カナダ

世界遺産

ランス・オ・メドウ国立歴史公園 (文化遺産1978年)

コロンブスの北米大陸発見の約500年前に、ニューファンドランド島の最北端にヨーロッパ人が定住していたことが、ノルウェーのイングスタッド氏の発掘により証明された。エパヴエス湾に突き出た岬の草地に、3つの共同住居、4つの作業場と鍛冶場の建造物の土台を発見した。北欧に伝わる叙事物語『サガ』に記載されていたことによる調査から発見に至ったものである。

ナハニ国立公園 (自然遺産1978年)

ナハニ国立公園はノースウエスト準州にあり、サウス・ナハニ川に沿って細長く、落差90mのヴァージニア滝やツンドラ地帯でありながら温泉も湧き出る。サウス・ナハニ川流域は気候も穏やかなため、珍しい植物が自生し、多くの動物が生息している。~こういう野生の動植物を保護するため、交通手段はカヌーのみとなっている。

アルバータ州立恐竜公園 (自然遺産1979年)

アルバータ州のレッド・ディア川を中心とする一帯から、露出した白亜紀の層から極めて保存状態のいい恐竜の骨が、300体分以上も出土した。
1955年にはこの地域一帯が州立公園となり30年後にドラムヘラーの町にロイヤル・ティレル古生物博物館が開館し、世界最多の恐竜骨格や化石が展示されている。映画『ジェラシック・パーク』に登場した恐竜の骨格もこの公園のものが使われた。

アラスカ・カナダ国境地帯の山岳公園群 (自然遺産1979/1992/1994年)

アメリカ・アラスカ州とカナダとの国境地帯には4つの自然公園がある。クルエーン国立公園、タッチェンシニ・アルセク州立公園、ランゲル・セントニエライアス国立公園、グレーシャー・ベイ国立公園が含まれ、その面積は北海道と四国をあわせたよりも広い山岳地帯である。カナダ最高峰のローガン山(標高6050m)をはじめとする5千メートル級の山々にぶつかった大量の雪が無数の氷河を生み出している。

ヘッド・スマッシュトイン・パッファロー・ジャンプ歴史地区 (文化遺産1981年)

バッファロー(モリ・パイソン)狩りの名残をとどめる遺跡が登録されている。銃がない時代に、バッファロー群れを高さ10m以上の石積みの崖から追い落とすという狩りの方法をとったと思われる。

アンソニー島 (文化遺産1981年)

ブリティッシュ・コロンビア州の北西岸には、大小150余りの島々からなるクィーン・シャーロット諸島があり、その最南端にある無人島がアンソニー島(スカン・グァイ)である。トーテムポールが32本、ロングハウス10戸が残る先住民ハイダ族の集落の朽ちた跡地は、2千年以上前に住み着いたハイダ人の文明の繁栄と先住民の苦難の歴史を伝えている。

ウッド・バッファロー国立公園 (自然遺産1983年)

アルバータ州とノースウエスト準州にまたがる世界最大級の広さの国立公園で、絶滅の危機にあったウッド・バッファロー(モリ・パイソンの俗称)を保護するために1922年に国立公園に指定された。現在でも5千〜6千頭のモリ・パイソンの群れが生息する大地となっている。

カナディアン・ロッキー・マウンテン自然公園群 (自然遺産1984年)

アルバータ州とブリティッシュ・コロンビア州にまたがる広大なカナディアン・ロッキーの中で、世界遺産に登録されているのは 北からジャスパー、バンフ、ヨーホー、クートニーの4つの国立公園と、マウント・ロブソン、ハンパー、マウント・アシニボインの3つの州立公園が含まれる。この地域は、コロンビア大氷原、マリーン・レイク、レイク・ルイーズなど含まれたカナダ最大の観光地で、年間900万人以上が訪れる。

ケベック歴史地区 (文化遺産1985年)

ケベック州の州都ケベック・シティは、セント・ローレンス川下流の北岸に位置する、カナダでも古い歴史を持つ街。90%以上がフランス系住民で、フランス文化の香りが強く残り、石畳の道に歴史的建造物がフランスの街角にいるような錯覚を起こす。北アメリカ唯一の城塞都市としても重要で、カナダの観光ポイントのひとつになっている。

ルーネンパーク旧市街 (文化遺産1995年)

人口は3千人足らずで、ほとんどの住民は1753年にスイスとドイツから移住してきた1453人のプロテスタント移民の子孫である。18世紀の英国の北米植民都市21の中で、最も当時の特徴を残しており、赤、青、黄、白など、色鮮やかな木造の家屋が並ぶ港町。

ウォータートン・グレーシヤー国際平和公園 (自然遺産1995年)

国境を接するカナダのウォータートン・レイク国立公園とアメリカ合衆団のグレーシャー国立公園が、1932年に平和と友好の象徴として世界初の国際平和公園となり、自由に行き来できるツインパークとなっている。カナダ側のウォータートンは湖と山々の織りなす風景が魅力で、湖畔に建つプリンス・オブ・ウエールズホテルの優美な姿は、絵葉書やカレンダーでおなじみとなっている。

(12)グロス・モーン国立公園 (自然遺産1997年) 大西洋側にあるニューファンドランド島の西部にあるグロス・モーン国立公園は、フランス語で「大きな丘」を意味する。頂が平坦なテーブルマウンテンがランドマーク。
美しいフィヨルドを形成する氷河に削られて切り立つ崖は、高さ600m以上にもなり、いくつもの滝が落ちている。

ミグアシヤ公園( 自然遺産1999年)

約4億年前の「デボン紀」の魚類の化石群がたくさん発見され、世界遺産に登録された。この魚類がやがて陸で生活するようになり、4本足の脊椎動物へと進化したとされている。