ロス・カボス Los Cabos
概要
サボテンと砂漠の原野が全長1700kmにわたって続く、バハ・カリフォル二ア半島の最南端。
コルテス海(カリフォルニア湾)が太平洋と出会うに位置するロス・カボスは、別名「バハズ・エンド」。ティフアナとは1,700km以上離れている。
マリーナにクルーザーがひしめき、リゾートの中心となるカポ・サン・ルーカスと、コロニアルの面影を残すサン・ホセ・デル・カポの一帯を指す。
観光客でにぎわう港町カボ・サン・ルーカスと、コロニアル調の格式高い町並みが特徴のサン・ホセ・デル・カボ、そして2つの町を結んで海沿いを走るおよそ33kmの国道沿いは、ラグジュアリーなホテルやコンドミニアムなどが並ぶコリドール地区
の3つを合わせて「ロスカボス」と呼ぶ。しばしば「パーティー・タウン」とも呼ばれる。ここに滞在する観光客の多くはホテルステイを楽む。世界一カジキが釣れる場所として、ゲームフィッシングが人気を集めている。太平洋とコルテス海が混じる栄養分豊富な海域で、グレーホエールのウオッチングで有名(シーズンは1~3月頃)。
またゴルフ、ダイビングなどにも人気のエリアになっている。
紺碧の海と白い砂のビーチ、その背後にサボテンの原野を配した砂漠のオアシス、メキシコの宝箱である。
1535年、半島に上陸したスペイン人たちは、サン・ホセの入り江に港に適した場所を見つけ、アグアダ・セゲラ(安全な給水所)と呼んだ。マニラとアカプルコを結ぶガレオン船の交易ルートの途上に、安全な中継港が必要だったのだ。
半島への入植は1685年に始まる。海賊の攻撃から護るため、兵士とイエズス会の布教団が派遣された。
山から流れ込むサン・ホセ川が豊かな淡水の入り江を造るサン・ホセ周辺は、コルテス海域でも肥沃な地域。1920~30年は「黄金の10年」と呼ばれ、サトウキビ、トマト、アボカド、マンゴー、オレンジなどの作物で成功した。黄金の10年が終わり、観光に力が注がれた。サン・ホセにはコロニアルなたたずまいが残されていたのである。
第2次大戦中に立ち寄ったパイロットたちが、釣りの魅力を広めてフィッシング・パラダイスとなり、ヨットマンやハリウッドのセレブがヨットや自家用機で訪れた。彼らの憩いのシェルターとなったのだ。
今では年間を通じて天候にも恵まれ、美しい水でウオータースポーツが楽しめ、安全で心の休まる世界的なビーチリゾートとして知られる。
11月から3月には、冷たい北の海からやって来たグレイ・ホエールが、エル・アルコを回り込んでコルテス湾で遊ぶ光景が見られるなど、貴重な野生が生きている。
ロス・カボスのエコシステムは、砂漠、砂丘、サボテン、そして膨大な海洋生物から成り立つ。入り江には亀が棲み、毎年コククジラが北極海からやって来ては越冬する。
カクティ・ムンド植物園にはメキシコ最大のサボテンのコレクションがあり、希少種も含め砂漠で生きる植物が見られる。カポ・プルモ国立海洋公園は、サンホセ・デル・カポから60kmのカボ・エステにあり、7111haの広さを持つ生物保護区0東太平洋海岸唯一のサンゴ礁で、毎年出産に訪れる巨大なコククジラも含め、1万3000類もの海洋生物がいる。
エステロ・デ・サンホセ・デル・カボには、グンカンドリやカッショクペリカンなど150種類以上の鳥たちが生息。減水と海水が交わる場所で、見事な生態系が観察できる自然保護地域。
ロス・カボスへのアクセス
空路
日本からはロスアンゼルスを経由するのが一般的。
アラスカ航空(AS)、メキシカーナ航空(MX)、などが運航しており、所要時間は2時間~2時間半。
メキシコ国内主要都市からの直行便も数シャアが運行している。
メキシコシティから約3時間、グアダラハラから40分、
空港
サン・ホセ・デル・カボ国際空港(空港コード:SJD)
リゾートエリアへは空港内のカウンターでチケットを購入し、タクシーやシャトルバス、乗り合いのバンなどを利用する。(雲助タクシーにご注意)
送迎付きのツアーを利用すればより便利で安心。
陸路
サン・ホセ・デル・カボ国際空港(SJD)からサン・ホセ・デル・カボの中心まで車で約15分(約15km)、カボ・サン・ルーカスまで車で40分(約45km)。
ロス・カボスの市街地
好みや目的に応じたホテルに泊まりながら、マリンスポーツやゴルフなどリゾート三昧を楽しむのがロス・カボスの醍醐味だが、サン・ホセ・デル・カボやカボ・サン・ルーカスの市街を散策して、古いメキシコの情緒にふけるのもここでの楽しみのひとつ。
サン・ホセ・デル・カボはスペインの宣教師が築いたコロニアルの町で当時を偲ぶ建物も多く残っている。
また、一歩町を飛び出して原野に行くと、大型のサボテンが原生する、メキシコならではの光景が広がる。
ロス・カボスを楽しむ
美しいビーチは、コルテス海に画して80kmに及ぶ。施設も整い数々のマリンスポーツにも適している。
サン・ホセ・デル・カボにあるパルミージャは、白い砂浜が人気スポット。海洋生物たちが多く生息し、ダイビングやシュノーケリング、フィッシングが楽しめる。
ロス・カボスのシンボル「エル・アルコ」は、太平洋とコルテス海が交わる半島の南端にある天然の岩のアーチ。アザラシ、トド、ペリカンや他の鳥類にも出会えるスポット。
エル・アルコの裏にある有名なアモール・ビーチは、4年に一度の干潮時に太平洋とコルテス海の間に現れるロマンチックな空間で旅行者に人気だ。
ソル・マリーナに近いエル・メタノはカポ・サンルーカス湾の真ん中にあり、環境も良く子供も大人も楽しめる。サーファーに絶好のスポソトはアカプルキート。
ロス・カボスの主な見どころ
アーチロック(エル・アルコ)Arch Rock
カボ・サン・ルーカスの岬の先端にそびえ立つ白い岩塊で、波で天然のアーチ状に浸食されていることから名づけられた。周辺にはダイビングスポットが点在している。
対岸のマリーナまたはラバーズビーチからボートで近づく。
ラバーズビーチ(アモールビーチ)Lovers Beach
2つの海に画した美しい入江
アーチロックの裏側にある。幅60mほどの狭いビーチだが、西に太平洋、東にコルテス海という2つの海に挟まれた、美しい入り江。ここへはクルージングやホエールウオッチングのツアーの帰途などに立ち寄ることが多い。(参考資料:観光局)