバッテリーが極端に消耗するので、予備の電池を用意しておくこと。
カメラに詳しくない人がコンパクトカメラをオートのままでシャッターを押して、フラッシュをたいてしまったりすると、周りの人にひんしゅくを買うことになるので注意。
また、外での撮影の後、すぐに温かい室内にカメラを持ち込むと内部が結露して故障の原因となるので、ゆっくりと温度をあげる工夫が必要だ。

防寒具

オーロラ観賞にはマイナス20〜40度に耐える防寒具が必要となるが、日本の一般的な店では入手しにくい。あったとしても金額的に負担が大きいし、荷物としてもかさばる。イエローナイフのようなツアーでもよく訪れるオーロラスポットでは、観光客向けに防寒具をレンタルしているので、それを利用するのが一般的だ。