ミラノ Milano(英語;Milan)(ロンバルディア州都) ●ローマから572km、ジュネーブ(スイス)から323km ●人口:140万人 ●イタリアの政治の中心はローマ、経済の中心はミラノといわれているが、その通り経済活動が活発で欧州屈指の力量を持つ都市だ。人口140万なのに、昼間の労働人口はさらに膨れ上がる。限定的なミラノ市は町の中心の大寺院ドゥオモから半径8kmと限定されているため、商業活動や金融経済が活発となるにつれ、第3次産業が肥大化し、工業都市としての顔はどんどん郊外地域にはみ出している。 ●従来からミラノの中心地区は、重厚な建物と近代建築それも超高層ビルなどがミックスされた都市である。近年ファッションの発信基地としての存在はパリを凌いでその頂点に立っており、ファッション関係のビジネスマンの往来も多くなり、日本の若い旅行者にも注目を浴びている。 ●新しいさまざまな新しいビジネスがこの町をさらに活発にしているので、各業界の産業視察見本市が一年中行われており、ホテルの増築が追いつかず慢性的なホテル不足となっている。特に春や秋は週末以外はなかなか確保が難しい。しかし、夏休み時期は見本市もないため、一部のホテルが休業するくらい取りやすい状態になる。 ●周辺を含めるとイタリアの中では他と違う大都会で、朝夕のラッシュアワーにぶつかると道路は非常に混雑するので移動に時間がかかる。空港や駅へのアクセスには十分な時間の余裕を持っておく必要がある。 アクセス ●空路 イタリア経済の最大の都市であり、世界各国の主要都市との直行便が就航している。 都市コードはMIL。 ミラノには空港が2つある。 マルペンサ空港 Malpensa(MXP) リナーテ空港 Linate(LIN) 2つの空港のサイト; ●鉄道 長距離はすべて中央駅 Centrale発着。 スイスからはジュネーブ方面からブリグ Brig を経てシンプロントンネル抜けてくるものと、北のチューリッヒ、ルツェルンから入ってくるものがある。パリからはTGVがローザンヌ経由で2往復している。 国内線: ミラノ、ボローニャ、フィレンツェ、ローマ、ナポリ間に新幹線が運行されており、20〜30分ごとに運行されている。 日本の「のぞみ」「ひかり」「こだま」のようにユーロスター・イタリアEs、ユーロスター・イタリア・アルタ・ヴェロチタAv、インターシティー・プラスICpなどのカテゴリーがある。 所要時間はローマからAv.5時間、Es.5時間半、ICp.6時間 ***マルペンサ空港 Malpensa(MXP) [#sdf01076] ミラノ市内から48km 主に長距離便、日本との発着便もこの空港。一部の欧州線と一部の国内線。シチリア・パレルモやヴェネチアなど乗り継ぎ客の多い方面への便はここから乗り継ぐことができる。 ●空港への交通: 鉄道 マルペンサ・エキスプレスが30分おき、カドルナ駅(Cadorna)から40分。カドルナ駅は市内の中心の大聖堂(ドゥオモ)に近い。 時間割はマルペンサ・エクスプレスのサイトにある。(英語版あり) バス ミラノ中央駅前へ30分おき、所要50分。カドルナ駅前行きもある。 ●到着時の注意 大型機材を使用する長距離便が多く発着する空港でありながら、トイレの数が極端に少ない。日本からミラノに立ち寄るローマ便は一度降機させられるため、狭い機内でガマンしていた乗客が一斉に駆け込み、女子の方など1基だけのトイレに長蛇の列ができ、パニクッてしまっている。機内で到着の少なくとも1時間前位の混雑しないうちにトイレに行っておく方がいい。 -出発の際の空港内での買物: サッカーグッズなどの雑貨類はチェックインフロアロビーにある。セキュリティチェックのあとの出発ロビーにはイタリアの誇るブランド店がひと通りあるが、いずれもそれほど大きくない。 -免税手続き窓口(DOGANA):AB2つのサテライトへのウイングのうち、Bウイングへの通路手前の出発ロビー内にある。 リナーテ空港 Linate(LIN) 主に欧州線、大部分の国内線(ただしヴェネチア発着はすべてマルペンサ) 他にオリオ・アルセリオ Olio al Serio 空港(BGY)があるが、定期便の運行はされていない。 ●市内への交通 市バス73番がリナーテ空港と中心地サン・バビラSan Babilaを結んでいる。所要時間は約20分。ATMの普通乗車券を利用。 ミラノ中央駅とリナーテ空港を結ぶ専用バスもある。 市内の交通 ミラノ市営交通局 ATM; バス、トラム、地下鉄を運営するATM 見どころ ●ドゥオモ広場 Piazza del Duomo 大寺院ドゥオモ正面の長方形の大きな広場で、市民の憩いの場として沢山の人が集まる。ここから半径8km以内をミラノ市と決められているミラノの中心。広場の端にはヴィットリオ・エマヌエル2世の騎馬像がある。 ●ドゥオモ Duomo 巨大なゴシック建築の代表格で、聖堂としては世界一である。