(カンパーニャ州 州都) ローマから219km 人口:約100万人 ●「ナポリを見て死ね(Vedi Napoli e poi muori)」とか「世界3大美港」だとか、ナポリに対する美辞麗句は数多くある。 ●ナポリは南イタリア最大の都市で人がたくさん集まり、人口は膨れ上がっている。 北部イタリアが経済的にも急速に発展していったのに、南イタリアは何ら人口増加に対応する解決策を採らないまま格差が大きくなり、失業者は増えるばかりになった。それがスリやひったくりをはじめ多数の犯罪を生むようになり、観光資源も豊富であるにもかかわらず、旅行者がこの町を避けるようになってしまっている。 ●国の呼びかけで歴史的モニュメントをPRし、世界遺産に登録しても、世界中に染み透った治安の悪さの評判はそう変わらない。 一方、周辺地域には景勝地が数多くあり、カプリ島、ソレント、アマルフィ、サレルノなど、美しい海辺の町の高級リゾート地としてイタリアだけでなくヨーロッパ各地からバカンス客が訪れる。 アクセス ●空路 EU主要都市からの直行便が運行はされているがあまり多くはない。 国内線はローマ、ミラノ、ヴェネチア、パレルモが頻繁に運行されている。その他のローカル空港からの便もある。 ●空港: カポディチーノ空港 Naples Capodichino International Airport(NAP) ナポリの北8km ガリバルディ駅へのは、一般のバスかAlibusと呼ばれるシャトルバスが運行されている。 地下鉄1号線の空港駅が建設中。 ●鉄道: ローマからES(ペンドリーニ)で1時間50分、ICでもほぼ同じくらいで運行されている。 見どころ ナポリはギリシャ人が定住し始めた紀元前7世紀から、ローマ帝国、ゴート族、ビザンチン帝国、ノルマン王朝、スペイン、フランスとめまぐるしく支配者が変わっていった。そのため、その都度いろいろな建造物ができているので、シチリアのパレルモ同様かなり変化に富んでいる。 ●ヌオーヴォ城 Castel Nuovo ナポリ湾のほぼ中央に4つの円筒形の塔を持った城壁で囲まれた城。 周囲に緑の芝生が敷き詰めてあり、あたりの雑然とした建物群とまったく違った景色を作り出している。 13世紀のアンジュー家によって建てられたものを、15世紀になってアラゴン家が当時流行のルネッサンス様式を取り入れて再建し、現在の姿になった。 ●王宮 Palazzo Reale ヌオーヴォ城の隣りにある。建てられたのは時代が違って17世紀スペインの支配のときのものだが、実際にここに居住するようになったのは18世紀ブルボン家になってからである。 ●サン・カルロ歌劇場 Teatro San Carlo 王宮の隣りのオペラハウス。ミラノのスカラ座、ローマのオペラ座と並ぶイタリア3大歌劇場の一つである。 上演がない日の午前中は見学ができる。 ●国立考古学博物館 Museo Archeologico Nazionale ヴェスヴィオ火山の噴火で埋まっていたポンペイやエルコラーノの遺跡から発掘された大理石像、ブロンズ像、絵画など数多くの出土品が展示されている。これらの出土品だけでなく、ギリシャ・ローマ時代の美術品の収集ではヨーロッパ屈指の博物館として知られている。 ●卵城(カステル・デル・オーヴォ) Castel dell ’Ovo ナポリ湾のサンタルチアの美しい海岸から海に突き出たように建てられている。海岸に立って眺めて見ると四角いいかめしい城壁に見えるが、真上から見ると卵型をしているところからこの名がついた。12世紀にノルマン人によって建てられ、牢獄として使われていたこともあった。現在の姿になったのは18世紀になって改修されてからである。 近郊 ●ポンペイ Pompei ●エルコラーノ Ercolano ●カセルタ Caserta ●ベネヴェント Benevento ●パエストゥム Paestum ●カプリ島 Isola di Capri ●イスキア島 Isola d'Ischia ●プローチダ島 Isola di Procida ●ポッツォーリ Pozzuoli ●クーマ遺跡 Cuma ●ソレント Sorrento ●アマルフィ Amalfi ●ポジターノ Positano ●サレルノ Salerno |