(フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア特別自治州) 人口:約11万人 ●フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州でトリエステに次ぐ第2の都市。 ●ローマ人が中継都市として建設した町 ●1238年から1420年まで、アクイレイア総大司教はそれまでのチヴィダーレCividaleに代わってこの町を本拠地として選び,それ以降,史跡地区であり一つの文化の中心,市場,そしてアルプスを横断する交通の要所ともなっていた。 その後ヴェネチアの支配下に入った。丘のふもとの広場が,数世紀にわたるヴェネツィア共和国との結びつきを物語る。 ヴェネチアの影響で中世の面影を残す旧市街にはゴチック様式やルネッサンス様式の建物が目立つ。 19世紀の初めに短期間、ナポレオンの支配下に入っていたが、その後1866年イタリア王国に併合されるまで、オーストリアの統治下に置かれていた。 1976年、フリウーリ地方全土を襲った地震で町が大きな被害を受けた。 ●町はフリウリ地方の中心にあり、住民の一部はいまだ土地の方言を話す。 通りの名称には公用語のイタリア語とフリウリ方言の両方で表示されている。 ●ルネサンスの偉大な画家ティエポロは30歳からこの地に住み、司教館に赴き.大聖堂などに多くの作品を残している。 ●イベントも多い。 -喜劇祭Contatto comico(4月)。 -パラモストレで開催される学生演劇のパリオ(コンクール)Palioteatrale studentesco al Palamostre(4月)。 -国際ギター・フェスティパルFestival internazionale dichitarra(城で開催)(6月)。 同時開催:ベントルナ一夕・エスターテ祭 Bentornata estate(プリモ・マッジョ〈5月1日〉広場Piazza Primo Maggioで光と青のスペクタクル。 -聖カタリナ祭Fiera di S・Caterina(プリモ・マ、ソジョ広場にて(11月25日)。 -骨董市Mercatino deIl'Antiquariato(マッテオッティ広場piazza Matteottiにて(毎月第1日曜)。 -アリメンタAlimenta(農産物食品と外食産業の展示会(見本市会場Udine Esposizioni)(3月) -ホビー,スポーツ・トウーリスモ(レジャー用品の展示会(見本市会場Udine Esposizioni)(4月初旬), -カーサ・モデルナ(現代住居)(見本市会場Udine Esposizioni)(9月), -椅子の国際展示会(見本市会場Udine Esposizioni)(10月)。 アクセス ●鉄道 ヴェネチア・サンタルチアVenezia Santa Lucia駅からメストレMestre経由1時間50分、ほぼ1時間間隔。 ミラノからの直通は1日1便ある。これはヴェネチアは経由しない。 トリエステTrieste Centrale駅からは1時間10分、ほぼ30分間隔。 ●定期バス トリエステから約1時間15分、1時間間隔。 鉄道の駅は、旧市街の南端にある。 バスターミナルは道路をはさんで駅の向かい側にある。 見どころ ●リベルタ広場 Piazza della Liberta: 城のそびえる丘のふもとに広がる旧市街の中心の広場。 ヴェネツィア風の建物が調和よく広場を囲む。 15世紀に建てられた市庁舎Palazzzo del Comuneは、設計者の名にちなんで「リオネッロの開廊Loggia del Lionello」とも呼ばれている。 正面の一段高くなった広場にあるサン・ジョヴァンニのロッジアの柱廊には、ムーア人の像が鐘を打ち、時を告げる時計塔Torre dell'Orologio(16世紀)をいただくルネッサンス様式の柱廊である。 その前には、サン・マルコの円柱と正義の女神の円柱、ヘラクレスとカクスの像、16世紀の美しい泉がある。 ●城 Castello: ウディネの町を一望する見晴らし台に続いてあるこの16世紀の大きくな建物。 1976年の地震で被害を受けて全面的に修復され1990年に市立総合博物館Civici Museoとして公開されるようになつている。 古典美術館Galleria d'Arte Anticaのほかに考古学博物館Museo Archeologicoもある。 12世紀のサンタ・マリア・デル・カステッロ数会Chiesa di Santa Maria del Castelloもある。 ●大聖堂 Duomo: 14世紀のゴチック様式の建物で、18世紀に改築された。 ファサードはフランボワイヤン・ゴチック様式の美しいポルタイユで飾られている。堅牢な鐘楼の一面には、受胎告知の天使と大天使ガブリエルの像(14世紀)がある。 内部では、1757年ティエポロによって描かれた天井画「聖母昇天」が見どころ。 ほかにも、三廊式で互いに通じている小礼拝堂で右側の礼拝堂の主祭壇にもはティエポロの絵画がある。 第1礼拝堂に「三位一体」,第2礼拝堂に「聖エルマゴラと聖フォルトウナート」,第4礼拝堂に「キリストの復活」とだまし絵のフレスコ画数点。 内部に入って左扉はドゥオーモ博物館MuseodelDuomoに通じている ●大司教館Palazzo Arcivescovile: ドゥオモ広場の北東にある。 16〜18世紀。ティエボロが制作したフレスコ画で美しく飾られている。大階段のボールトには「天使の堕落」が、居室には旧約聖書の物語を題材にした一連のフレスコ画(1726年完成)がある。 ●サン・フランチェスコ教会Chiesa di San Francesco ドゥオモ広場の南、オスペダーレ・ヴェッキオ広場Largo Ospedale Vecchioにある。は、13世紀の教会だが、現在は美術館として使われており、展覧会が催されるときだけオープンする。 ●レジスタンスの記念碑Monumento alla Resistenza: ヴェンティセイ・ルーリオ(7月26日)広場Ppiazzale XXVI Luglioの中央の大きな建造物(1959〜69年)。 広場の北側に建つ丸屋根の大きな建物はイタリア戦没者の納骨堂Tempio−Ossario dei Cadutid’ltalia(1931年)である。 第1次世界大戦の戦没者2万の遺骨が収められている。 ●ザノン通りvia Zanon: 18世紀の美しい館も建ち並ぶ。 古い城壁の名残である13世紀のサンタ・マリアの塔torre di S・Mariaがある。 18世紀のマニン礼拝堂CappellaManinがある ●メルカートヴェツキオ通り Via Mercatovecchio: 1223年に町で最初の市場の開かれた場所。 柱廊付きの建物が建ち並ぶ。 ●マッテオツティ広場 Piazza Matteotti: 町の最古の広場で,アーケードの付いた家々に囲まれている美しい正方形をしている 広場の中央には1542年にできたジョヴァンニ・ダ・ウーデイネの泉fontanaがある。 ●現代美術館 Galleria d’Arte moderna: 市立総合博物館Musei civiciの分館。 パオロ・デイアコノ広場Piazzale Paolo Diacono 22 月曜は休館 周辺の見どころ ●モルッツォMoruzzo 北西へ13.5km。 12世紀の城があり、15,16世紀に再建・改修されている。 2基の塔を備え,庭園に囲まれたアントニーニ・マニン荘 Villa Antonini Manin(17世紀)がある。 ●コッロレード・ディ・モンテ・アルパーノColleredo di Monte Albano: 北西へ14km, イツポリト・二エーヴォIppolito Nievoが住んでいた町 彼は1858年に「ーイタリア人の告白」を執筆している。 |