スペイン

交通事情

スペインへのアクセス

現在、日本からスペインへの直行便はない。欧州内の都市で乗り継ぐのが一般的である。そしてゲートウエーとなるのは、マドリッドとバルセロナである。欧州内の主要都市からはマドリッド、バルセロナへのフライトは毎日数本あるが、この路線は混雑しているので早めの予約が必要だ。

例えば、日本航空(JL)の場合、毎日運行の成田〜アムステルダム(AMS)線に、アムステルダムからスペイン両都市へのイベリア航空(IB)との共同運行便コードシェア(機材はIB)を接続している。

ヨーロッパ系の航空会社でも、同日同じ航空会社便でマドリッド、バルセロナに接続している。
但し、ロンドンでは同じ航空会社便でも空港ターミナルが到着便と乗継便で異なるため、シャトルバスで空港内を移動を余儀なくさせられる。
アムステルダム、フランクフルト、パリで乗り継いでスペインに入る場合、シェンゲン協定国間の移動なので、まず日本から到着した際に入国審査を受ける。
荷物はスルーでスペインまで届くので、税関検査はスペインで行われることになっている(シェンゲン国外からのスルー荷物はタグで識別している)。
シェンゲン協定国外で乗り継ぐ場合は、スペインでは国際線ターミナルに到着し、通常の入国手続きを行う。

乗継空港の移動;

日本を含め、アジア各国からの便と欧州域内発着の便は通常ターミナルやゲートが離れていて移動に相当時間がかかる。

マドリッド/バラハス空港 Barajas(MAD)

市街から北東に13km、車で約20〜30分
ターミナル1:国際線の発着便
ターミナル2:シェンゲン協定国の発着便および国内線
ターミナル3:バルセロナとのシャトル便
ターミナル4:イベリア航空(IB)
※ターミナル1〜3は端が結ばれていて、建物の中から移動することができる。
※地下鉄駅が直結しているが、市街まで何度か乗り換えの必要があり、安全面でも勧められない。

バルセロナ/エル・プラット空港 El Plat(BCN)~

市街から南12km、車で約20分、サンツ駅まで電車で約15分
ターミナルA:国際線の発着便
ターミナルB:シェンゲン協定国の発着便および国内線
ターミナルC:マドリッドとのシャトル便
※一列につながっていて、乗り継ぎの際にはコンコースを徒歩で移動できる。
※ターミナルAとBの間に鉄道駅への通路がある。

鉄道によるアクセス

(軌道幅がちがうイベリア半島)
 ヨーロッパのメインの鉄道は、レールのゲージは標準軌道(1453mm)でつながっている。~ところがイベリア半島だけは広軌(1668mm)の幅のレールが敷設されている。そのため、今でも他国からの直通列車の数が非常に少ない。
今まで長い間、パリとマドリッドを結ぶ夜行列車は国境駅で一車両ずつワイヤーで持ち上げて台車を交換するという作業を行っていたが、しかし、ようやくゲージ自動変換装置の上を通過するだけで変更を可能にしたタルゴ型列車が運行されるようになり、大幅に時間が短縮された。
また、フランスの技術指導によって開発された新幹線AVEは標準軌道を採用することになった。ゲージ自動変換装置の付いた高速列車が相次いで運行され、アンダルシアのマラガなどへも新幹線ルートを経由して入る列車が誕生している。
広軌路線   12,781km
標準機路線  480km
狭軌路線   19km

ホテルトレインの誕生

 このゲージ自動変換の新技術の導入で、マドリッドとバルセロナを中心としてヨーロッパの隣接するいくつかの国と夜行寝台優等列車「タルゴナイト」が誕生した。一般の寝台列車に比べて客室のグレードが高く、専用シャワー付きのものもある。現在は以下の5ルートに設定されているが、需要によってはさらに新ルートも期待できる。

スペインの鉄道パス

スペインには2種類のパスがある。いずれのパスも新幹線AVE、ホテル列車、タルゴ2000、タルゴ(タルゴナイト)には適用されず、それぞれに割引制度が設定されている。ユーロメッドには座席指定料金のみで利用できる。
通常の夜行寝台・座席指定席には指定料金が必要になる。

国内の交通機関

空路

スペインは非常に大きいので、航空機の利用が多い。~  離島へのアクセス以外にも、バルセロナ〜アンダルシア地方(グラナダなど)、マドリッド〜コスタ・デル・ソル(マラガなど)の移動などには航空機を使う方が便利である。スペイン国内線はイベリア航空(IB)の他、エア・ヨーロッパ Air Europa(UX)やスターアライアンス系のスパンエアー Spanair(JK)がマドリッド、バルセロナを中心に国内各地への路線を持っている。
 また、マドリッド〜バルセロナについてはシャトル便が運行されているので、両都市間の移動に便利である。

マドリッド〜バルセロナのシャトル便「プエンテ・アエレオ Puente Aereo」

マドリッドとバルセロナの間は予約のできる便とイベリア航空(IB)のシャトル便プエンテ・アエレオが就航している。ほぼ1時間おきに出発するシャトル便は事前予約が不可能で、先にチェックインしたものから搭乗し、定員になったら1時間先の便に回される仕組みになっている。通常の国内線とは発着ターミナルが違う。シャトル便のチケットは現地で購入すると安いため、これを利用したときに何時の便に乗れるかはチェックインしてみないとわからない。繁忙期はかなり混んでいるため、2時間先の便になることなど度々あり、出迎え人がいるときにはミートできなかったりすることがある。

 

鉄道利用

スペインの鉄道は、マドリッド〜コルドバ/セビーリャの新幹線(AVE)が日本人には人気があるが、他にも魅力的な特急列車が各地域にある。各地域によってゲージが異なるため、区間ごとに列車の種類もかなりちがっている。鉄道ファンには魅力のある国だ。実現していないが、徐々に工事が進んでいるところだ。

新幹線(AVE)

 1992年にマドリッド・コルドバ間に新しい線路を敷設して高速列車AVEの運行が開始された。フランスの高速列車TGVの技術をベースに開発されたためデザインもTGVそっくりで、日本のような電車式ではなく、前後を電気機関車による牽引方式を採用している。フランスのTGVと相互乗り入れの可能性を考慮してレール幅も標準軌道が採用された。
1時間ごと、朝夕は30分ごとの運行で、マドリッドからセビーリャまで、最短約2時間半で運行中。

アウ・アンダルス号

5泊6日

長距離バス;

アンダルシアパス Andalucia Pass

アルシナ・グラエス・スル社の260ろせんの定期路線網を自由に乗継できるパス。
4日間通用;45ユーロ
8日間通用;80ユーロ
スペイン国政以外の人が対称になる。
発券はネット(日本語)で予約をしてプリントアウトしたものを持参する。
http://www.andaluciapass.es
パスにスタンプと利用開始日が記入されると、有効期限内どこでも予約が可能になる。
スタンプを受けられるバスターミナルは、マドリッド、グラナダ、セビリア、コルドバだけ。に蜜は30kgまで、それ以上は追加料金がかかる。
旅行者傷害保険は含まれていない。
路線と時刻表は
http://www.alsinagraelis.es/agsur/es-03.htm

タクシー

ボディのデザインは都市によって統一されていてわかりやすい。エアコンがない車が多い。あってもあまり効かない。マドリッド、バルセロナなどの大都会は終日渋滞しているため、ドライバーによって高速を使ったり遠回りをするケースもある。 日曜日、深夜、早朝は割増料金になる。また、空港や駅からの利用や、大きな荷物の持ち込みも追加料金になる。チップは釣り銭程度でよい。