イタリア/ジェノヴァ・リビエラ
ジェノヴァ Genova (英語：ジェノア Genoa) （リグーリア州） †
- ミラノの南142km、ニース（フランス）の東194km、
- 人口：約70万人
- 地中海に面したリビエラ海岸を東西に分ける中間点に位置し、海洋交通の要となっている。
- イタリアを東西に貫くアペニー山脈が海岸ぎりぎりまで迫っている。
- 弓形のリグーリア州の人口の半分をジェノヴァが占めており、経済活動の活発な町である。旺盛な経済活動により豊かな市民生活を営むことができ、世界各国からの美術品も集まった。
- また、コロンブスのような海の冒険者たちも輩出している。
- 中世にはイタリアに４大海洋国家が存在し、このジェノヴァとヴェネチア、ピサ、アマルフィが地中海貿易の覇権を争っていた。中でもジェノヴァはヴェネチアと並んで中近東との交易の量も多く、スペインやイギリスなどとも長く交易が続いていた。
- 市内には宮殿になっている建物が多く、ひとつひとつ内部を見学するとかなり時間がかかってしまう。中でもこの町の中心となるバルビ通りとガリバルディ通りにはいくつもの宮殿がある。
- 町の中心の一番古いヴェッキオ港Porto Veccio はイタリアの中心的な港で豪華客船の発着が頻繁であったが、客船の大型化に伴って減少し、今はシチリアやサルデーニャ行きの定期船が主要なものとなってしまっている。
- 大型客船は主にラ・スペッチア La Spezia の港への寄港が多くなった。今はこの古い港のある小さな湾内に入らず、隣接してクレーンの並ぶコンテナ港に大型貨物船の接岸する商業港が港の機能の中心となっている。
- 昔からイタリア最大の港として取扱量はイタリア国内の他をしのいでいる。地中海沿岸都市でもフランス・マルセイユに次いで第2位である。
アクセス †
- 空路
EU主要国および国内線ローマ、ミラノから直行便がある。
- 空港：
コロンボ空港 Cristiford Colombo（GOA）。
市の中心から10km、バスで所要30分。
- 鉄道
ミラノから1時間30分、ローマから5時間
市内の西側と東側に終着駅がある。
西側のプリンチーペ Principe 駅はミラノからと、南フランス方面からの列車。
東側のブリニョール Brignole 駅はローマやボローニャ方面からの列車となる。
ジェノヴァを経由してそのまま先へ行く列車は、市の山側のトンネルをくぐって先へ出るようになっている。
- クルーズ
ジェノヴァ〜サルデーニャ、ジェノヴァ〜シチリア島パレルモに就航している。
クラスにより個室、安いものは椅子席や大部屋になる。
市内の交通 †
- 遊覧船
古い港Porta Veccioから出ていてジェノヴァの港を一巡するもの。ジェノヴァの市街地の前景が見られるが、コンテナ港など港湾施設見学には向いていても、美しい市内を眺めるようなものではない。
見どころ †
- 王宮 Palazzo Reale
ハビル家の宮殿。ハビル通りにある。フランドルの画家ヴァン・ダイクが若い頃勉強したという部屋もある。
- 大学宮殿 Palazzo dell’Universita
王宮の向かい側にあって、入口のライオン像がある。現在も大学として使われている。
- 赤の宮殿 Palazzo Rosso
1677年に完成した赤壁の宮殿で現在は美術館。
- 白の宮殿 Palazzo Bianco
赤の宮殿の反対側にある白壁の宮殿。ガリバルディ通りの中で最も古い宮殿（1548年）。現在は美術家で、16〜18世紀の画家の作品が集められている。ルーベンス、ヴァン・ダイク、フィリッポリッピのものが多くコレクションされている。
- ツルシ宮殿 Palazzo Tursi
白の宮殿の並びにある。1575年完成。現在は市庁舎として使われている。ジェノヴァが生んだヴァイオリニスト、バガニーニのヴァイオリン、コロンブスの自筆の書などがある。-フェラーリ広場 Piazza de Ferrari
ジェノヴァの町の中心となる広場で、ドカーレ宮殿とアカデミア宮殿が広場に面して建っている。巨大な円形の噴水が広場中央にある。
- サン・マッテオ広場 Piazza San Matteo
こぢんまりした広場で、12〜15世紀に建てられたドーリア家の宮殿が立ち並んでいる。
- コロンブスの家 Casa di Colombo
ダンテ広場 Piazza Dante 西側の階段の入口に見える蔦の絡まる2階建ての家。内部は見学できない。
- ソプラナ門 Porta Soprana
円筒形の2つの塔をつなげたような門で2世紀に城壁の一部として造られた。
- キオッソーネ美術館 Museo Chiossone
キオッソーネはジェノヴァ生まれで東洋美術収集家。正式名は東洋美術館 Museo d’Arte Orientalで、東洋美術のコレクション、特に日本の古美術の数が多ことで知られる。版画は3000点も集められている。
