伝統文化が根強く生きる
諸島南東端に位置し,アゾレス諸島で最初にポルトガル人が到達した島。
入植も早く進み,彼らのもたらした民俗文化が根強く生きている。今も手工芸品が多く,パッチワーク・キルトやホームスパン,木工品,ギター(ヴィオラ)製作なども盛んである。
コロンブスは“新大陸到達”の航海から帰国途上の1493年,ニーニヤ号を島の近くに停泊させ,アンジョス近くの村に上陸し,礼拝堂で祈りを捧げた。
幅10km弱,長さ約1蝕mの小さな島で,展望の良いピコ・アルト(標高595m)を中心に,北東部の山地に比べ南部は平地が多い。
石灰岩層を持ち,アゾレス諸島では珍しい白砂のビーチがある。
島の中心はヴィラ・ド・ボルト。15世紀のサンタ・カタリナ礼拝堂跡に19世紀に建てたマヌエル様式の教区教会,海賊に破壊された17世紀初頭の修道院を18世紀に再建したサン・フランシスコ修道院,アズレージョの美しい北岸のアンジョスの聖母礼拝堂,16世紀に建てられ18世紀に増築,島内産の石造りでバロックのファサードを持つノッサ・セニョーラ・ダ・プリフィカサン教会など,教会が数多い。