浙江省・寧波のバックアップ(No.3)

寧波　（ねいは/ Ning Bo / ニンポー） †

中国対外貿易の重要な港湾都市。揚州と広州とともに中国３大貿易港となり、海のシルクロードの出発点だった。
現在は中国有数のコンテナーターミナルを持つ大きな港町。
804年8月10日に日本を出港した第18次遣唐使船の四隻の船団のうち留学僧の一人として同乗していた最澄が乗っていた船団の第2船は、無事に寧波に着き、天台山の修行に入ることができた。
この船団の第1船には弘法大師空海も留学僧として同乗していたのが漂流し、5日ののちに福建省霞浦（かほ）に漂着している。
寧波は、古くからの日本との窓口の港町。偏西風の関係で、ここを船出すると、北九州へ着きやすく、そこから瀬戸内へも入りやすかったという。
鑑真もこの港を日本へ向けて出帆したが、嵐で流されたことがある。
アヘン戦争で清が敗れ、上海などとともに開港した「五口通商」のひとつでもある。
上海はその時は、人口数千人の寂しい漁村。寧波は大きな港町であった。ヨーロッパとの行き来も活発になり、中国でも有数に大きく美しい教会が残っている。
寧波市内に四明山と天台山の二本の山脈があり、余姚江、奉化江、甬江の3つの河が、市内で合流し、招宝山を経て、海へ流れていく。