バンクーバー Vancouver

概要

カナダ国内で、トロント、モントリオールに次いで第3の規模となる大都市。1792年にこの地を測量した英国人ジョージ・バンクーバーの名に由来する。1867年に英国人ジョン・デイトンが定住してから町が始まり、1887年大陸横断鉄道の開通により、東の大都市との交易地として大きく発展した。
高層ビルが林立する近代的な街のすぐ隣には、海と河川、公園や植物園の緑、北に山と渓谷が広がり、類まれな恵まれた環境が特徴的。世界各国のメディアが行っている「地球上でもっとも住みやすい街」「世界で一番暮らしてみたい街」といった調査で、常に上位にランクインしている、美しく快適な街だ。

ダウンタウンは、イングリッシュ湾に突き出した半島部にあり、中心となるロブソンスクエア Robson Square から延びるロブソン通りには人気のブランドショップから高級ブティックまでが数多く集まり、ショッピングが楽しめる。また、各国料理が味わえるレストランも並び、夜遅くまで人が絶えない。
バンクーバー美術館前のブロック、UBCロブソンスクエア UBC Robson Square は大学のキャンパスとなっており、イベントが開催される。博物館などの文化施設からシアターやスポーツ観戦施設など、都市型のエンターテイメントの要素も盛りだくさんとなっている。
ダウンタウンの北、バラード入り江を挟んだ対岸はノース・バンクーバーと呼ばれるエリアで、グラウス・マウンテンやキャピラノ渓谷など自然を満喫できる観光スポットがある。

バンクーバーへのアクセス

バンクーバーへの直行便とアメリカ・シアトル便がある。
シアトルからバンクーバーへの接続便は同じ航空会社便が就航している。
シアトル経由便はシアトル到着後、アメリカの入国審査・税関検査を受けて、カナダ行きのフライトのゲートに進む。

東京(成田NRT・羽田HND)から

成田空港 NRTからの直行便
日本航空(JL)とエアーカナダ(AC)が毎日1便運航している。所要約9時間(復路は約10時間)。
全日空(NH) はエアーカナダ(AC) との共同運航、
アメリカン航空(AA) は日本航空(JL)との共同運航。
周辺で日本から直行便が就航している都市として、アメリカのシアトルがある。

シアトル SEA 経由便
成田 NRT/シアトル SEAはデルタ航空 DLとユナイテッド航空 UAが毎日1便運航している。所要約9時間(復路は約10時間)。
全日空(NH) はユナイテッド航空 UAとの共同運航、

羽田空港 NHDからの直行便
羽田 HND/シアトル SEAはデルタ航空 DLが毎日1便運航している。
所要約9時間(復路は約10時間)。

関西国際空港 KIXから

バンクーバーへの直行便はない。
シアトル便運休中
成田、羽田か、ソウル経由大韓航空便でバンクーバー行きに乗り継ぐことができる。

中部国際空港から

直行便・シアトル経由便とも運行していない。
成田か、ソウル経由大韓航空便でバンクーバー行きに乗り継ぐことができる。

地方空港から

東京・羽田 HNDの乗継またはソウル便のある地方空港ではソウル(ICN)経由大韓航空便でバンクーバー行きに乗り継ぐことができる。

各方面とも頻繁に運行状況が変更されるので、利用する時期により最新のものを検索する必要がある。
参考サイト:フリーバードなど
http://www.free-bird.co.jp/ScheduleSearch/input.asp


バンクーバーの空港

バンクーバー国際空港 Vancouver International Airport (IATAコード:YVR)

http://www.yvr.com
市の中心部から南15km 車で20〜30分と近い。
隣り合う2つのターミナル(国際線、国内線)からなる。到着はLevel 2 (1階)、出発はLevel 3 (2階)、
国際線ターミナル内での移動はすべてLevel 4にあるスカイウォーク(歩道橋)による。
国際線ターミナル;日本からアジアからの直行便、アメリカ発着便など、
東西ウイングがあり、国際線とアメリカ便に分けられている。
国内線ターミナル;カナダ国内線専用。 国際線から国内線に乗り継ぐ場合にはすべてターミナルを移動する。 空港内を移動する交通機関はない。

