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(シチリア州) パレルモから南へ128km 人口:約6万人 ●古代ギリシャの植民都市「アクラガス」の遺構が残るシチリア最大の観光ポイントである。 ●「神殿の谷」と呼ばれる丘陵地帯一帯に紀元前6〜5世紀末に作られたギリシャ神殿が10ケ所あり、そのうちの1つだけがほぼ完全な姿で現在残され、9つが部分的に残されている。崩壊の原因は諸説あるが、初期キリスト教徒による偶像破壊のためといわれている。-神殿の谷といってもすべての神殿が寄り集まっているのではなく、1つずつが離れているので、ここの観光には徒歩ではたっぷり時間がかかる。 ●ジュノー神殿までは丘の中心から往復3kmもある。中央駅やバスターミナルのある現在の町からこの神殿までは約3km上ることになる。 ●車があれば、丘に上がってからのことを考えて利用したほうがいい。 ●市街から神殿のに向かう途中、丘のすぐ下に考古学博物館があり、ここを見学してから歩くと約1kmの上りとなる。 アクセス ●鉄道 パレルモから平日10往復、休日は4往復。 ●バス パレルモからの直通もあるが、冬季は運休。 見どころ (フォトギャラリー) 市街にも中世の建築物などが残っているが、何といっても見どころは世界遺産に指定されている「神殿の谷 Valle dei Templi」に点在する古代ギリシャ神殿である。 ●コンコルディア神殿 Tempio della Concordia 神殿の谷の中では最も後に作られたもので、紀元前450〜440年の建造となる。 シチリア島の中では最大のもの(42m×19.7m)で、保存状態もいい。この地帯には大理石がなく、火山性の凝灰岩が使われている。ドーリア式神殿で、正面6本の周柱で、外周の円柱は34本あり、屋根部分は落ちてしまっている。597年に教会に改造されてキリスト教の聖堂として使われ、1748年までその状態が続いたためほぼ完全な姿が残されることとなった。 ●ヘラクレス(エルコーレ)神殿 Tempio di Ercole 紀元前520年に建造された神殿の谷の中で最古のもの。あまり高くはなく、横に長いものであった。地震で大部分の円柱は崩壊しているが、内8本を1924年に再興している。内4本は柱頭がついたまま立っている。 ●ヘラ(ジュノーネ)神殿 Tempio di Ginnone 神殿の谷の中でも東端に少し離れている。紀元前450〜440年に建てられたもの。コンコルディア神殿の少し前に建てられたものだが、類似している。正面の6本の柱は周柱式、外周は34本だった。ここも中世の地震で崩壊したが、現在は25本が残されている。 ●ジュピター(ユピテル)神殿 Tempio di Giovo Olimpico 現在は廃墟となっているが、完成していたら神殿の谷で最大の建築になっていただろうというもの(112.6m×56.3m)。紀元前480〜470年に建造された。 ●考古学博物館 Museo Archeologico アクラガス時代の出土品などを展示している。ジュピター神殿に立てられていた高さ7.75mの巨大な人の形をした石柱・テラモーネ Telamone がある。博物館の敷地内にも遺構が残っている。 まつり ●アーモンドの花祭り La Sagra del Mandorlo in Fiore 毎年2月、アーモンドの木に花が咲くころに開催される祭り。 世界民族舞踊祭民謡や踊りのほかに、民族衣装の行列、シチリア風馬車のパレード、花火などが催される。 |