マヌエル様式発祥の地
リスボンの中心から南東へ約45km。ポルトガル第3の工業都市セトゥーパルは,ポルトガル・オイスターの産地としても知られる。高速道路を通って約40分,サド川の河口に面した人口約10万の町だ。
西にアラビダ山脈,南にトロイア半島を望む風光明眉な環境と,背後にワイン産地を持つ,活気ある港町ならではの地の利が,内外から多くの観光客を集めている。
18世紀のポルトガルの代表的詩人マヌエル・マリア・パルボッサ・ド・ポカージェ(1765〜1805)の生地でもあり,サン・ドミンゴ通りの生家は小さな博物館になっている。
ポカージュ広場に彼の像が立つ。
ルイサ・トディ大通りは,この町q出身で,ヨ一口
鮒i中で人気を得美女優でオペラ歌手のルイサ・トデ
イ(1754〜1833)にちなんで名づけられた。


見どころ
ジェズスの教会 Igreja de Jesus
1491年,マヌエル1世によって建てられた教会。
後にジェロニモス修道院などを手掛けるディオゴ・デ・ポイタックが建設にあたった。この教会からマヌエル様式が誕生したと言われ,建築史上,記念碑的な教会だ。ねじれた6本の円柱が左右交互に立ち,幾何学模様のセラミックが祭壇に張られている。窓の装飾にもマヌエル様式の特徴が表れている。
教会の北側には,15〜16世紀の祭壇画を中心とした市立美術館が隣接している。

サン・フィリペ城 Castelo de Sao Filipe
市街西端の断崖の上に建つ城。
1590年にポルトガルを併合したスペイン王フェリーペ2世(ポルトガル王,フィルポ1世)が,イギリス軍の攻撃から守る要塞として築いた。現在,城の一部はポザーダとなっており,城からの市街と海に浮ぶトロイア半島の眺望が素晴らしい。付属の小さな礼拝堂の内部は,フィリペの生涯を描いたアズレージョで覆われている。

(参考資料;ポルトガル政府観光局)