世界遺産;

シンクヴェトリル国立公園 Thingvellir National Park

(2004年世界遺産登録)
レイキヤヴィークから北東へ約50Km。西暦930年世界で初めて民主議会を開き、憲法を制定し、議会民主政治を確立した地。“聖なる場所”そして‘世界の議会の母”として、アイスランドの人々が世界に誇る史跡である。大英帝国のマグナカルタ(大憲章)の制定が1215年であることを鑑みればその偉大さが知れる。この周辺は、氷河におおわれた美しい連山や深く切り込んだ溶岩床の雄大な大パノラマ、そしてアイスランド最大の湖シンクヴァトラヴァトン湖を控え、風光明媚な景勝地としても知られる。さらに、ここでは、地球の割れ目とも言われる壮大なギヤウを目の当たりに観察することができる。アイスランドは、大西洋中央海嶺の延長上に位置している。海嶺の頂上部には幅数10kmの地溝帯があり、この地溝帯は地球の内部から上がってきたマントル対流がその下で左右に分れて水平に進むためできた割れ目だが、通常地溝帯は海面下1〜2kmにあるために見ることはできない。しかし、世界で2箇所のみ(アイスランドとアフリカ大陸)海嶺が地上に乗り出しているところがあり、その一つをここシンクヴェトリルで見ることができる。ひとつ一つの割れ目は長さ数キロ,幅も地表面からの深さも30m程度だが、このような割れ目が雁行して延々と連なって、アイスランドをほぼ南北に貫いており、原始の地穀と地穀が引きちぎられた壮絶な光景をたっぶり満喫できる。シンクヴェトリルとは“議会平原の意”。