到着

到着ゲートから乗客は一旦Level 4に上げられ、カナダ国内に入国する人はスカイウオークで入国審査のある方に進むと、エスカレーターでLevel 2に下ろされる。引き続き国際線で他の国へ行く乗客はそのゲートへ進む。
カナダ入国する人はLevel 2に下りたら入国審査、荷物のターンテーブル、税関検査と進む。

乗継

国際線→国際線

乗継便のゲートを案内モニターで確認してスカイウォークでそちらに進む。

国際線→アメリカ便

案内モニターで便名を確認し、スカイウォークでアメリカ便乗継専用エスカレーターがあるのでそこからLevel 3(2階)のアメリカ国内への入国審査場へ入る。
入国審査を受けて、乗継荷物受け取りエリアで自分の荷物をピックアップしてアメリカの税関検査を受ける。
税関検査終了後,乗継便チェックインカウンターで手荷物を預ける。アメリカ到着の際には検査はない。
案内表示に従ってゲートへ。

国際線→国内線
入国審査・税関検査後国内線乗継カウンターで手荷物を預けて1つ上の階(出発)へ上がって、国内線ターミナルへ移動する。

出国

アメリカ同様、出国審査などはない。

アメリカ経由で帰国する場合
出発フロアのアメリカ便専用のチェックインカウンターでチェックインで機内預けの荷物を計量して、行き先タッグを付け、搭乗券を受け取ったら荷物を持ったままカウンターそばの入口から中に入る。そこがアメリカの入国審査・税関検査場になっている。
検査終了後、機内預けの手荷物をそばの手荷物チェックインカウンターで預けて、ゲートへ進む。アメリカ国内に滞在する場合も、乗り継ぎですぐに帰国便に乗る場合でも同様の検査を受けなければならない。

バンクーバー市内への交通機関

シャトルバス Airporter
到着フロアから市内各主要ホテルまで、地域によって3系統ある。ダウンタウンは#1。20-40分間隔、
ウイスラーリゾートへの直通もある。(ぺりメーターズ・ウィスラー・エキスプレス)$65 http://www.perimeterbus.com

リムジン Limousine
6-8人乗り 希望するホテルまで行ってくれる。$41.73

タクシー Taxi
市内まで20-30分、$25-30  5人まで乗れる。

コールハーバー空港(CXH)

ビクトリア行きなどの水上飛行機の発着場。

長距離バス

鉄道駅構内 Paciific Central Station にある。
各社の長距離バスはここのバス・デポから出る。
グレイハウンド Greyhound
パシフィック・コーチ・ライン Pacific Coach Line

鉄道駅 Pacific Central Station

1150 Station St.

バンクーバー市内の交通

スカイトレイン、市バス、シーバス、タクシーなどの交通手段がある。
タクシーを除く3つはトランスリンク社が運営している。
料金は3つの交通機関とも共通で、3つのエリアに分けられている。ゾーン1,2,3、90分以内乗換え自由。
Day Pass $8.
http://www.translink.sc.ca

スカイトレイン
ダウンタウンのウォーターフロントから、南東に郊外まで延びる高架鉄道(ダウンタウンは地下)

市バス
車内アナウンスがないので、外を見ていなければならない。

シーバス
ウオーター・フロント・ターミナル Waterfront Terminalとノース・バンクーバーのロンズデール・ケー・ターミナル Lonsdale Quay 間を結ぶ。定員400名、所要時間12分 

タクシー
市内では流しがある。メーター制

現地ツアー案内

グレイライン・バンクーバー Gray Line Vancouver
http://www.grayline.ca/vancouver
バンクーバー・トロリー・カンパニー Vancouver Trolley Company
http://vancouvertro;;ey.com

