ドイツ/フランクフルト・ライン地方
ヴィースバーデン Wiesbaden †
ヘッセン州州都
人口約27万人
- フランクフルトの西40km、ライン川をはさんでマインツと向かい合うむ位置にある。
ライン谷の温暖な気候に恵まれ、その地中海的な気候は「北のニース」ともよばれている。
その起源はローマ時代に発し、2千年以上の歴史を持っている。
紀元40年、ローマ人は地の利の良いこの地に軍事的拠点を築いた。
さらに数多くの源泉の治療効果も認められ、遠くローマから多くの人々の関心をひきつけた。
18世紀にはすでに保養地として知られるところとなり、著名な芸術家、ゲーテ、ドストエフスキー、ワーグナーなどに愛される街となった。~
- マルクト広場 Marktplatz 付近、特にグラーベン通りやヴァーグマン通りに並ぶ家屋は、18-19世紀に建てられた歴史ある旧市街の見どころとなっている。
19世紀には市の鉱泉飲用クアの中心だったコッホブルンネン Kochbrunnen や、フレスコ画のある入口ホールを持ち、日本でいう“クアハウス”にあたる療養用のカイザー・フリードリッヒ浴場 Kaiser-Friedrich-Bad など温泉療養に関連する歴史ある見どころも多い。
1987年にオリジナルに忠実に修復されたクアハウス Kurhaus は国際会議やコンサートが開かれ、カジノもこの中にある。
アクセス †
- 空港
フランクフルト国際空港Frankfurt a/M Flughafenから約 35km
空港の近距離列車のりばからSバーン(S8)で35分。ほぼ20-30分間隔。
- 鉄道
フランクフルト中央駅から20分間隔45分
- 船
マインツ〜ケルン間のリバークルーズもヴィースパーデンに立ち寄る。
フランクフルトからマイン川を下っていく定期船もある。
市中心街は、中央駅Hauptbahnhofから駅前通りBahnhofstrasseを北へ徒歩15分。
バス#1,#8もある。
市内の交通機関 †
ヴィースパーデンとライン川対岸のマインツMainzはバスと電車を共同で運行している。
個人用1日券や5人までのグループ券があり、自動販売機で買える。
町の北の端からネロベルクNerobergを登るケーブルカーは出ている。
クアハウスKurhausは中心街の北東になる。どちらも、バス#1で行くことができる。
旧市街の見どころ †
市の中心となる城広場Schlossplatzの中心に1537年に建てられたマルクトブルネン
Marktbrunnen(市場の泉)があり、広場を取り囲んで歴史的建物が建つ。
- 宮殿 Stadtschloss:
1837年〜1841年に建てられたナッサウ公爵家の居城だった。
現在はヘッセン州議会が置かれている。
- 旧市庁舎 Altes Rathaus:
町で一番古い建物。
1階は1609−1610年の後期ルネサンス様式、上階は1828年のロマン主義・歴史主義様式をとっている。
- 新市庁舎 Neues Rathaus:
1886−1887年に建てられた比較的簡素な造りのドイツ・ルネサンス式建築。
張り出し窓とリザリートエプロンで構成されている。
- マルクト教会 Marktkirehe:
ナッサウ公爵領では初めての煉瓦づくり教会(19世紀)。
鐘の鳴る仕掛け時計Glockenspielが、毎日9、12、17時に作動する。
保養地区 Kurbezirk †
- クーアハウス Kurhaus:
両側に列柱廊が立ち並ぶ、ボウリング・クリーンBowling Greenと呼ばれるプラタナスの緑地帯を通って行く。、
皇帝ヴイルヘルムニ世はここを「世界一美しいクーアハウス」と讃えた。
現在のクーアハウスは、1907年の建築で、町最大の劇場、コンベンション・センター、カジノがある。
贅沢の限りを尽くした部屋をガイド付で見学することもできる
- 国立劇場 Staatstheater:
劇場列柱廊の南に、1892から1894年にかけて建てられた、ルネサンス様式の劇場。
2連の屋外階段をもつ、ロココ様式の影響が濃い遊歩廊Foverには、世紀の変わり目の趣味を反映したぜいたくな装飾が施されている。
- フリードリヒ皇帝温泉 Kaiser Friedlich Bad:
20世紀初頭の豪華な建物。
玄関ホールにはマジョリカ焼きタイルのある、ローマ=アイルランド式蒸気風呂Romisch−irisches Dampfbadがある。
水着着用で温泉に入ることもできる。
火曜は女性客のみの日で、その日はスッポンポンの裸が規則となっている。
Langgasse 38-42。
- 熱湯泉 Kodtblunnen:
15の鉱泉の統合。
熱い塩水が鉄分を含んでいて、赤味を帯びた温泉。
ローマの女性たちには髪を赤く染めるのに用いられたため珍重されていたという。
8角形の熱湯泉のあずまやKochbrunnentempelは、1854年に作られたもの。
- ヴイースパーデン美術館 Museum Wiesbaden
ロシア印象派画家アレクセイ・ヤウレンスキーの作品を展示している。
1921年から亡くなる1941年までヴイースパーデンに住んでいた。
ネ一ロベルク(ネ一ロ山) †
市街地から緑地帯を進んで、古美術品店が軒を並べるタウヌス通りTaunusstrasseを行くとネ一ロタール(ネ一ロ谷)Nerotatへと通じる。
その中心に横たわるのがネーロベルク(標高245m)でヴイースパーデンにとって身近な山である。
- ネ一口ベルク鉄道 Nerobergbahn:
1888年の敷設当時と同様に活躍している。
水のバラスト(7000リットルタンク)によって作動し、ふもとに下りる車輌が山に登る車輌を引き上げる仕組み。ふもとに着くと、水は再びポンプで上に送られて再利用される。
- ギリシア礼拝堂 Griechische Kapelle
実際にはロシア正教教会Russian Orthodox Churchである。
アドルフ・フォン・ナッサウ公が19歳の若さで亡くなった妻、エリーザベト・ミハイロヴナのために埋葬地に1847年〜1855年に建てられた教会。
モスクワの昇天教会を真似て5つの円屋根がある教会を建てた。
周辺の見どころ †
- ビープリヒ宮殿 Schloss Biebrich:
街の南、ライン河岸にあるナッサウ公爵家の居城だった。