●紀元前10世紀から紀元前6世紀にかけて、イタリア中部を中心に多くの主要な都市を築いたエトルリア人については最も謎が多いと言われる。ローマに西約50〜100kmの地域には 貴重な考古学的遺跡が残っているところがある。 ●タルクィニアもその一つで、チヴィタヴェッキアの北西21km ●一面小麦やオリーブ畑に囲まれている中の丘の上の旧市街地と海岸のビーチエリアがあり、その中間に鉄道駅がある。 ●紀元前11世紀頃にできた町。 ●青銅細工や陶器製造で有名となり、商経済や政治の中心地として栄えていた。 のちにエトルスキ人たちが住住み始め、マルタ川河口地域の活気ある港町となっていった。その後、ローマ人などの侵入を受けて内陸部の高台に移住を余儀なくされ、現在の旧市街地に移り住むようになった。そして旧市街地の近くの平原に広大なエトルスキ地下墓地がつくられるようになる。 アクセス ●鉄道: ローマからピサ方面行きの普通列車で約1時間半、チヴィタヴェッキアの次の駅。 2時間おきになるので、時刻表を見てスケジュールを建てる必要がある。チビタベッキアと組み合わせてローマから1日コースで巡ると効率的だ。 駅はほとんど無人駅同然で、畑の真ん中にポツンとあるだけ。小さな駅舎の前がバス停となっており、海岸地区Lidoと旧市街地区とを結んでいるバスは15〜30分おき。0.60ユーロ(ここのバスは時間制はなく、乗車ごとに車内で切符を購入する) バスは旧市街の入口になるイタリア広場 Piazza Italiaが終点。九ギガ一は徒歩で。中心地まで2-3分。 帰りの列車の時刻をしっかり覚えておいて、それに間に合うように旧市街めぐりをしなければならない。帰りのバスも30分ごと。 見どころ ●国立タルクイニア博物館 Museo Nazzionale Tarquiniese: イタリア広場のすぐそば。 エトルリア文明に関する博物館としてはイタリアで最大級のものとされる。 地下墳墓をそのまま移設して展示され、エトルリア人の独特な死生観や宗教観を鑑賞できる。 ヴイテルレスキ宮殿内Palazzo Vitelleschiにあり、エトルリア人大墓地の発掘から出た遺品を展示。中でも女王の祭壇Ara della Reginaから移された"ぺガサスCavalli alati"の彫刻のレリーフは必見。 紀元前6世紀の石棺、陶器、壷、青銅器、象牙細工、奉納物などと地下墓地の復元など、 エトルリア人の生活習慣を想像することのできる絵画が描かれている。 火曜〜日曜 9:00-19:00 ●サンタ・マリア・イン・カステルロ教J会(Chiesa di Santa Maria in Castello): メインストリートのポルタ・カスチルロ通りをのぼると。中世の高い塔の近くにロマネスク様式の教会が見えてくる。 ●ネクロポリ(墳墓の遺跡)Necropoli dei Monterozzi(世界遺産) イタリア広場から1日数本のバスが出ている。約10分。 旧市街地を通り抜けて徒歩で行くこともできる。約20分かかる。 荒涼たる平原に長さ5km、幅1km近くに及ぶ紀元前6世紀から前1世紀までの6000以上の墓が発掘されている。地上には何ら建築物は見えない。 そのうちの一部が一般公開され、墓室の壁面に描かれた絵画から当時のエトルリア人の日常の生活習慣を描いたフレスコ画見ることができるようになっている。一つ一つの墓室は小さな木造の小屋になっていて、狭い階段を降りて中の絵を覗き込む。同様のものがいくつかあるが、いずれも中はかなり暗くて見にくい。 |