バンクーバーの主な繁華街

ロブソン・ストリート
グランヴィル・ストリート
ガスタウン
イングリッシュ・ベイ
プロスペクト・ポイント

バンクーバーの主な見どころ

市内中心部

カナダプレイス Canada Place
1986年に開催された万博の際に建設された施設。ホテルや会議場のほか、クルーズ船のターミナルにもなっている。3D映像を上映する劇場、CNアイマックスシアターもある。

ルックアウト The Vancouver Lookout
バンクーバーで最も高いビル、ハーバーセンタータワー Harbour Centre Tower(高さ167m)の最上部にある360度見渡せる円型の展望室。天気がよければノースバンクーバーの山並みまで見晴らすことができる。この展望室へは、シースルーのエレベーターで昇っていく。ルックアウトの下の階層には展望レストランもある。

ギャスタウン Gastown
バンクーバーの発祥の地。1867年、材木職人が集まるパブがその起源とされ、最初に定住したジョン・デイトンの像も立っている(彼の愛称ギャッシーがギャスタウンの由来)。1960年代からの再開発により19世紀の雰囲気を漂わせた観光名所となった。
キャンビー通りとの交差点には、名物となっているクラシックな蒸気時計Steam Clockが立ち15分おきに汽笛のような音を鳴らしている。この時計と同型のものは日本の小樽にもある。

チャイナタウン Chinatown
ギャスタウンの東南に隣接。サンフランシスコに次いで北米第2の規模となるチャイナタウン。カーライル通りとゴア通りの間を横切るイーストペンダー通り周辺を指す。レストランや商店がぎっしりと並び、ランチタイムには飲茶が楽しめる。中国庭園の入口の中華門は万博で中国館に使用されたもの。

B. C. プレイス B. C. Place
バンクーバーのランドマークにもなっている、世界最大級のドーム式屋内競技施設。カナディアンフットボールリーグCFLのB. C. ライオンズの本拠地で、観客収容数は6万人。コンサートや様々なイベントも行われている。

G. M. プレイス G. M. Place
B. C. プレイスの隣にあるスタジアム。こちらは、アイスホッケーNHLのチーム、バンクーバー・カナックスの本拠地となっている。リンクはバスケットボールコートに入れ替えも可能で、マルチスクリーンなど映像・音響・照明と、いずれも最新設備を揃えている。

イエールタウン Yaletown
ダウンタウンの南側にあるエリアで、万博開催跡地の倉庫街を再開発したおしゃれな街並みが続く。洗練されたショップやカフェ、パブ、ナイトスポットが集まる。特にハミルトン通りとメインランド通りは深夜までにぎわいをみせている。

グランビル・アイランド Granville Island
グランビル通りを南下し、フォールス・クリーク False Creek を越えるグランビル橋の下にある小さな半島。
工場跡地でゴーストタウンとなっていたが、1970年代からの再開発により島全体がショッピングとグルメが楽しめるエリアに生まれ変わった。新鮮な食材が並ぶパブリックマーケットや、アートグッズや生活雑貨のショップ、レストラン、小劇場などがあり、観光客だけでなくローカルのファミリーにも人気。地ビールを醸造する工場もある。

サウス・グランビル South Granville
ダウンタウンからグランビル橋を渡ったところから、グランビル通りの15番街あたりまで続くエリア。アクセサリーやファッション、インテリア小物や雑貨などセンスのよいショップが集まっている。アートギャラリーも多く、アンティークショップもある。

中心部から南へ

クイーン・エリザベス公園 Queen Elizabeth Park
1940年にバンクーバーを訪れたエリザベス王妃にちなんで名付けられた緑豊かな公園。ダウンタウンの南にあるリトル山にあった採掘場跡に造成された。斜面を利用した園内は、年間を通してさまざまな花が咲き乱れる。
ブローデル温室では、500種の熱帯植物や多くの鳥が集められ、ジャングルや砂漠も再現されている。バンクーバー市内を一望できるビュースポットにもなっている。

