ピエッラ Biella
標高420m。人口52000人。
ピエモンテ州県都。

概要
古くから羊毛織物の産地としてその名を知られ繊維産業で繁栄してきた街。
チェルヴォCervo川右岸(西側)に広がっているが、町は2つの地区からなる。
川辺に近いこじんまりした平地な土地がピアノPiano(平地)と呼ばれる地区で、西側へ少し山の手に進むと高台のピアツツオPiazzoという地区になる。ケーブルカーもある。

アクセス
鉄道
ミラノとトリノを結ぶ在来線鈍行を利用して途中駅サンティアSanthia下車
ミラノから1時間15分、トリノから40分、ほぼ1時間に1本。高速新幹線は使えない。
サンティアSanthiaでローカル線に乗り換え。ほぼ1時間に1本あるが、週末はほとんど運休しているから、避けた方がいい。
ピエッラ Biella駅はチェルヴォCervo川に近い、ピアノ地区の南端にある。
ドゥオモ広場までは約2qある。


ピアノPiano地区
町の中心部で最も古い地区だが,17世紀以降起こった急激な都市改造により,中世の古い建築構造はあまり残されていない。

(ピアノ地区の見どころ)
ドゥオーモ広場 Piazza Duom
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1402年建立のドゥオーモDuomoが広場に面している。
その左隣に建つレンガと小石でできた小さな建物は洗礼堂Battisteroで起源は11〜12世紀,4つの後陣を備えた集中形式となっている。
その近くにロマネスク様式の鐘楼Campanile(10〜13世紀)がある。
洗礼堂と鐘楼はともに,古い中世都市に造られた旧サント・ステファノ教会Santo Stefanoの名残である。

サン・セバスティアーノ教会San Sebastiano
ジェロラモ・トルニエッリGerolamo Tornielli(1540年)によってフレスコ画が描かれた優雅な形の16世紀の教会.
ファサードは1882年のもの。

市立博物館 Museo Civico
地元で出土した考古学資料,18世紀の陶器,9世紀のフレスコ画,また19世紀や現代のイタリア人画家たちの絵画も所蔵する。
via Pietro Micca 38。

アルプス軍隊博物館 Museo delle Truppe Alpine:
1936年から今日に至る資料や地元のアルプス協会が平時や戦時に収集した数々の遺品を収める。
via Delleani 33。


ピアッツォPiazzo地区
ケーブルカーFunicolareでピアノと結ばれている。
司教が12世紀に創設し,しばらく教権俗権の本拠地であった。
14世紀から16世紀頃の町のたたずまいを今に残している。

(ピアッツォ地区の見どころ)
チステルナ広場 Piazza Cisterna

ピアッツォ地区の中心,かって市場が開かれていた。
広場に面して、
タル・ポッツオ・デツラ・チステルナの館 Palazzo Dal Pozzo della Cisterna(後期ルネッサンス様式のファサード)、

広場の南東の角から小さな広場に出ると,13世紀の鐘楼を持つ後期ロマネスク様式のサン・ジャコモ教会San Giacomoがある。
その隣はグローモ・デイ・テルネンゴ館 Palazzo Gromo di Ternengo。
16世紀初めの長い開廊つきの小さな中庭が美しい。

サン・ジェロラモの丘庭園 Parco delcolle di San Gerolamo:
チェルヴォ渓谷valle del Cervoに向かう街道の始点にある。
この広大な庭園は何世紀にもわたりセッラ家の所有である。
敷地内のセッラ荘 Villa Sellaは旧修道院のものであった16世紀の回廊を併せ持つ。