ブレゲンツ・フォアベルグ州
フェルトキルヒ Feldkirch †
- ボーデン湖畔のブレゲンツから南へ約30km。スイスとの国境に接している。
- パリとウィーンのほぼ中間にあたるためか、フランス人観光客によく知られ、評価も高い観光地となっている。
- 防備を固めたこの小さな町は、イル川の最後の峡谷を抜けたところで、シャッテンプルク城Schattenburgの足もとに身を寄せ合っている。
- 中世以来ギムナジウムの前身のラテン語学校が設置されていた。
今日も古典語コースのあるギムナジウムと師範学校がその伝統を引き継いでいる。
- フォアアールベルク州の法律により、地方行政のすべての機関をブレゲンツに集めていないため、フェルトキルヒは、小都市ながらも公式に法律・財政上の首都であり続けている。
そのためこの町は司法書記の町と言われている。
データ †
アクセス †
- 鉄道
最も近いのはスイス・チューリッヒ。
チュウリッヒ中央駅から特急OECで直通1時間40分。
ウイーン行きの長距離列車なので、1日4-5便しかない。
ブレゲンツからは普通列車で約1時間、ほぼ1時間ごと。
旧市街 †
- 町全体のプランは13世紀のもので、盆地という地勢と交わる街道の配置との関係で三角形をしている、
- ホテルが多く、この町の観光活動の中心となった北東部の新市街Neustadtと、北西部のクール門あたりの「街はずれVorstadt」の間、マルクト広場Marktplatz一帯が今なおこの町の中心となっている。
- マルクト広場Marktplatzは細長い長方形の広場で、正面の壁に壁画の描かれているタマネギ型の円屋根のついた小塔があるホテル、の正面壁と非常に簡素な鐘楼に閉ざされている。
かつてはエルサレムの聖ヨハネ修道会の救護修道士たちの教会であった聖ヨハネ教会Johanniskircheなどがある。
- 「鹿の壕」を意味するヒルシュクラーベンHirschgrabenは、もとの城壁の名残である。
- 15世紀末の「猫の塔Katzenturm」というのがある。「太い塔 Dicker Turm」とも呼ばれ、ここにある大砲に獅子の装飾が施されているが、町の人々はそれを「猫」と名づけていた。
見どころ †
- 聖ニコラウス聖堂(Domkirche St.Nikolaus)
内部、右側廊祭壇の上に、1521年ヴオルフ・フーバーWolf Huber作キリスト降架Beweinung Christiが据えられている。
フーバーはフェルトキルヒ生まれのドナウ派の画家で、ドイツ絵画における風景画の先駆者のひとりであった。
- 城 Schattenburg
内部はレストランと博物館に改造されている。
- 郷土博物館(Heimatmuseum)
旧礼拝堂内にあった宗教美術品コレクション。