バンデューセン植物園 Van Dusen Botanical Garden
バンクーバーのほぼ中央部に広がるこの植物園は、1960年までゴルフ場だったが、再開発計画を市民の反対運動により、1975年に植物園となった。
英国の伝統的な様式のバラ園をはじめ、鮮やかな黄色の花が印象的なラバーナム、ヒマラヤン・ブルーポピーなどの珍しい花を見ることができる。

バンデューセン植物園は、バンクーバーの「お花見スポット」の代表格。
特に5〜6月に鮮やかな黄色の花を流れ落ちるような形で咲かせるラバーナムは見もの。園内には両側にこの木が立ち並ぶ「ラバーナムの小道」があり、非常に印象的な光景を見せている。

ノース・バンクーバー方面

スタンレー公園 Stanley Park
バラード入り江に突き出した半島の先端部に位置する広大な公園。園内には多くの見どころが点在し、6〜9月にはシャトルバスが巡回している。
東側にあるトーテムポール広場 Totem Pole Park は、先住民族が作った個性的な7本のトーテムポールが立っている。
また、バンクーバー水族館やライオンズゲート・ブリッジ、プロスペクト・ポイントなどのほか、海水浴場やサイクリングロードなどもあり、1日中楽しめるエリアとなっている。

バンクーバー水族館 Vancouver Aquarium Marine Science Centre
スタンレーパーク内にある、カナダ最大規模となる水族館。
B.C.や世界各地の珍しい海洋生物が8千種以上集められている。ラッコや白いベルーガクジラを観察することができる。ベルーガに触れたり、サメに餌を与えるプログラムなども用意され人気を博している。

ライオンズゲート・ブリッジ Lions Gate Bridge
ダウンタウンからスタンレーパークを経由して、ノースバンクーバーへと繋いでいる橋。1938年の建設で全長は約1.5km。サンフランシスコのゴールデンゲート・ブリッジを手がけた設計者によるデザインが美しい。
スタンレーパークの北端部にあるプロスペクトポイント Prospect Point からは、ライオンズゲート・ブリッジ越しにノースバンクーバーの美しい山並みが望める。

イングリッシュベイ English Bay
バンクーバー中心部の西にあるビーチ。のんびりと散歩する地元の人々も多い。サンセットが美しく、眺めのよいレストランやカフェが並んでいる。

ロンズデール・キー・マーケット Lonsdale Quay Public Market
ダウンタウンとノースバンクーバーを結ぶフェリー、シーバスの駅ロンズデール・キーにはガラス張りのショッピングモールが併設されている。若者向けのおしゃれなブティックやギフトショップなどが並んでいる。フードコートでは新鮮な魚介類が味わえる。

キャピラノ渓谷吊り橋 Capilano Suspension Bridge
キャピラノ渓谷公園の入口にある全長137mの吊り橋。70mの高さから渓谷を見下ろすことができる。100年以上前に麻縄で架けられた橋は、現在は鋼鉄ワイヤーに替わっているものの、常に揺れる橋を渡るのにはちょっと勇気が要る。夏の夜間には先住民のデモンストレーションも行われる。公園内には巨木が生い茂る森の中を歩くトレイルが整備されている。

グラウス・マウンテン Grouse Mountain
標高1200mの山。バラード入江やダウンタウンの夜景など、展望台からはバンクーバーの美しい景色を楽しむことができる。頂上までは、ロープウェイなどを利用して上ることができる。山頂には先住民の伝統的な集会場のような建物を模した、ハイアス・フィーストハウス The “hiwus” Fiesthouse があり、ファースト・ネーションの伝統料理を味わったり、工芸品を買うことができる。5月から10月の夜には、儀式や踊りのショーを観ることができる。