空に突き刺すような先頭は135本ある。一番高い塔は108m、1386年に着工し1887年に完成を見た。尖塔や壁面部分に建ち並ぶ聖者や使徒は3400体以上。内部からのステンドグラスが美しい。ドゥオモの外側から回り込むとエレベーターがあり、屋上に上がることが出来る。 ●ヴィットリオ・エマヌエル2世ガレリア Galleriea Vittorio Emanuele U ヅゥオモ広場とスカラ座広場を結ぶアーケード。路のタイルといいガラス張りの高い天井といい、豊かなミラノにふさわしい風格を持つサロンで、リッチなムードのカフェテラスなどもある。 ●スカラ座広場 Piazza Scala ヴィットリオ・エマヌエル2世アーケードを抜けた広場には、中央に4人の弟子を従えたレオナルド・ダヴィンチ像が立っている。広場に面したスカラ座は外観は地味だが、内部の絢爛豪華さはここからは想像できない。 スカラ座と相対しているのは現在の市庁舎として使われている建物である。 ●スカラ座 Theatro alla Scala オペラの殿堂として世界の最高峰に立つ劇場。ヴィスコンティ家の妃スカラの名がついた教会だった跡地に、1778年貴族たちの援助で劇場が建設され、スカラ座となった。3千人収容。 毎年12月7日にオペラが開演し、7月初めまで続く。そして9月〜11月にはコンサートやバレエの上演となる。演奏会がないときには同じ建物内のスカラ博物館から劇場内部が一部見学できる。 (2002年初めから改修工事のため2〜3年休館となり、その期間中はミラノ北部ビコーカ地区のアルナポルド劇場で上演の予定) ●サンタ・マリア・デラ・グラツィエ教会 Santa Maria della Grazie 大きな円筒形の塔のあるルネッサンス様式の教会に隣接する修道院の食堂だった部屋の壁面にレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」のフレスコ画がある。1495年から2年間かけて完成させたものだが、痛みがひどくなり大掛かりな修復工事がおこなわれた。数年間かけて1999年に再開することとなり、新たに人数を制限して見ることができるようになった。 見学には予約が必要になっており、グループでも個人でも決められた時間に見学が許可される。予約がないと予約した人たちの間に少しずつ入れるため長い間待たされる。入場は1回につき25人までで15分間の見学となる。館内での説明はできず、入場の際に借し出すオーディオガイド(1台約350円)を利用する。デポジットとしてパスポートまたはクレジットカード、身分証明書のいずれかを預けなくてはならない。入口に2枚の紙が貼られ、左側はキャンセル待ち、右側は予約済み用。予約時間の約25分前に行って予約番号を告げる。入場料(約1000円)を払って近くに待機。10分前に中に入る。オーディオガイドもこのとき借りる。出口で返却する。 -ブレラ美術館 Pinacoteca di Brera スカラ座の横の通りにある。ロンバルディア派、ヴェネチア派の絵画のコレクションはイタリアでも屈指。ラファエロの「聖母マリアの結婚」など、ほとんどは宗教画である。 ●スフォルツェスコ城 Castello Sforzesco 城内にいくつかの博物館・美術館が分散している。その中の市立古美術コレクション Civiche Raccolte d'Arte Antica にははミケランジェロが晩年に着手し、未完に終わった「ロンニーダのピエタ」がある。 ●記念墓地 Cimitero Monumentale ロンバルディアの中流階級の墓が集まっている大きな墓地。各墓地の彫刻がすばらしく、見学者が絶えない。トスカニーニ、ヴェルディの墓もある。 ●ポルディ・ペッツォーリ美術館: 富豪のコレクション、欧州随一の邸宅美術館といわれている。 ボッティチェリーの「聖母子」「死せるキリストへの哀悼」~ ホテル イタリア最大の商業都市であり、欧州各国をはじめ世界中のビジネスマンが激しく往来する都市であるうえ、各種産業視察見本市が頻繁に行われている。夏休みとクリスマス、イースターシーズン以外はほとんど何かの見本市や国際会議が行われている。 こういう往来にホテルの増築が追い付かず慢性的に不足している。 特に春や秋は人気のある見本市が集中するため週末以外はなかなか確保が難しい。 どうしても市内に滞在しないといけない場合には、旅行会社経由で現地のブローカーから高値で購入せざるを得ない。 通常の観光主体の旅行なら、週末(金、土曜)にチェックインするような日程を始めに組んでおくといい。あるいは、近郊の鉄道の通っている町や湖水地方のリゾート地に滞在することを考える方がいい。 しかし、夏休み時期は見本市もないため、一部のホテルが休業するくらい取りやすい状態になる。 |
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