フィリピン
タール Taal †
- メトロ・マニラの南およそ80km。タール湖を挟んで南西に回り込むようなところの,バラヤン湾を望む小高い丘の上に位置する。
- 1732〜54年までバダンガスの州都として発展し、フィリピンでいちばん美しい街とされていた。
- スペインの植民地時代に建てられた教会や大聖堂、高床式の木造家屋やコロニアル風の石造りの家が多く残されている。
- タール旧市街が1989年に世界遺産に推薦されながらも落選している。
- タールが特に人気があるのは、この町に伝わるマリア像に纏わる不思議な逸話のためである。
その舞台はこの町にある「カイササイ教会」なのだ。
この話題だけでもマニラから日帰りする価値は十分にある。
見どころ †
- カイササイ教会 Church of Our Lady of Caysasay
高さ27�僂両�さな木製マリア像を安置されている。
1603年に、地元の漁師がパンシピット川へ漁に行くと、魚ではなくマリア像が網にかかった。
漁師はマリア像を持ち帰り自宅に飾っていたが、しばしば不思議な事が起こるため、近くの教会に祀ることになった。
ところが、なぜか聖母マリアはしばしば姿を消し、しばらくすると戻ってくる。
あるとき、また紛失事件が起こり、こんどは井戸水に写った聖母像を森で薪を拾っている二人の女性が見つけた。
見上げると、木の上に聖母がおり、そのときすぐそばにカイササイという鳥がいて、マリア像を見守っていたという。
以来、この像は「カイササイの聖女 Virgin of Caysasay」と呼ばれるようになった。
以来、この教会がカイササイ教会と呼ばれるようになたという。
教会の天井にはこの逸話が描かれている。
像は小さいので、ショールや王冠で着飾って大きく見せている。
- 奇跡の井戸 Miraculous Well of Sta. Lucia
カイササイ教会のすぐ近くにある。
二人の女性が傍らの木の上にあった聖母像が水面に映ったのを見つけたという井戸。
現在でも、この井戸水は万病に効くといわれ、来訪者が絶えない。
- タール大聖堂（Taal Basilica）
幅95m、奥行き45mあり、かつては東アジアの教会建築では屈指の大きさをほこっていた。
1754年のタール火山の噴火や1849年の地震などの災害で破壊され、現在の建物は1856年に再建されたもの。
タール大聖堂はフランスの守護聖人と同じく、聖マーティンを祭っていて、毎年11月11日に盛大な祭りがある。
